西澤 晋 の 映画日記

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2013年 07月 21日

津軽じょんがら節(1973) ☆☆☆☆

f0009381_22375062.jpg監督:斎藤耕一
脚本:中島丈博/斎藤耕一
撮影:坂本典隆
音楽:白川軍八郎・他

出演:
江波杏子 (中里イサ子)
織田あきら (岩城徹男)
中川三穂子 (ユキ)
西村晃 (塚本為造)

    ×     ×     ×

おおおおお、津軽の海がうなっとる!!

久々に映画らしい画面をみせてもらいました。津軽の海に、その沿岸部の村。放置された廃船。ビジュアル的にはすばらしいのひとことです。撮影監督は坂本典隆さん。『約束』で撮影監督デビューみたいですが、あれもビジュアルが良かった。ただ、この人の不幸は物語がいうつもあんまり面白くないことだな・・(苦笑)。

監督は斎藤耕一さん。絵作りはとっても共感もてる人です。ただこの人の特徴は、ことの次第が判明するまでにけっこう時間をかけるのでそれが分かるまでがけっこう退屈・・・。今回も「なんでこんなことになっとん???」というスタートで、始まって20分くらいしてやっと物語の設定がみえてくるのです。それまではけっこうじれったい。いつものこととはいえ、今時の人には見てもらえない映画のつくりですな・・・。
とはいえ、この年のキネマ旬報ベストテン邦画部門第1位はこの作品、あなどりがたし。
実は監督さんがこの人なので永きにわたり放置プレーでしたが、今日たまたま見ることができたのでした。お話は面白いとはいえないけど、画面の力で最後までなんとかたどりつけました。

物語の基本構成は・・・、異文化交流モノということになるのかな・・・。
東京から津軽の寂れた漁村におりたつ男と女。女にとってはそこは故郷だけど男が東京を出たことがないチンピラ。この男、東京でどこやらの組の親分を指したとかで逃亡してて、結局つきあっていた女の故郷にながれついてきた・・という設定。

東京しかしらない岩城徹男(織田あきら)にとっては漁村の暮らしは無に等しい状態。自分になにも価値観がみいだせない。自分が何をやっていいのかも分からない。なにもやれそうなことすらない。とにかくやりきれない。でも、他に行く場所がない。
中里イサ子(江波杏子)はこの村で生まれたので、ここでの不便さもみすぼらしいトタン屋根のあばら家でもぜんぜん平気。「あんたはぶらぶらしてなさい。私が面倒みてあげるから」とバスでしばらくいったところの港町にある飲み屋で波たら働き始める。
なんにもやることのない徹男は目的もなくぶらぶらしてると、盲目の娘ユキ(中川三穂子)と出会う。何事に関しても積極的でない彼女をみてるとついつい虐めてしまいたくなるのだが、その哀れさがたまらなくなりついついやさしくしてしまう。ユキを虐めるけど、結局はほっとけなくて面倒みてしまう徹男はいつしか男と女の関係になってしまう。
またぶらぶらしてると頑固そうな漁師と知り合いになる徹男。この漁師、塚本為造(西村晃)の息子はかつてイサ子と村を捨てて東京に出て行き、今はどこでどうしているのか? そのイサ子が今度は別の男をつれて帰ってきた。そら塚本はあまり友好的には接することが出来ない。・・・が、いつしか徹男の人懐っこさに心をひらき、2人で漁にでるようになる。
しかし、どうやら東京からヤクザの追手がきてるようだと感じた鉄男はこの漁村をでる決心をする。
イサ子が勤めていた飲み屋のもう一人の従業員の女がアリ金を持ち逃げしてしまう。そのなかにはイサ子のためた貯金もあった。漁村をでようにも資金がない。
鉄男は盲目のユキを男に抱かせることで逃走資金を得る。
2人でここを出ようとバス停にむかうが・・・、鉄男の良心がはじけてユキを取り戻しに走る。

塚本と共に漁にでる生活と妻としてユキを抱く生活。徹男にとってはそれはやっとであえた家族であった。
ここちよい労働の疲れで眠っている徹をよそに、出て行くイサ子。

「あんた・・・、故郷が見つかってよかったね」といって出て行くイサ子。

しかし・・・追手は徹男の居場所を突き止めていた。
充実した疲労感とともにユキのもとに帰る徹男。そんな徹男をユキが出迎えにきている。
「あんた・・・、東京からお友達がきてるよ・・・」

by ssm2438 | 2013-07-21 22:40


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