西澤 晋 の 映画日記

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2011年 07月 24日

密殺集団(1983) ☆☆

f0009381_12584383.jpg監督:ピーター・ハイアムズ
脚本:ロデリック・テイラー/ピーター・ハイアムズ
撮影:リチャード・ハンナ
音楽:マイケル・スモール

出演:マイケル・ダグラス (ハーディン判事)

       *        *        *

アメリカの<仕事人>は判事であった・・・。

『必殺仕事人』起源は、池波正太郎原作の『必殺仕掛人』である。この原作が原点となり必殺シリーズの原点となり、第2作目、『必殺仕置人』が登場。しかしこの『必殺仕置人』からは、『必殺仕掛人』(及び原作の『仕掛人・藤枝梅安』)の設定を踏まえつつも、池波正太郎の原作を持たないオリジナルドラマシリーズであり、以降、中村主水が常時登場する『仕事人』のシリーズへと展開している。
どこにいってもこの手のものは人気になるようで、アメリカでもそれは例外ではないのだろう。そんな必殺シリーズをピーター・ハイアムズがやってみたというのがこの『密殺集団』

ピーター・ハイアムズは私の好きな監督さんの中の一人である。作品的に一番すきなのは『201年』だが、それがハイアムズの魅力かといえばそうではないだろう。はやりこの人の一番の代表作は『カプリコン1』だろう。メグ・ライアンのオッパイをはじめてみせてくれた『プレシディオの男たち』もけっこう好きだ。
しかし、では『カプリンコン1』が素晴らしい映画かといわれると、そうでもない。はっきり行ってこの人の映画でとんでもなく素晴らしいといういう映画はないといっていい。しかし、この監督が私に愛されているのは、その職人監督振りなのである。とにかくき・ち・んと撮れる人だからだ。
最低限度の予算を使い、出来ることの範囲内できちんと仕上げる。作品にかけたエネルギー量と出来上がった作品の出来を天秤にかけたときに、きわめて良質なものを作っているな・・という印象なのだ。もちろん、一般社会ではインパクトの強い映画のほうが受けるにきまっていて、この人が代絶賛されることはほとんどない。しかし、この人の映画をみて思うことは、出来る範囲のことで可能な限り良質の映画を作ろうという姿勢があるなということ。お金をかければすごいことはどうにでもできるだろうけど、こう撮れば、シナリオにある最低限度の伝えるべき内容はつたわるぞ!という、それを的確に処理していってる感じなのだ。
世間にあまり知られることのない、愛すべき頭のいい職人監督さんである。

<あらすじ>
正義と理想に燃え、法律に忠実で安易な妥協を許せない新進判事ハーディン(マイケル・ダグラス)は、捜査方法が違法があったとして、連続老婦人殺人事件の容疑者や、少年の惨殺殺人事件の容疑者を釈放する判断をするしかなかった。殺された少年の父ルーインは、子を失った親の心情を理解してほしいと、法廷で発砲騒ぎを起こし、警官を傷つけ、捕われの身となった。法津の番人となっている自分は凶悪犯を野放しにしている、善悪を法律書に頼りすぎ、法廷に正義を期待してくる人を裏切っているのではないかと自己矛盾に苦しむハーディン。そんなハーディンをみて上司コールフィールド(ハル・ホルブルック)は彼に私設裁判所の話をもちかける。そこでは9人の現役判事が不当に無罪になった事件を再審し、刑を執行するというものだ。ハーディンはそのグループに加入し、次々に過去の無罪と判決が下された罪人に判決を下し、その判決を基に処刑人たちが罪人たちを処分していく。
ハーディンが釈放した少年の惨殺殺人事件の容疑者の男2人にも死刑判決がくだされる。しかし、その後に真犯人を逮捕され、今しがた処刑判決を下した容疑者2人は直接犯人でないことが判明する。その2人を助けるためにスラム街に走るハーディンは私設裁判所にも疑問ちはじめる・・・。

by ssm2438 | 2011-07-24 12:59


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