西澤 晋 の 映画日記

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2009年 01月 05日

ビッグ(1988) ☆☆☆☆

f0009381_23242891.jpg監督:ペニー・マーシャル
脚本:ゲイリー・ロス
    アン・スピルバーグ
撮影:バリー・ソネンフェルド
音楽:ハワード・ショア

出演:トム・ハンクス
    エリザベス・パーキンス

     ×     ×     ×

個人的にこのころのトム・ハンクスってかまととっぽいというか、人畜無外だぞ光線をだしまくっててちょっと嫌だったんですけど、これはさすがにやられましたね。この映画の主人公をだれにやらせるか?っていったらやっぱりトム・ハンクス以外には考えられない。あのガキっぽさは天下逸品です。 トム・ハンクスの魅力っていうのは、なんでいうんでしょう、ドラマと観客との距離を圧倒的に身近にしてくれるその親近感。

ちょっとドラマのメカニズムについて話しましょう。
エンタテイメントなドラマっていうのは、早い話、<観ているものをドラマの主人公と共鳴させて、ドラマのなかで最後に主人公の勝利を描きつつ、観ている者にその感動を与える>ってものです。どんなに目の前で展開されてる絵がアクションばりばりの派手な画面でも、そこに感情移入がないと退屈なだけです。演出という仕事はこの<感情移入をどう観ている人におこさせるのか>という部分を担当するものだといっていいでしょう。
で、もうひとつ赤裸々なネタばらしをしちゃいますと、感情移入っていうのは、実は<弱さ>にしか起きないんです。 主人公が強いシーンをみても誰も感情移入しません。<強さ>ってのはそれを現実にできるひとには理想であり、出来ないで憧れる人にはファンタジーなのです。 本来誰もが隠している弱さ、これをこそっと出してやる。そうすると、みている者はそれに共感し、安心してしまえるんです。
しかし、その為には魅せるがわのほうが弱さを暴露しなければなりません。これができる人と出来ない人がいて、アニメ業界のライターさんかはほとんど出来ないですね。漫画家さんんが、アニメーターより絵がそんなに上手くないけど偉いのは、この弱さの暴露ができちゃうからなんですね。だから人を魅了するものが書ける。ドラマというのは、主人公の弱さをみせて観客に感情移入させ、最後の勝利させ、観客を同時に満足させるというものと言い切ってもいいでしょう。そのために、ライターは監督はいろんな手段をとるのですが、このトム・ハンクス、どんなに監督が下手でも、ライターが下手でも、観客に感情移入を引き起こしてしまいます。これはもう、彼の親近感以外のなにものでもないですね。

ちなみに、7月3日はトム・クルーズの誕生日ですけど、こっちはどっちかというと<強さ>=ファンタジー/理想の偶像ですよね。 ついでだから他の有名どころの蟹座の男優さんの紹介もしときましょうか。

7月6日生まれ  シルベスタ・スタローン
7月8日生まれ  ケビン・ベーコン
7月11日生まれ ユル・ブリンナー
7月14日生まれ ハリスン・フォード
7月21日生まれ ロビン・ウィリアムス

あ、誤解するかもしれないのでこの点は強調したいのですが、 この監督とライターは素晴らしいです。
この監督さんペニー・マーシャルは、メグ・ライアン主演の『恋人たちの予感』の監督ロブ・ライナーの元ワイフ。 ペニー・マーシャルの他の作品で有名なのは『プリティ・リーグ』『レナードの朝』、いいですね~~~~。 『プリティ・リーグ』なんかもう、不覚にもぼろぼろ泣かされてしまいました。 あと、この映画がすごいのは、おわったと、 あと15年後どうなってるんだろう・・??ってその後のストーリーを観てる者につくらせてしまうポテンシャル。
あの男の子が、大きくなったら彼女を探すんだろうか・・・? 彼女は、彼が再び自分のまえに現れてくれる事をひそかにまっているんだろうか・・・? でも、会った時には、お互いに誰かしたつきあってる相手がいるだろうし・・・・、 そんなことを思うとどんどん自分で新しいシナリオが沸き上がってくる楽しさ。 これを観客のなかに残したことが、この映画の一番の素晴らしさだとおもったりするのでした。。。

by ssm2438 | 2009-01-05 07:44 | ペニー・マーシャル(1943)


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