西澤 晋 の 映画日記

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2011年 10月 12日

ブルックリン最終出口(1989) ☆☆

f0009381_10335743.jpg原題:LAST EXIT TO BROOKLYN

監督:ウーリー・エデル
脚本:デズモンド・ナカノ
撮影:シュテファン・チャプスキー
音楽:マーク・ノップラー

出演:
ジェニファー・ジェイソン・リー (トララ)
スティーブン・ラング (ハリー・ブラック)
キャメロン・ジョアン (スプーク)

       *        *        *

生けるゾンビの街=ブルックリン。
てめーら勝手に腐って映画の代表作の一つ!


この映画は、私の中ではゾンビ映画なのです。ただ、そこにいるのが死人ではなく、生きてる人間なだけ。
映画においての「ゾンビ」というのは、死人なんだけど、動いてて、それを継続するためにもっとも純粋な欲望(食欲)だけがのこってるというコンセプトになっているのだが、この『ブルックリン最終出口』においては、掃き溜めの労働者階級の人々が、本能のままに生きている状態に陥ってしまう、社会的ホラー映画。・・・と私は理解している。

舞台になっているのは、不況の続く1952年のニューヨーク州ブルックリン85番街。街の住民に労働を提供する鉄鋼所はストライキで町には労働者と浮浪者があふれている。そんな状況下で、誰が主人公なのかもあんまり定かではないまま、どろどろの集団社会崩壊崩壊が地道に進行していく。

一応主人公らしいのが鉄鋼所の労働組合の現場責任者であるハリー・ブラック(スティーブン・ラング)。毎日の生活に精神をすり減らしているのだが、組合ではそれなりに地位があり、スト期間中である現在、自分が無制限に経費を使えるというある種のステイタスをもっている。しかし、後に経費の使いこみが発覚し、ハリーは要職を失うことになる。
ヒロインらしき人物がトララ(ジェニファー・ジェイソン・リー)。彼女は色仕掛けで男を拾い、金を巻きあげる毎日を送っている。いわゆるまちの娼婦ではあるが、彼女が視界にはいるとみんなが彼女を見る。トララはカモにスティーヴ中尉を選ぶ。やがてトララは彼に惚れていることに気づくが、中尉は朝鮮に旅立ってゆく。酒に溺れるトララは自暴自棄になり、自分を抱きたいなら好きにすればと自らのブラウスの前を開き、自分の胸をさらけだす。酒場の男たちは憧れの娼婦がただで抱けるとばかりに、彼女にたかってくる。廃車になった車のバックシートで何人もの男達が代わる代わるトララのなかで射精していく。
他にも、恋に破れたゲイが車にはねれらて死んでしまうやら、なにやら生産性も脈絡もない混沌とした状態が延々描かれる。最後は突拍子も無くストがおわり、妥結した鉄鋼所に労働者が出社してゆき、ブルックリンの街に再び活気が戻るのだった。

ドラマ自体に確固たる方向性があるわけではないので、みているときでも話がどうなるのか全く予測がつかない。ひたすらドツボの精神状態をみせられるだけで、精神衛生上よくない映画である(苦笑)。
そんなネガティブ要素充満の映画なのだが、せめてもの光明は、そんなどうしようもない娼婦のトララだが、彼女に憧れ、彼女の痛みに涙をながしてくれるスプークという男の子がいること。・・・にしてもドツボな人間=ゾンビ映画である。

後にマドンナが、『BODY/ボディ』という映画をつくることになるのだが、『ブルックリン最終出口』をみて、このウリ・エデルをを監督に抜擢したらしい。高尚なものをつくれる人だとは思わないが、クソをクソとして描くことだけは出来る監督さんである。
・・・しかし、ドイツの監督ってみんな腐ってるなあ。まともな映画を撮れる監督さんなんていないんじゃないかな・・・。みんながみんな健全でない。
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by ssm2438 | 2011-10-12 10:42


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