西澤 晋 の 映画日記

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2011年 06月 14日

クロエ(2009) ☆☆☆☆

f0009381_1442637.jpg監督:アトム・エゴヤン
脚本:エリン・クレシダ・ウィルソン
オリジナル脚本:アンヌ・フォンテーヌ
撮影:ポール・サロッシー
音楽:マイケル・ダナ

出演:
ジュリアン・ムーア (キャサリン・スチュアート)
アマンダ・セイフライド (クロエ)

       *        *        *

エゴヤンのわりには面白いぞ!

『スウィート・ヒアアフター』でガツンなインパクトを与えてくれたアトム・エゴヤンなれど、その後、その前の作品はあまりぱっとせず困ったもんだとおもっていて、そんな時代が長く続いたものだから今回もあんまり期待してなかったら・・・・、いやいや、面白かった。
アトム・エゴヤンが、とにかく若ティーンの女の子に愛されたい人で、彼のとっている映画はまったく一つのコンセプトで出来上がっているといっていい。それは

「不誠実な私でも、ひたすら愛してくれるような女の子がいたらいいなあ・・・」

このありえない、もてない男のドリームを映像化しているのがアトム・エロオヤジ・エゴヤンだといっていいだろう。しかし今回の物語はちょっとひねりをきかせてある。いつものことだから、てっきり主人公がリーアム・ニーソンだとおもったらぜんぜん違った。そっちはただの刺身のつまみで、エゴヤンが自分を投影しているのはなんとジュリアン・ムーアであった。女性に自分を投影しているところで、いつものオヤジ的ないやらしさがやや緩和されている気がした。
しかしジュリアン・すでに妖怪・ムーアの肌のしみはひどくほとんどヌードなんかになれたものではない。顔もかなり妖怪化がすすんでいる。『ハンニバル』のときはよかったけど、ここまでくると人目で抱きたいと思えない風貌になってきている。そういう意味ではなかり哀しい女優さんになってきているのだが、劇中でもかなり哀しい人妻を演じている。

この映画のジュリアン・ムーアのメンタリティはほとんど『ベニスに死す』の主人公だろう。ビヨルン・アンデエルセンを求める自分の老いに嫌悪感を感じるダーク・ボガード。その感情がそのまま今回の映画のジュリアンムーアに移植されているといっていいだろう。しかし、『ベニスに死す』のビヨルン少年は決して手の届かないただの憧れだったのにたいして、この『クロエ』ではなんと、その美しい対象が自分をひたすらにもとめてくれてるのである。おおおおおおおおお、これこそまさにアトム・エゴヤニズム!!! さらにいつもの「自分は不誠実でも・・」の要素もいっぱい詰め込まれている。

物語の中では夫の浮気を感じたジュリアン・ムーア演じるアトム・エゴヤンが、娼婦クロエをやとって旦那を誘惑してもらうい、その真意を確かめるというところから始まる。しかし、クロエはどういうわけか、自分のことを気に入っているらしい。それはのちのちひたすら求め続けられる陶酔として描かれていく。一応映画のなかでは「恐怖」という風に描かれているが、そんなのこエゴヤンのテレ隠しでしかなく、エゴヤンにとってはこれこそが至福の時なのだろう。

あいかわらずキモいぞアトム・エゴヤン。

<あらすじ>
大学で教壇に立つ夫のサプライズパーティを予定していたキャサリン(ジュリアン・ムーア)だが、その夜夫は予定の飛行機に乗りおくれパーティは主役不在のシラケ解散。朝起きてみるとすでに夫は出かける支度をしている。ふとしたきっかけで夫の携帯をみるとそこには女子大生と一緒にとった写真がある。そんなことから夫の愛に疑問をもったキャサリンは、自分の仕事場の近くの高級ホテルでみかける娼婦クロエ(アマンダ・セイフリッド)にある依頼をする。それは夫を誘惑して、その反応を報告してほしいというもの。
クロエから報告される内容は、普通の男性の反応だった。綺麗な女の子にもとめられると拒めない男の性。その報告を聞きながら少なからず体にうずきを感じるキャサリン。しかし、キャサリン年老いた肌はしみにおおわれ、男に求められない対象になっていることを実感させられるキャサリン。そんなキャサリンにもやさしいクロエは、キャサリンおもやさしく包み込んでいく。クロエの愛撫に体を委ねるキャサリン。
しかしクロエの報告はなにもかにも嘘だった。夫はクロエという女などまったくしらないし、今まで浮気などしたことがないという言葉も真実だった。自分だけが疑心暗鬼からどうかしていたと悟ったキャサリンは、翌日クロエに手切れ金を渡して追い返す。求めるのを辞められないクロエはキャサリンの息子をに接触を試みる。キャサリンの家を訪ねたクロエは彼女の寝室で息子に抱かれる。セックスの最中もみつめているのはキャサリンの服やハイヒール。
そんなときにキャサリンが返って来た・・・・。

しかし、最後のあの髪留めは・・・、不誠実だったけど、やっぱり私もあなたを愛していたのよ・・・の証なのだろう。映画のネタは変われど、やってること『スウィート・ヒアアフター』とまったく同じなのでした。

今、もっともロリーなアイドルといえばこの人、アマンダ・セイフリッド(↓)
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by ssm2438 | 2011-06-14 09:37


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