西澤 晋 の 映画日記

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2011年 06月 08日

麻雀放浪記(1984) ☆☆☆☆

f0009381_2052489.jpg監督:和田誠
原作:阿佐田哲也(『麻雀放浪記』)
脚本:和田誠/澤井信一郎
撮影:安藤庄平
音楽プロデューサー:高桑忠男/石川光

出演:
真田広之 (哲)
鹿賀丈史 (ドサ健)
高品格 (出目徳)
大竹しのぶ (まゆみ)
加賀まりこ (ママ)
名古屋章 (上州虎)

       *        *        *

アクションをしない真田広之もなかなかいい。

真田広之の映画のなかで一番面白いのは、もしかしたらこの映画かもしれない。戦後まもない上野のドヤ街を舞台に、賭博にあけくれた人々の生態を描いた映画。どこやらの権利書やどこやらの女の所有権はくるくる回る。
映画が制作されたのは1980年代なのだが、白黒映画である。監督もこれが初監督となった和田誠。イラストレーターであり、エッセイストであり、絵本作家であり、作詞家でもある。そしてシナリオには『Wの悲劇』『早春物語』澤井信一郎が参加している。

そういう私は麻雀はほとんどしない。むかしゲーム機相手にやったことがあるくらいで、卓を囲んでやったことはないのでほとんど素人なのだが、そんな私がみてもなかなか面白い。純粋にイキな男達を描いたエンタテイメントだと思う。そして加賀たけし扮するドサ健の台詞がいい。
「これはオレの女だ、オレの女だからオレは何をしても良いんだ」って恋人まゆみ(大竹しのぶ)を遊郭に売って博打のためのお金を作るという、破天荒な生き方。しかしこまったことにその台詞が説得力があるんだ(苦笑)。

麻雀卓を囲う紅一点は加賀まり子。ただ・・・、もうちょっと映画撮る前に練習してほしかった。いまひとつ牌捌きが素人っぽいし、なにより遅い。残念。

<あらすじ>
敗戦直後の上野の街。学校へもいかずぶらぶらしていた哲(真田広之)はチンチロ集落に足を踏み入れ、プロのバクチ打ちであるドサ健(加賀たけし)の張りにノッり相当な勝金を得ることができた。その大半を授業料だということで、ドサ健に持っていかれた哲だが、ドサ健のかっこよさに惹かれた部分があるのも否定できない。しかしそのしっぺ返しにあう。アメリカ兵相手の秘密カジノ「オックス・クラブ」へ乗り込み、勝つだけ勝ったドサ健はさっさと引き上げてしまう。哲は金を持っていない。結果ボロ負け。お金がない哲はアメリカ兵にぼこぼこにされてしまうが、カジノのママ(加賀まり子)が身体を売って助けてくれる。その夜、哲はママに抱かれ、初めて女を知った。
翌日からママのもとで本格的な麻雀修業が始まった。

--実にスポ根もののセオリーのような展開なのだ。
憧れるに値する、しかし認めたくない年上のライバル登場。そしてコーチ役の女性登場。まるで車田正美『リングにかけろ!』のようなシンプルな設定である。しかし、このシンプルな設定ほど見るものをときめかせるものはないのも事実である(笑)。そしてセカンドステージでは、出目徳という老麻雀士と出会い、裏技を教え込まれる。実にわくわくする展開なのだ。

出目徳(高品格)に裏技を教え込まれた哲は再びドサ健と対決。哲と出目徳、そしてドサ健一派との対決は、持ち金全部では足りず、恋人のまゆみ(大竹しのぶ)の家の権利書まで持ち出すが、あえなく完敗。ドサ健は再度の対決を挑むがタネ銭がないので、まゆみを吉原に売ってしまう。しかし、ゼゲンの達(加藤健一)のおかげでまゆみは女郎にならずにすんだ。
そして最終決戦。哲、ドサ健、達、そして出目徳。二昼夜、勝負が続く。突然、出目徳が倒れた。“九蓮宝燈” という大きな手に、ヤクで弱っていた心臓が耐えられなかったのだ。三人は、出自徳の死体を彼の家まで運んで行き、帰りに上州虎(名古屋章)をひろって、再び勝負を続けるべく、家に戻っていくのだった。


ストーリー構成が極めて王道であり、誰がみても楽しめる麻雀映画になっている。
麻雀映画の金字塔だろう・・(笑)、ちょっとほめすぎ??

by ssm2438 | 2011-06-08 20:52


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