西澤 晋 の 映画日記

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2011年 07月 07日

ジュリエットからの手紙(2010) ☆☆☆☆

f0009381_20194372.jpg監督:ゲイリー・ウィニック
脚本:ホセ・リベーラ/ティム・サリヴァン
撮影:マルコ・ポンテコルヴォ
音楽:アンドレア・グエラ

出演:
アマンダ・サイフリッド (ソフィ)
ヴァネッサ・レッドグレーヴ (クレア)
ガエル・ガルシア・ベルナル (ソフィの恋人・ヴィクター)
クリストファー・イーガン (クレアの甥・チャーリー)
フランコ・ネロ (ロレンツォ)

       *        *        *

原題は『ジュルエットへの手紙』(LETTERS TO JULIET)なんだけど・・・。

でも、この日本語タイトルのほうがセンスを感じる。『LETTERS TO JULIET』というタイトルはの由来は、 『ロミオとジュリエット』の舞台としてして知られるイタリア、ヴェローナの街を訪れた世界中の恋に悩める女達が、そのバルコニーの下の壁に思いを寄せて書いた手紙を貼り付けて帰っていくのである。その手紙が「ジュリエットへの手紙」。この映画のタイトルの『ジュリエットからの手紙』は、ちとややこしい。
本編中、その世界中から寄せられるジュリエットへの手紙に返事を書く女性ボランティア=自称く《ジュルエットの秘書》の仕事に魅了されたジャーナリスト志望の主人公が、その手紙の主クレア(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)に送った手紙が『ジュリエットからの手紙』。この流れでは主人公が書いた手紙のことになる。このほうが素晴らしい!

この物語の主人公を演じるのは、このところ飛ぶ取り落とす勢いのアマンダ・サイフリッド。世間ではセイフライドと表記されることが多いが、発音表記をみてみるとサイフリドである。ウィキペディアからリンクした正しい発音サイトにいってみると確かに「サイフリッド」と発音しているように聞こえる。
まず、この映画の魅力はなんといってもそのアマンダ・サイフリッド嬢の美貌だろう。先の『クロエ』で娼婦を演じ、『赤ずきん』ではグリム童話の伝説のヒロインを演じ、そしてこの映画では一番マトモな爽やかなヒロインを演じてる。特に彼女のファンというわけではないだが、やはり魅力的な女優さんである。

物語の流れでは、彼女は既に婚約していて、その婚前旅行でイタリアのヴェローナに行くという設定。その婚約している相手というのがガエル・ガルシア・ベルナル演じる「パスタ命!」のシェフ、ヴィクター。はっきり言ってこの物語のなかで一番自分に近いキャラは誰かなって思ったらこのヴィクターだ。アマンダのようなベッピンサンの恋人がいても、彼のなかではパスタが好き、料理が好き、根っからの職人なのである。女のおこって「仕事と私とどっちを取るの?」ってきくと、なんの迷いもなく「そんなの仕事にきまってるじゃん!おまえはパスタよりも愛されていると思ってるの?」というであろう男である。女にとってはけしからん相手かもしれないが、私にしてみれば、この男がアマンダ嬢にフラれるのは悲しい・・・。

ま、それはさておき、そんなしがらみがありながら訪れるヴェローナ。その値でジュリエットの秘書達の仕事をかいまみたソフィはトランズレイターと間違われて仲間に引き入れられる。彼氏がワイン選びや新しいレシピの創造で躍起になってるなか、ソフィはジュリエットの秘書たちの仕事に魅了されていく。そして、その壁の中から偶然みつけた50年まえのふるい手紙。ヴェローナを訪れ、その土地の男に恋をしたが、その恋をあきらめてイギリスに帰った女性からの手紙だった。ソフィー(アマンダ・サイフリッド)はその手がに返事を書く。

その手紙の主はヴァネッサ・レッドグレープ。知る人ぞしる『ジュリア』の彼女である。そしてミケランジェロ・アントニオーニ『欲望』でオッパイを披露したあのヴァネッサ・レッドグレープである。おおおおおお。見ている間は気づかなかった。この人は、昔は荘でもないけど、歳取ってからはとっても素敵である。

<あらすじ>
ジャーナリスト志望のソフィ(アマンダ・サイフリッド)は、婚前旅行で婚約者のヴィクター(ガエル・ガルシア・ベルナル)とともに『ロミオとジュリエット』の舞台であるヴェローナを訪れる。新装開店するレストランにおくワインさがしに夢中の恋人をおいておいて、ソフィは、ジュリエットへの手紙に返事を出すジュリエットの秘書達の仕事に魅了されていく。そしてソフィが返事をかいた手紙に勇気をもらったクレア(ヴァネッサ・レッドグレープ)という女性が甥のチャーリー(クリストファー・イーガン)をつれてヴェローナに訪れる。奇蹟的な出会いにときめくソフィ。そしてソフィの言葉に背中をおされて50年前の思い人を探すことにしたクレア。悲劇的な結末を想像するあまりあまり乗り気でないチャーリーのとげとげしい態度を気にしながらもクレアとソフィ、そしてチャーリーの旅はつづく。

この映画の素晴らしいところは、とにかく期待の持たせ方が非常おおおおおおおおおおおぬに上手い! 来るぞ来るぞ来るぞ来るぞと期待させといて、もちろんそうじゃろう!そうこなくっちゃ!!って結果をを与えてくれる。期待通りに展開してくれて、きもちがいい。この奇をてらわない演出に好感度アップ! 
期待をさせるということは、はっきりいって演出の仕事の総てだといっていいだろう。これが上手い。クレアの探す「ロレンツォという男、。この人かもしれない、この人かもしれない・・とおもわせつつはずしていく。でこのはずし方も素敵なのだ。ここでこの人だったらダメでしょうって思いながらみてるのだけど、ほらやっぱりちがったって結果をだしてくれる。しかし、その結果の出し方がとっても素敵。残念というよりも、次のロレンツォを見つける楽しさを引き出してくれる。さらにソフィのこころも、だんだんとチャーリーに傾いていく。はたしてロレンツォは見つかるのか? チャーリーの思いはどうなるのか? そしてソフィの想いは・・・。ついつい見入ってしまう。さのおかげでこの映画最初から最後までわくわくしながら見られるのである。

ちなみに、この物語のモチベーションとなるクレアが捜し求めるロレンツォはなんと、フランコ・ジャンゴ・ネロである。ちょっとデブだったのでわかりづらかったが「あれ、これもしかして・・」って思ったらやっぱりそうだった。

なにはともかく2011年ナンバーワンの可能性がある映画である。見るべし!
ちなみにこの映画はこの監督ゲイリー・ウィニックの遺作となってしまった。
脳腫瘍だったそうな・・・。

by ssm2438 | 2011-07-07 20:20


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