西澤 晋 の 映画日記

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2011年 05月 15日

ポルノグラフィックな関係(1999) ☆☆

f0009381_21121676.jpg監督:フレデリック・フォンテーヌ
脚本:フィリップ・ブラスバン
撮影:ヴィルジニー・サン=マルタン

出演:
ナタリー・バイ (Elle)
セルジ・ロペス (Lui)

脱日常をめざした、ちょっとした大人の冒険ロマン・・・かな?

主人公の女性は、我麗しのナタリー・バイ。といっても、彼女を知ってる人はあんまりいないと思うが・・。
彼女をはじめてみたのはフランソワ・トリュフォー『映画に愛をこめて・アメリカの夜』を見たとき。トリュフォー演じる監督補佐についているジョエルという女性がナタリー・バイでした。この人のさっぱりしてキビキビした態度が実に好きで、本人の性格はいざ知らず、もうナタリー・バイ=ジョエルという勝手な等式ができあがっていました。在りそうな女性の理想形は彼女でしたね。
その後、ロバート・ワイズ『ふたり』という映画にちょい役ででていたのを発見。この映画はリンゼイ・ワグナー見たさにみただけど、彼女の相手役のピーター・フォンダがリンゼイ・ワグナーに相手にされず、パリの街を一晩うろつく時にはいったバーで、なんとなく声をかけてきた見せの客Aが彼女。その後、リンゼイ・ワグナーが現れてピーター・フォンダはそそくさと彼女をふっていっちゃうというかなりの端役なのですが、私にはとってもインパクトありました(笑)。
実はさらに大昔みた、『ゴダールの探偵』にも出てたのだけど、ほとんど記憶にない。私の嫌いなゴダールなので、途中で集中力切らしたのだと思う。
最近では『緑色の部屋』『夏に抱かれて』を鑑賞。『緑色の部屋』はとっても良かった。VHSでしか見られない映画ですが、トリュフォーの中では『アメリカの夜』と『緑色の部屋』が東西の横綱ですね。『夏に抱かれて』も私の好きな監督のロベール・アンリコ作品。アンリコの作品は見やすいのだけど、この映画は・・・・・・映画自体があまり面白くなかったかな。きっと誰がとっても面白い作品にはならないタイプの映画でした。

f0009381_21225696.jpgそんなナタリー・バイが、40代最後の歳にとったのがこの映画。
普通のおばさんが、人生のなかで一度はときめかないと・・と思い立ち、雑誌に広告をのせる。名も明かさない、職業もきかない、そんな男とセックスをするカンケイを持ちたい・・というもの。
先ごろ公開された『抱きたいカンケイ』での、セックスフレンドから始まるカンケイを描いていたのだが、あれはお互いにある程度意識があるところから始まった関係。しかし、こちらの場合は相手のことなど全然知らず、恋愛対象になるかどうかも分らないけど、とりあえずセックスから始めた関係。
彼女にしてみればなにからなにまでどきどきどきどき。そんな広告に応募してくる男がマトモなのかどうかも分らない。どきどきどきどきどきどき・・・。でも、喫茶店で待ち合わせた男はけっこう普通でマトモそうな男。しかし、相手は自分より年下、多分40代前半。そんな男は自分みたいなおばさんで「いい!」って言ってくれるのだろうか・・・どきどきどきどきどきどきどき。「私でほんとにいいの?」って自信なさげに聞くというか、ダメっていわれてもそのときはさばさばとしていようと既に決意していたようにたずねるナタリー・バイがかわいい。
ホテルに入るときの人目がきになりどきどきどきどき。
ホテルのルームサービスのおばちゃんとすれちがうとどきどきどきどきどき。
二人で部屋に入って、何処に座ろうかどきどきどきどき。
自分から脱ぐのがいいのかしら、それとも脱がしてもらうべきなのかしらとどきどきどきどき。
内面的にはかなりどきどきどきどきなのを表面的にはさばさばしようと意識してやってる芝居が素敵。

タイトルがそんなタイトルなんで勘違いしそうなのだけど、実は普通のおばさんがアバンチュールに挑んだ等身大のささやかな冒険モノ。
そんなことで始まった二人の関係だが、やってみると二人でホテルにいる時間は実に和やかで楽しい。ベットで一緒に抱き合って眠るのも素敵だし、一緒にお風呂に入るのも素敵。そんな時間を過ごしていると相手がだれなのか・・つけてみたくなったりする。とたんに現実が押し寄せてくる。最終的には別れる二人なのだが、ささやかな大人の夢を具現化したような映画だった。
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by ssm2438 | 2011-05-15 21:12


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