西澤 晋 の 映画日記

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2012年 04月 20日

アメリカン・グラフィティ(1973) ☆☆☆

f0009381_1202930.jpg原題:AMERICAN GRAFFITI

監督:ジョージ・ルーカス
脚本:ジョージ・ルーカス
    グロリア・カッツ
    ウィラード・ハイク
撮影:ロン・イヴスレイジ/ジョン・ダルクイン

出演:
リチャード・ドレイファス (カート・ヘンダーソン)
ロン・ハワード (スティーブ・ボランダー)
シンディ・ウィリアムス (スティーヴの彼女・ローリー)
キャンディ・クラーク (デビー)
ハリソン・フォード (ボブ・ファルファ)

     ×   ×   ×

みんな若い! ロン・ハワードに髪がある!

基本的に男の子は、旅立ち前の、それ以前の時間を共に生きた人たちを描いた青春物が好きだ。不思議なことに、これは男の子特有の性質のような気がする。『東京ラブストーリー』の中で、織田裕二が愛媛のふるさとのことを懐かしそうに語るときの感情の輝きをみると、男の子ってこういうの好きなんだよなあっと実感してしまう。その思い出が甘かろうが酸っぱかろうが、その時代を共に生きた友達は永遠なのだ。

スティーヴン・キング原作の『スタンド・バイ・ミー』ピーター・ボクダノヴィッチ監督/ラリー・マクマートリー原作の『ラストショー』スティーブン・クローヴス原作の『月を追いかけて』ニール・サイモン原作の『ブルースが聞こえる』、新しくはジョエル・シューマカー『セント・エルモス・ファイアー』・・など、どの世代で描いてもついつい懐かしく思えてしまう。それは、生まれた土地を巣立っていく前までの時間を共有した「友達」と呼べる人たちとの不滅の時間への郷愁は、全ての男の子の持つ共有できる感情なのだろう。
わが友ニーチェは、『ツァラトウストラはこう言った』のなかで「女には友情を育む能力がない!」といい切っているが、おそらく、この感覚は男にしか分からないものなのだろう。

映画のなかで、彼らは大人に成り急ごうとしている。そして経験するそれぞれのエピソードが散文的に描かれている。正直なところ、個人的にはこの映画はそれほどすばらしいとも思わないし、ジョージ・ルーカスの演出がそれほどすばらしいとも全然思わないのだけど、少年時代を共に過ごした友すごした時間は永遠の宝物なのである。それだけですばらしい。

この映画の主人公の一人、スティーヴを演じたロン・ハワードは、いまや髪は薄くなり、骸骨のような顔になってしまったが、『ダ・ヴィンチ・コード』『アポロ13』の監督として有名になってしまった。個人的には『ガン・ホー』こそが彼の最高傑作だと信じてやまないのだが、どうも世間の人には余り知られていない。
もう一人の主人公カートを演じたのはリチャード・ドレイアファス『未知との遭遇』の思い込みオヤジであり、『JAWS/ジョーズ』と戦って生き残ったサメ学者である。彼の役がダブルは、『セント・エルモス・ファイアー』のエミリオ・エステベスかな。自分の思い込みだけでひたすら夢みてしまう。
めがねのチャールズ・マーティン・スミスと一緒にいる白いドレスのおねーちゃんはなんと、『ブルーサンダー』のヒロインだったキャンディ・クラークである。
田舎町の最速やろうに挑む外者イケメン野郎はハリスン・フォード
みなさん若くてほほえましく思えてしまう。

そしてこの映画の素敵なところは、大学に行くためにその田舎町を出て行くロン・ハワードと、高校時代にずっとつきあっていたローリーが、最初のうちには強がって分かれようとしてたのだけど、ハリスン・フォードとのドラッグレース事故してグルグル体験したあと、最後自分のエゴを爆発させ、ロン・ハワードを田舎町に引き止めてしまう青臭さが実に素敵だ!!

<あらすじ>
1962年。カリフォルニア北部の小さな地方都市。
高校を卒業したカート(リチャード・ドレイファス)とスティーヴ(ロン・ハワード)はアスになれば東部の大学へ進学するため街を去っていく。その夜は、田舎に残るものと出て行くものが過ごす最後の夜だった。
スティーヴとカートの妹ローリー(シンディ・ウィリアムズ)は恋人同志だが、これからはお互いに別の恋人をつくることを許しあおうという彼の提案に腹立たしいものを感じ、なにかとグレていた。
一方カートは街中でちらりとみた白いサンダーバードを運転する美女(スザンナ・ソマーズ)になぜか「アイ・ラヴ・ユー」と言われて、その彼女を一晩中さがしまくる。その結果、伝説の海賊放送DJに会うことが出来たカートは、電波にのせて、とある駐車場の公衆電話に電話をかけてくれるように思いを飛ばす。
ローリーがぐれたはらいせに、走り屋ボブ(ハリスン・フォード)の車に乗り込み、ながれでドラッグレースを経験してしまう。しかしそのレースの中で彼の車は横転、二人はなんとか車の外に這い出したが車は炎上してしてしまう。生死の間をさまよう体験をしたローリーは、駆け寄ってきたスティーブに「行かないで!」と本心をぶつけてしまう。スティーブは大学行きを放棄し、その田舎町で彼女と生きることを選ぶ。
一方朝までその公衆電話の前でまっていたカートは、その電話のベルがなる音を聞く。まさかとおもってとってみるとサンダーバードの彼女だった。彼女に会うことが出来なかったが彼女の声は聞くことが出来た。旅立つカートがのる飛行機の眼下を、あの白いサンダーバードが見送るように走っているのが見えた。

カートの夢女が乗る白のサンダーバード(↓)
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by ssm2438 | 2012-04-20 12:01


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