西澤 晋 の 映画日記

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2012年 03月 24日

戦場のレクイエム(2007) ☆☆☆

f0009381_10365330.jpg原題:『集結号』/ASSEMBLY

監督:フォン・シャオガン
脚本:リュウ・ホン
撮影:リュイ・ユエ

出演:
チャン・ハンユー (グー・ズーティ)
ドン・チャオ (チャオ・アルドウ)
ユエン・ウェンカン (ワン・ジンツン)

     ×   ×   ×

ボクも『プライベート・ライアン』やってみました。

『プライベート・ライアン』以降、戦闘シーンはあのレベルでないと当たり前にみえなくなってしまった今日この頃。そのくらいならうちでもできるよって、やってる感じのある前半のドンパチ、これが長いんだ。充分かっこよく、壮絶に続く戦闘シーンなれど、さすがにこういうイメージがもうあふれすぎてるので、いかんせん食傷ぎみ。ただ、物語はそのあとから面白くなってくる。というか、本来それが物語りの大筋なのだから・・・。
この映画はなんといいましょうか、部分部分の描写はすっごくインパクトがあるのだけど、それをまとめる全体の構成がいまひとつギクシャクしてて、編集の時にもうちょっとすっきり出来たんじゃないかと思う。ただ・・・、その場にいると、できなかったかもしれない。1シーン1シーンがかなり渾身の撮影なので、少々バランスがわるくても、全部入れてしまえ!って気になるのもわからなくもない。そのくらい、魂入ってる感じのカットがつづくのです。

物語の本筋は、中国映画によくある話で(・・・あんまりこればっかりなのであまり感動がなくなってきているのあだけど・・・)、どんな苦難にたいしても真っ正直で生きてるが、理不尽がふりかかり、それでも真っ正直に生きてると、党が名誉回復してくれるよ・・って話。

時代背景は第二次世界大戦後の中国。その頃の中国はまだ「中華民国」でその元首・蒋介石の国民党軍と、毛沢東率いる中国共産党の人民解放軍とが各地激しい戦いを繰り広げていた。近代兵器をもつ中華民国の国民党軍だが、虐げられた余るほど中国人を率いた毛沢東は数の力で徐々に国民党軍を圧倒し、結果的に蒋介石を台湾に追いやってしまう。この人民大革命により「中華人民共和国」が誕生する。

<あらすじ>
グー・ズーティ(チャン・ハンユー)率いる軍第9連隊は旧炭鉱防衛の任務を与えられる。しかし国民党軍の圧倒的な戦力差があり、部下たちは次々と命を落としていく。「集合ラッパを合図に撤収せよ」という命令だったが、戦闘中に戦車による至近弾をあびたグーはほとんど聴覚を失っていた。英雄的突撃で戦車を爆破した兵士の一人が、瀕死の状態で担架に運ばれて帰ってくると、息も絶え絶えに「集合ラッパを聴いた」と伝えて息を引き取る。しかし確信がもてないグーは他の兵士にたずねるが、誰も聞いたとは言わない。結果、撤退することなく戦闘は続行され、グーを残して他の兵士は総て戦死してしまう。
やがて朝鮮戦争を経験し、片目を失ったグーが本国に帰ってみると、第9連隊の兵士たちは失踪者扱いを受けていることを知る。その時の兵士のひとりの妻と出会が、第9連隊の人たちは逃亡者だという汚名さえきせられていた。怒りにもえたグーは仲間の名誉を守るためにさらに、命がけで遺体の捜索を開始。やがてあのとき集合ラッパは吹かれず、第9連隊は他の部隊が撤退するまでの時間稼ぎに利用された事実が明らかになる・・・。

前半のドンパチが無意味に長く、本来面白くなっていくはずの本編(第9連帯が全滅するに至った、その背景にある政治的策略をあばいていくサスペンス)が本編であることに気づくまでに時間がかかってしまう。最初のドンパチの無念さがこの映画の起点であることには間違いないが・・・。
ただ映像的にはかっこいい画面をつくってます。望遠で処理するべき絵とハンディカメラで処理するべき絵の撮り方も適切で、映画の画面としては充分満足できる。どんなに食傷気味な映画だとはいえ、今の日本にこれだけの映画はつくれないだろうなあと思うと、ちと残念に思ってしまう・・・。

by ssm2438 | 2012-03-24 10:37


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