西澤 晋 の 映画日記

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2011年 03月 27日

男はつらいよ20/寅次郎頑張れ!/藤村志保・大竹しのぶ(1977) ☆

f0009381_11183537.jpg監督:山田洋次
脚本:山田洋次/朝間義隆
撮影:高羽哲夫
音楽:山本直純

出演:
渥美清 (車寅次郎)
中村雅俊 (ワット君・島田良介)
大竹しのぶ (福村幸子)
藤村志保 (島田藤子)

       *        *        *

さわやかにまとまった話だが、泣き所がなかった『男はつらいよ』でした。

若手の寅さんファンをとりこもうとしたのか、ゲストのふたり中村雅俊大竹しのぶがきわめて好感度の高いふたり。物語としても普通にさわやかに進行していきます。ただ、ほとんどお湿りがないし、ドラマ的にもほとんど不幸がないので、あっさり系の話になってしまっている。濃いドラマに対応できない若者向けにはいいのかもしれないが、ちょっと物足りなさを感じるかな・・・。
さらに処理しなくてはいけないキャラクターが3人(中村雅俊、大竹しのぶ、藤村志保)いるので、いつもの展開よりもゲストキャラの登場が早い。

いつもなら、夢落ち→寅次郎が帰ってきて《とらや》でひと騒動→旅にでるゲストキャラと遭遇・・という流れが基本なのですが、今回は寅次郎がかえってくるまえからゲストキャラのひとり、中村雅俊がいて、《とらや》に下宿させてもらっている。実はこのパターンも初期の頃の『男はつらいよ』ではかなり使われていたのです。旅先にロケにいく予算・時間がない時は柴又界隈でお話がまとめられていたのでした(苦笑)。
そこに寅次郎が帰ってきて、押し売りと間違えて警察を読んでひと騒動。ぐれた寅次郎は「あいつが出ていないから俺が出て行く」とぐれてると、中村雅俊が「おせわになりました」といってさわやかに出て行ってしまう。急に悪人役になった感じの寅次郎・・。ぐれてパチンコなんかやってると近くに中村雅俊が。ぜんぜん悪気のない彼の態度に寅次郎も敵意喪失一気に仲良くなり、二人でのんだくれて《とらや》に帰ってきてしまう。

で、これで《とらや》騒動のパートはおわり。これからマドンナとの接触パートなのだが、実はこれも近所の大衆食堂。そこで大竹しのぶが働いていて、中村雅俊が彼女にほれててほとんどその店で食事をとっている。その店に寅次郎もきて、大竹しのぶ遭遇。なので、今回は旅にでないまま柴又周辺で物語が展開してしまう。
これはこれで悪くはない。

ただ、しのぶと中村雅俊はすでに両方とも好意をもっている様子。いつもどおりその告白するのが一苦労って展開だが、あまり深刻でもないので気楽にみられる。そして今回の寅次郎の恋の相手は、しのぶではなくて中村雅俊の姉・藤村志保のほう。

寅さんとマドンナとのからみ。
告白のトラブルから失恋だと思い込んだ島田良介(中村雅俊)は、故郷の平戸にかえる。心配した寅次郎(渥美清)も彼をおって平戸にむかう。そこでみやげ物屋をいとなむ良助の姉・藤子(藤村志保)にほれてしまい、止めてもらっている間、けなげの店の用事をそつなくこなしていく。第3作目の『フーテンの寅』ににた展開である。
一方《とらや》を秋田からもどった幸子(大竹しのぶ)が訪れる。彼女の母が入院して手術したとかで、田舎に帰らなければならなかったのだ。そのどたばたしてるときに良介が「結婚してください」なんていうから今回はこじれてしまっていただけ。しかし誤解もとけて、お互いがすきあってることがわかると、良介の実家にそのムネをつたえるべく電話をかけるさくら。しかし電話にでたのは寅次郎の声。結局東京にもどってきた良介と幸子はめでたしめでたし。

二人がまとまったあと、平戸に帰る藤子と一緒についてもどるつもりになっている寅次郎だが、《とらや》の二階では「もし、姉さんにその気持ちがないなら断るべきだ」と良介が藤子に話している。「寅さんはそんな人じゃなか」とう藤子に、「寅さんだって男なんだ」という良介。
そのやりとりをきいてしまった寅次郎は、自分は所詮「良い人」で、恋愛対象にはされていないことを知り、平戸にいくことはやめて旅にでるのだった。

by SSM2438 | 2011-03-27 11:19 | 男はつらいよ(1969)


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