西澤 晋 の 映画日記

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2011年 03月 31日

男はつらいよ12/私の寅さん/岸恵子(1973) ☆

f0009381_11294440.jpg監督:山田洋次
脚本:山田洋次/朝間義隆
撮影:高羽哲夫
音楽:山本直純

出演:
渥美清 (車寅次郎)
岸恵子 (柳りつ子)

       *        *        *

今回は寅さんがお留守番。

今回の映画は構成的にどうだったんだろう・・??と思ってしまう。もうちょっと岸恵子を前半に絡めることが出来なかったものか。前半の《とらや》の面々が旅行に出て、寅次郎がお留守番する話と、後半の岸恵子との話がかなりくっきりぱきり別れてしまっているのだ。出来ることならお留守番中の寅さんと岸恵子との出会いをいれて、なんかの拍子に《とらや》で一泊、みなさんが帰ってきて泣いて再会を喜ぶ一同、ひとしきりイベントがおわると二階から岸恵子がおりてきて皆さん沈黙・・とかいう流れで話くめなかったのかなあ。マドンナ話だけなら☆ひとつである。

しかし、前半のエピソードはなかなかおもしろい。
さくらと博は、日ごろの感謝をこめておいちゃんとおばちゃんを九州旅行へ招待することになった。準備万端整えて、明日は全員観光旅行へ出発って時に寅次郎が帰ってくる。このままでは寅次郎だけをおいて旅行にいくことになってしまう。なんとかことの次第を隠そうとそるする一同だがそれも無理な話。結局ばれてしまい、むくれる寅次郎。そんなぐれた寅次郎もさくらの説得でなんとか機嫌をなおし、今度は今度は留守番を買ってでるという。かくして旅にでていつも心配ばかりかけていると寅次郎と心配する側の立場が一転。
しかし、旅に出てもやっぱり寅次郎のことは心配になる一同。ご飯はちゃんと食べてるのか? 町内会の集金はちゃんと対応してくれてるのか? なにから何まで心配で仕方がない。 8時に電話するということになっていたが、団らんのなかでついつい忘れていて、しばし遅れて電話すると「心配してたんだぞ」さんざん悪態をつく寅次郎。寅次郎はその時間には電話がかかってくるだろうとずっと電話の前でまっていたらしく、旅先からの電話がこないだけでおおさわぎ。
家族はいないといっても、隣のタコ社長だけは一緒に晩御飯をたべてくれている。電話で散々悪態ついて、電話を切りあたまにきて「おれは出て行く! とめるなさくら」といっても誰も言葉を返してくれない。しい~~~~~~~~~として電気の消えている店の中にぽつんとたっている寅次郎だけ。とめてくれるさくらも、ほかのみんなも今はいないのだ。座敷でご飯をたべているタコ社長が、ぽかんと寅次郎をみている。たまらなくなって二階へあがっていく寅次郎をみて「哀れだねえ」とぼそとつぶやくタコ社長。
ここのシーンは良い。
やっぱり旅先にでてもて寅次郎のことが心配なみなさんが帰ってくると、全員が涙をながして再会を喜ぶのであった(笑)。

で、このあとは小学校のときの同級生前田武彦と会ったのをきっかけに、絵描きをしてるという妹と会い、ささやかなロマンスに展開する。最初の出会いで喧嘩した寅次郎とりつ子(岸恵子)だが、りつ子が《とらや》に謝りにきたことから急速に仲良くなる。しかし、りつ子には片思いの人がいた。その彼が結婚することをしり、失恋の痛手を寅次郎に語ると、寅次郎も失恋を実感し寝込んでしまう。結局「寅さんとはいいお友達でいたかったのに」とうりつ子はひとりヨーロッパに絵の修行にでかけていく。

物語は薄味なのだが、最後の寅さんの笑顔のRitsukoの署名入りのの絵はいいねえ。それまでなんでもなかった物語があの絵でどあああああああっと泣かせてしまう。物語は弱かったのだが、あの絵はとってもすばらしい。

by SSM2438 | 2011-03-31 03:31 | 男はつらいよ(1969)


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