西澤 晋 の 映画日記

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2011年 10月 26日

ビューティフル・マインド (2001) ☆☆

f0009381_1435678.jpg原題:A BEAUTIFUL MIND

監督:ロン・ハワード
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:ジェームズ・ホーナー

出演:
ラッセル・クロウ (ジョン・ナッシュ)
ジェニファー・コネリー (アリシア・ナッシュ)
エド・ハリス (パーチャー)

       *        *        *

おおお、キャンパス内で碁をうっとる!! 当時囲碁がそんなとこまで普及してたのか・・・。ちと感動。

物語は、ノーベル経済学賞を受賞した実際の数学者ジョン・ナッシュの半生を描いたもので、2001年のアカデミー作品賞他、数々の賞を受賞している。
・・・・んが、個人的にはこの映画がそれほど面白いともおもえない。同年のノミネート作品をみると『ゴスフォード・パーク』『イン・ザ・ベッドルーム』『ロード・オブ・ザ・リング』『ムーラン・ルージュ』と、映画不作の年を感じさせるラインアップだ。ちなみに、NY批評家協会賞全米批評家協会賞『マルホランド・ドライブ』に作品賞を与えている。確かに他の作品に比べるとこの選択は正しいようにも思えるが・・・・、『マルホランド・ドライブ』というのは、私も嫌いではないのだけど、かなりゲリラ的な作品で、あんまり作品賞とかあげたくないなあ(苦笑)。これに作品賞あげないといけないというのは・・・やっぱり良質の作品がほとんど無かった年だったのだろう。

この映画のポイントは、「娯楽映画の手法で、伝記映画を撮った」というところだろう。
ロン・ハワードは、元来エンタメ系の判り易い映画を撮る人で、撮る映画のカラーもロバート・ゼメキスとロン・ハワードって似ている。専門家受けはしないけど、大衆受けはする映画を撮る人だった。個人的は『ガン・ホー』が大好きである(笑)。
そんなロン・ハワードが、徐々にシリアス系に流れ、他の人だったらもっと深刻に撮りそうな題材をエンタメ系に撮って、大衆受けする作品にしあげるような路線になってきた。しかしメンタル面でのインパクトはかなり微弱なの私的にはものたりなさを感じてしまう。。。

天才的な頭脳を持つ人は、コミュニケーション能力に欠陥がある人が多い。これはコミュニケーション能力に欠陥があるから、心理追求能力に秀でてきたのかもしれない。
この物語の主人公も「統合失調症」(=精神分裂病)という精神的な問題を抱えていた。芥川龍之介高村智恵子(高村光太郎の妻)もこの疾患である。個人的にはこの原因追求をしてほしかったな。真実は本人の心の闇の中にしかないのだろうが、それをあたかもこれが本当のように説明できる、描き方ってできなかったものだろうか。この人は、子供の頃からある精神的満足を求め続けていたのだけど、それがなんらかの影響で得られないことをずっと我慢し続けるしかなかったから、こんなになっちゃった・・みたいな。
まだ生存されている方なので、その人の人生を他人がああだこうだと語るのは不謹慎というものだが、ドラマとして作る以上はもうすこし精神の闇を探求してほしかった。
結果としてこの映画は、そうなちゃった状態における妻との関係と、「ないもの」をあえて見ようとする主人公の漫画的な描写だけにおわってしまった感がある。。。

もう一つ残念だったのがジェニファー・コネリー。この映画でアカデミー助演女優賞を貰っているのだが、なんでここまでやつれてしまったのか・・・・。この人が持っていたデビュー当時の神秘的な輝き(特に彼女の目は素敵だ)はどこに行ったのでしょう。当時の彼女を知っている世代としては、ちょっとこのやつれ方は悲しかった。。。
人間の顔は左右対称ではなく、寝てるときの向きとかどちらの奥歯で噛むのかという生活習慣によって顔はゆがんでくる。デビュー当時の彼女は普通に脂肪ものっていたので、総てがバランスよくみられたのだけど、この映画のときに彼女はやせ細って骨格がモロにみえて、顔のゆがみがかなり気になってしまった。申し訳ないけど、もう「ジェニファー・コネリー=神秘的に美しい」という概念は崩壊した。痛かった。正直なところこんなジェニファー・コネリーは見たくなかった・・・。映画はカスでも『恋の時給は4ドル44セント』のほうがまだ良いかも(苦笑)。

<あらすじ>
プリンストン大学大学院を出たナッシュ(ラッセル・クロウ)は、周りに変人扱いされながらも数学の研究に没頭していた。そんなある日、政府の役員パーチャー(エド・ハリス)にソ連の暗号解読を依頼される。その頃の世界情勢は、朝鮮戦争が終わった頃であり、水面下で米ソの勢力争いが続いていた状態だった。ナッシュの好奇心は新聞や雑誌の記事にまり広がり、そこで暗号化された情報がやり取りされているかもしれないという疑心暗鬼におちいり、ありそうにもない新聞記事のなかから法則性を見出そうと熱中するようになる。
一方私生活では、彼の講座に参加するアリシア(ジェニファー・コネリー)と愛を交わすようになり、2人は結婚する。結婚後も極秘の諜報任務は続いていたが、命の危険を感じる出来事も重なる。それは偶然なのか、それとも狙われたものなのか、それも判らないまま日々、疑心暗鬼がつのっていく。やがてナッシュは幻覚に悩まされるようになっていった・・・。

by ssm2438 | 2011-10-26 14:35


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