西澤 晋 の 映画日記

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2012年 02月 27日

やかまし村の子どもたち(1986) ☆☆

f0009381_124178.jpg原題:ALL A VI BARN I BULLERBYN
    THE CHILDREN OF BULLERBY VILLAGE

監督:ラッセ・ハルストレム
原作:アストリッド・リンドグレーン
脚本:アストリッド・リンドグレーン
撮影:イェンス・フィッシェル/ロルナ・リンドストレム
音楽:イェオルグ・リーデル

出演:
リンダ・ベリーストレム (リサ)
アンナ・サリーン (アンナ)
エレン・デメルス (ブリッタ)

     ×   ×   ×

あ、おれ、アンナと結婚する!
ちょっと三上に似てるかも(笑)。


子供心を描かせたら天下一品のアストリッド・リンドグレーン原作を『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』ラッセ・ハルストレムが監督したこの『やかまし村の子どもたち』。スウェーデンの田舎のひと夏の風景をスケッチしただけの映画なのだけど、子供のみずみずしい感性にあふれていて、なおかつあまり危険がない牧歌的な映画である。
しかし、スウェーデン映画って、なんであんなに映画のレベルが高いんでしょうねえ。こんなファミリー向け映画も、どろどろの『ドラゴンタトゥーの女』でも、どちらも手を抜かずにがっちり撮ってる。人気取りてきな作り手の不パフォーマンスではなく、その物語と伝えるのにどう撮ったら一番効果的かという撮り方をゆるぎなく実践しているっていう感じがする。画角の選択がすばらしく、とても見やすい画面である。

ただ、物語としては総てが平和すぎるのでちょっと刺激がない感じ。その数年前に作られた同じリンドグレーンの『川のほとりのおもしろ荘』では、子供のもつプライドとか意地の張り合いとか、主人と使用人の身分の違いからくる心の摩擦とか・・、心にぴりりと来るところを突いてきていたのに比べると、ややぬるい気がした。

ただ、この映画の楽しいのはその後を想像するときのわくわく感だろうな。このやかまし村には3世帯しかなくて、その3世帯の子供達6人がいつも仲良くいっしょになって遊んでる。さらにおませな所は、すでに彼ら(男の子3人、女の子3人)の中では、誰が誰と結婚するってところまで決めているらしい。そうすれば彼らは大人になってもこの村からでていかなくていいからだという。こういう子供の時間を過ごした彼らが大人になってからどうなるのか・・・、できるならこの映画の5年後がみてみたいですね。
その6人の間で暗黙の了解して出来てるこの協定が、何かの拍子で崩れた時・・・、なんかとんでもなく楽しいドラマが待っていそうな気がする。

あと、夜が素敵!
本編の中では、夜になると水の妖精を見に行くというエピソードがある。しかし画面がいつまでたっても夕暮れなみの明るさで、真っ暗にならない。あの感覚はスウェーデン独特のものだ。北極点に近いので夏は昼がながいのである。時計の針が夜になっていたとしても、あたりは夕暮れモード。子供達にとっては楽しい時間だろう。しかし彼らも大人になると冬のほうが好きになるに違いない。

ちなみに、アンナを演じたアンナ・サリーン(↓)は、いまでは歌手として活躍しているそうな。上の写真の左から3番目の女の子である。
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by ssm2438 | 2012-02-27 01:04


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