西澤 晋 の 映画日記

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2011年 11月 04日

ハスラー2(1986) ☆☆

f0009381_117567.jpg原題:THE COLOR OF MONEY

監督:マーティン・スコセッシ
脚本:リチャード・プライス
撮影:ミヒャエル・バルハウス
音楽:ロビー・ロバートソン

出演:
ポール・ニューマン (ファースト・エディ・フェルソン)
トム・クルーズ (ヴィンセント)
メアリー・エリザベス・マストラントニオ (カルメン)

       *        *        *

I don't deserve this.
Yes you do.


以前に一度負けてやった相手に、トム・クルーズが勝ったときのやりとり。
「(俺の実力は)こんなはずじゃない」「いや、そんなはずだよ」みたいなやりとり。イキでよかった。

その昔「ファースト・エディ」とよばれた男(ポール・ニューマン)はすでに引退し、のんきな暮らしを続けていたが、その前に現れた天才ビンセント(トム・クルーズ)に心を奪われる。磨けば使えると思い立ったエディは、彼にハスラーとしてのテクニックを教えていくが、そのたびの中で再びビリヤードの魅力に魅了され、現役復帰する話。

前回よりは、かなりエンタメ系に振ってあるなという印象。ただ、最終的な物語の構成としてどうだったのか・・・。
『ハスラー』というのは騙す人・詐欺師のことをいう。ビリヤードでは、ビリヤードに金をかけて、最初のうちはねこをかぶりつつ掛け金をつりあげ、最後に実力を発揮して掛け金をもっていく連中のこと。なので、このタイトルをお冠にしている以上は、今回のこのエンディングは間違っていないのだけど、ゆくゆく考えると、私たちが見たかったのは真剣勝負って、だましあいではない。
考えてみれば最初の『ハスラー』では、賭けビリヤードをする人の話だったけど、モチベーションは「ミネソタ・ファッツに勝ちたい!」というもの。そのミネソタ・ファッツと戦うためには、ある程度のお金を用意しなければ相手にしてもらえない。だから彼と戦うために稼ぐ・・という流れで、物語の基本は「勝つ」ことだった。
ところが、この『ハスラー2』では、「勝つ」ことよりも「稼ぐ」ことがモチベーションとして構成されているので、一般的にみるとどうにも気持ちよくないのである。

肝心のビリヤードシーンだが、けっこう本人が突いている。普通に考えると突いているシーンでは、顔だけ本人が突いて、突いた球はプロの人が突いた球にするものだと考えるが、思った以上に本人が突いていた。きっとそれなりに練習したのだろう。素人がやれば、3回つづけてポケットできるだけでもかなりすごいことなのだけど、映画のなかではそんなカットも、複数のカットに別けずに撮っていた。ちょっとうまい素人さんでも十回に一回くらいしか成功しそうにないのに、それを画面にしてるので、何度も取り直したのだろうなと思った。
あと曲芸的な球だしは、プロの人に球の位置を設置してもらい、この角度から球のどこをこのくらいの力でついたらそこに行くよっていうのを指導してもらたのだろう。
しかしながら、ある程度以上うまくないとできないことなので、トム・クルーズも役作りとしてかなり突きまくったのだと思った。なんか、彼ならやりそうだ。
全然関係ないが、先日トム・クルーズがレッドブルのエフワンをサーキットで乗ってみるという番組をJスポーツでやっていた。解説していたのは以前レッドブルにのっていたデビット・クルサード。いやいや彼もけっこうほめてたなあ。かなりハイスピードで乗りこないしていたようだ。だいたい普通の人なら200キロ/時で飛ばすだけでもびびりものなのだけど・・。
そのあとヘリコプターでブルーサンダーみたいに宙返りやってた。これも、よこにプロのパイロットをのせてやっていたのだけど、ほんとにヘリコプターが宙返りしてたよ。
役者さんって、つねにいろんな職業をやることになるので、対応能力が知らず知らずのうちにできているのだろうなあって思った。インディカーにのったり、馬にのったあり、ヘリコプターにのったり・・・、そしてそれをある程度のレベルまでなら自分でできるようになってしまうのだろう。
きっと大切なことは「自分でもできる」って思ってから行動にうつることなのだろう。

キャラクター設定としては、トム・クルーズが演じるビンセントが、やたらとわかりやすいキャラクターになってる。ちょっと子供じみてないか? もう少し大人に設定しても良かったのに・・って思うのだけど。その相手役になっているのがメアリー・エリザベス・マストラントニオ。このころからだんだんと名前が売れ出した人だった。ちょっと目が離れ気味なのだが悪くない印象なのだが、どうも私としては、ベッカ姐さん(レベッカ・デモーネイ)がいいなあ。

<あらすじ>
ミネソタ・ファッツと死闘を演じてから25年の月日が経った、ファースト・エディことエディ・フェルソン(ポール・ニューマン)はビリヤードからは引退し酒のセールスで生計をたてていた。ある日、エディはバーで意気のいい若いビリヤード・プレーヤーのヴィンセント(トム・クルーズ)と出会った。彼の中に天性の閃きを感じたエディは、ヴィンセントを一流のハスラーに仕立てあげようと思いはじめた。ヴィンセントの恋人カルメン(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)も加わって、3人の旅が始る。
ゲームをしたいビンセントとハスラーとして相手を騙しながら金をかせぐことを目的とするエディとは価値観が違い対立も起きていたが、その場はカルメンがなんとかその場をとりもっていた。しかし、ビネントのプレー振りをみていたエディは、「自分も突きたい」という衝動にかられていく。そして一人突きにいくのだが、そこで太ったハスラー(フォレスト・ウィッテカー)にさんざん持ち上げられた挙句こっぴどく負かされてしまい、ハスラーとしての自分のおろかさが許せなくなる。
この敗北を機会にエディは、今一度自分を鍛えなおす決意をする。アトランティックのオープン大会に参加して勝ち上がっていった2人は、準決勝で顔を合わせた。凄まじい激戦ののちエディはヴィンセントを破った。打ちひしがれて床に崩れ落ちるヴィンセント。翌日、エディはヴィンセントがわざと負けたのを知った。大会とは別に誰が勝つかのという賭けも行われており、ヴィンセントとはすでに大物プレーヤーに勝っていたため、優勝は確実とおもわれていた。対するエディ・フェルソンは復活したとはいえ、彼が優勝できるとは思っていなかった。ヴィンセントはそんなエディに大金をかけ、わざと負けて競技会の外でも大金をもうけていたのである。
「これはあんたのぶんだ」とお情けの分け前をもってくヴィンセントに、戦いを挑むエディ。「今のあんたには俺は倒せない」というヴィンセント。「そんなのやってみなければわからない」というエディ。
「それで負けたら?」「また挑戦する、何度でも、勝つまでな」といってブレイクショットをするエディ。

ズガアアアアアアアアん

カンバックだ!


この映画のブレイクショットのおとのダイナミックさはとても素敵だ。

by ssm2438 | 2011-11-04 11:08


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