西澤 晋 の 映画日記

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2011年 05月 29日

ボクシング・ヘレナ(1993) ☆☆

f0009381_19413199.jpg監督:ジェニファー・リンチ
脚本:ジェニファー・リンチ
撮影:フランク・バイヤーズ
音楽:グレーム・レヴェル

出演:
シェリリン・フェン (ヘレナ)
ジュリアン・サンズ (ニック)
カートウッド・スミス (同僚の医師・アダム)
ビル・パクストン (ヘレナの自称恋人・レイ)

       *        *        *

才能のない素人監督がつくる典型例な映画・・・。

とりあえず、キワモノっぽいストーリーだけは作ったが・・・、今ひとつ表面的になってしまって、どこかでみたことのありそうな画面で構成されいてるだけの映画になってたような・・・。まあ、素人監督によくあるパターンですね。とりあえずやってみたさだけがありやってみたが、実はやっぱり自分のなかに描きたい物がないのに気づいてしまいました・・というパターン。結局ドラマ作りって、自分のなかに「これだけは言っておきたい、死ぬまでに誰かに伝えたい!」って物がなかったら作れない。それがない人がつくるとこういうように表面的にちゃらちゃらしただけの映画になるよという見本のような作品。1993年のラジー賞最低監督賞を受賞したジェニファー・リンチなれど、この最低監督賞はきわめて妥当な選択だったかもしれない。

<あらすじ>
男を屋敷に誘い込み、子供をしっ、しっとする母。そんな母が死に、彼女の家に引っ越してきた外科医ニック(ジュリアン・サンズ)。母のおかげで女性というものに対してある種の劣等感をもってしまった彼だが、以前いちど“H”したことのある性悪女のヘレナ(シェリリン・フェン)に憧れていた。そして都合のいいことか、彼女が近所に住んでいる。ジョギングの最中に彼女の部屋を覗き込みと、レイ(ビル・パクストン)という男を部屋に引き込み“H”に励んでいた。しかし気分が乗らなくなると相手のことはかまわず「出て行って」と追い返す始末。ニックは、そんな彼女となんとかお近づきになりたいぞと計画し、新居への引っ越し祝いということでホームパーティを催しヘレナを呼ぶ。そんなヘレナは散々自分を見せびらかした後、男と出て行ってしまうが、彼女の残した手帳を餌に、再び自分のうちに呼ぶことに成功。しかしニックの卑しい態度に頭にきた彼女は手帳を取り返すとそそくさと出て行くのだが、そこで交通事故に遭遇、両足をもぎ取られるがどとく損傷してしまう。
それから数週間、ニックは欠勤していた。同僚のアラン(カートウッド・スミス)がニックを訪ねてくるとそこには、両足を失った状態で介護されているヘレナを見つける。自分の地位を譲るという条件でアランを口止めし、追い返すニック。籠の鳥同然になったヘレナだが、男として劣等感をもっている彼は減ヘレナを求める勇気がない。どんなに愛情をもって彼女を世話しても、ヘレナは性的不能者とニックをなじり、ニックをリスペクトすることはなかった。ニックついにヘレナの両腕も切断してしまう。
ここからあとの展開が在りえないのだが、無抵抗となったヘレナは折れ、ニックを求める。いつしかふたりの間には奇妙な愛情が芽生えていたが、ヘレナを探すレイが屋敷にやって来てニックと乱闘。銃の台尻で殴られたニックが倒れるとそこにフロアに立っているミロのビーナス倒れてくる…。

ニックはヘレナが入院している病室で目覚めた。病室にいってみると、両手のあるヘレナが寝ている。どうやら足もついているようだ。・・・つまりそれまでのことは、事故のあとのヘレナを病院に運んだニックの夢だったとういうことらしい・・・。

かなりクソオチである。才能のない人間って、なんでこんなに意味もないことやるんでしょうね? やるべきことが何にもわかってないから、とりあえず変化のつけられそうなことをやってみました・・という、素人そのまんまのディレクションで、あまりに情けない。


・・・しかし、ちょっと時間を置いて情報分析してみた。
もしかしたら、ジェニファー・リンチって同性愛っ気があるのかもしれない。あと感じるのは、男に対しての圧倒的な劣等感をもっているな・・という感じ。つくる映画も(2~3本つか作らせてもらってないのだが)、男性だったらこんなのが受けるだろうな・・という思想の元に、私でもこのくらい出来るのよという強がりをかましているように感じる。この物語の主人公のニックって、ジニファー・リンチなのだろうって思った。
もちろん、ほとんどの映画の主人公は自分であり、自分の切り売りしか出来ないのが映画監督というものなのだが、この人には生産性というものはまったく感じない。それが如実にこの物語の主人公に投影されている気がする。

by ssm2438 | 2011-05-29 19:41


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