西澤 晋 の 映画日記

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2012年 04月 06日

愛の陽炎(1986) ☆

f0009381_11423157.jpg監督:三村晴彦
脚本:橋本忍
撮影:羽方義昌
音楽:福島新一

出演:
伊藤麻衣子 (新井ルミ子)
萩原流行 (関口岩松)
司葉子 (西谷克子)
風祭ゆき (飯田弘江)

     ×   ×   ×

現代において「呪い」は果たして成立するのか?

橋本忍といえば、誰もが一目をおく日本の脚本家の第一人者である。そんな橋本忍が今の時代に「五寸釘を藁人形に討ち込む呪い話を書いたという。それも主演は伊藤麻衣子。現代でこの題材を本気にでやるのかギャグでやるのか、それともたんなるアイドル映画なのか・・、正直見るまでは想像できなかった。そんな私はこの映画をわざわざ劇場で見たのでした・・(苦笑)。

『八つ墓村』で、現代のリアリティ→ちゃぶ台返しの呪いファンタジーの大技をやってのけた橋本忍がさらに、もういっぱう、現代における呪い話を手がけてみたのがこれ。
物語の中では二十歳の現代っ子が、付き合っていた男に金を貢ぎ、じつは既に既婚者であったことも発覚、絶望のふちでばあちゃんから教えてもらった古からの呪いの儀式、藁人形に五寸釘を打ち付けるという、あれをやって恨みをはらそうとする話。

話の発想を知った時は、これは・・・、もしかしたら橋本忍ならまじめに取り組んで面白いものが出来るかもしれないと、正直妙に期待してしまいました。ただ、パッケージはクジラの目をもつ伊藤麻衣子のアイドル映画っぽいし・・・、どうなるんだろうとわくわく・・・、ハズレは充分覚悟して言ったのですが、もしかしたら拾い物!って期待もかなりあったとさ・・・。

ただただハズレでした。

あと、キャスティングもどうなん?
萩原聖人じゃなくて、萩原流行ですよ。アイドルスターだった伊藤麻衣子は、キスシーンの本番の時に、いきなり舌をいれられたとか・・・(苦笑)。おい!

<あらすじ>
埼玉県飯能市。田中製材所で働く20歳の新井ルミ子(伊藤麻衣子)は、製材に出入りするトラック運転手・岩松(萩原流行)という恋人がいた。結婚を約束していてた二人はモーテルでエッチもしていた。
ルミ子には夢があった。日高の高台に家を建て、岩松と一緒に住みたい・・・、そのために二人はこつこつと貯金をしていた。ルミ子のおばあちゃんは、彼に一度会ったことがあるが、あまりいい印象は持たなかった。瀬絵権の評判もあまりよくない。
そんな悪評に悩みながらもルミ子は、岩松に土地代の手付金として200万円を渡す。だが、事務所で、その士地の持ち主である後家の西谷克子(司葉子)は、土地を売るわけがないという話を聞きショックを受けるルミ子。そして追い討ちをかけるように、岩松には弘江(風祭ゆき)という妻がいることが分かった。面と向かって岩松を問いつめたが、彼はのらりくらりと要領を得ない。
絶望に打ちひしがれて泣くルミ子に、おばあちゃんは《呪い釘》の言い伝えを教える。
ルミ子はやってみることにする。
その教えのとおり、丑の刻(午前二時)、白装束にローソクを頭に立てて神社の神木に、わら人形を呪う相手に見たてて五寸釘を打ち込む。これを10日間つづける・・・。

f0009381_11491780.jpgふしぎなもので、現代においてこのパフォーマンスをやるとギャグにしか見えないのだが、それをぎりぎりギャグにならない雰囲気でもっていってくれる。で、ついつい期待もされされる。
でも、結果的にはちょっと効能はあったように見られるが(弘江とエッチをしていた岩松が苦しみだし入院)、しかし原因不明のリカバリーあり、何事もなかったように退院する。

やっぱり駄目だ・・とがっかりしながらもとりあえず10日間はつづけてみるルミ子。するとある夜。偶然、岩松のトラックが通りがかり、白装束の女に驚いた彼は運転を誤まって事故死してしまった。
岩松の死後、ルミ子は、西谷克子が岩松に土地を売る約束をしており、彼は弘江と別れてルミ子と結婚しようとしていたことを聞かされる。

・・・・・・おい、それで終わりかよ!!!
伊藤麻衣子が白装束を身にまとい、神社に登っていき、ズガン、ズガンと五寸釘を藁人形に打ち付けて、萩原流行が苦しみだすアタリはけっこう燃えたのですよ。カメラもきちんと映画の画面でっとてるし・・、絵作り的には充分映画としてなっとくできる画面です。なのに・・・・・・・・。
ちゃぶだいひっくり返しきったらよかったのに、なんか現代における理性で寸止め。結果がバッドエンディングになって、この映画をみた時間の有意義さをまったく、一粒も感じさせてもらえなかった・・・。
ただただ無意味さに驚愕する映画でした(苦笑)。。。。

by ssm2438 | 2012-04-06 11:50


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