西澤 晋 の 映画日記

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2011年 10月 12日

舞妓 Haaaan!!!(2007) ☆☆☆

f0009381_17471734.jpg監督:水田伸生
脚本:宮藤官九郎
撮影:藤石修
音楽:岩代太郎

出演:
阿部サダヲ (鬼塚公彦)
堤真一 (内藤貴一郎)
柴咲コウ (大沢富士子/駒富士)
小出早織 (駒子)

       *        *        *

高校の修学旅行で京都を訪れ舞子にはまってしまった鬼塚公彦(阿部サダヲ)の夢は、いつか舞子はんと野球拳をすること。そんな公彦に京都支社への転勤の指令が下る。彼はあっさりと同僚の恋人・大沢富士子(柴咲コウ)を捨てて京都入り。「仕事で結果を出せばお茶屋に連れて行ってやる」というい社長・鈴木大海(伊東四朗)の言葉に猛烈に奮起する鬼塚はオリジナルカップ麺を開発し、これが大ヒット、かくして初の舞子遊びが現実する・・。

この映画はダメな人には徹底的にダメだと思う。芝居付けは吉本テイストのどたばたギャグの連打なのでうんざりしてしまう。そういう私もこのての映画とくか、語り口には嫌悪感を感じるほうで、前半はかなり我慢してみてた。ところが、ある程度この世界観になれてくるとなんとか見られるようになり、ついついほろりとさせられるシーンもある。シナリオ構成的にテクニカルな宝庫みたいなお話である。この映画でOKな人はこれでいいが、ダメ人でも勉強になるところはかなりある作品だと思う。おそらく、度を越えたギャグは排除して、『天国から来たチャンピオン』ウォーレン・ベイティのノリとテイストで作ってくれたらハリウッドでも通用するかもって思った。主演は若かりしころのマイケル・J・フォックスだろう(笑)。

とにかく前半部がなかなか入っていけない。舞子にあこがれるという感覚を共有できないので物語が遠いものになっている感じなのだ。それを、「ま、この話の求心力はこういうことなのだから・・」と理解すれば見られるのだが、なかなかそういうった大人になれないものである。
しかし、そこを乗り越えていくとけっこう楽しめる作品であることが判ってくる。

社長につれられて初めてお茶屋デビューを果たした鬼塚だったが、その席で泥酔したプロ野球のスター選手・内藤貴一郎(堤真一)に乱入され、さらにお気に入りになりかけていた駒子(小出早織)という舞子さんのスポンサーになるという。

「駒子のスポンサーにはオレがなる!」と、この時から鬼塚のなかで<内藤越え>というテーマが確立される。鬼塚は、毎日バッティングセンターに通い、手に血豆がくさるほどできるまで打ち込んでいた。そして社長に球団を買うことを進言。社長もこの話を悪いことではないと考え、球団を購入、京都をフランチャイズに球団経営を始めた。このプロジェクトを先導していた鬼塚はあっさり辞表を提出、選手としてフィールドに立った。そして球団は鬼塚の活躍でリーグ制覇に驀進する。

いやはや、この辺の展開はまさに『天国からきたチャンピオン』なのである。それまでこの映画のギャグテイストが嫌だったのだが、この『天国から来たチャンピン』スピリットが展開され始めると一気に見る気になってしまった。ただ、ここでやめといてほしかった。
そのあとは、の本シリーズで内藤と鬼塚の対決が実現するかと言うときに、ひじの故障をもっていた内藤はあっさり引退、芸能界に入って『山猿』なる映画の主演をつとめ大ブレイク。鬼塚も芸能界に転進。しかし内藤は格闘家→有名ラーメン店のオーナー→京都の市長と転々と職を変えていく。内藤にライバル心むき出しの鬼塚だが、さすがに京都の市長選挙にはまけてしまい席を同じくすることが出来ない。

さすがにここまでくると『天国からきたチャンピン』の不屈の闘志ものはギャグと化し、見る気を失いかけるのだが、内藤と駒子、鬼塚と駒富士(実は昔の恋人富士子)との人情劇もあり話にあきさせない。

もう一回観ようとは思わないし、映画スタイルとして好きじゃないけど、面白い作品であった。

by ssm2438 | 2011-10-12 17:47


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