西澤 晋 の 映画日記

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2009年 01月 03日

ダーク・ブルー(2001) ☆☆☆

f0009381_22353111.jpg監督:ヤン・スヴェラーク
脚本:ズディニェク・スヴェラーク
撮影:ウラジミール・スムットニー
音楽:オンドレイ・ソウクプ

出演:オンドジェイ・ヴェトヒー
    クリシュトフ・ハーディック
    タラ・フィッツジェラルド

     ×     ×     ×

いつもいつもマイナーではいけないと今回はちょっとメジャー(?)どころにしてみました。 はは・・、どこがメジャーじゃ!?って言われそう。
この『ダーク・ブルー』って映画、実はスタジオ・ジブリが始めて洋画提供に着手した映画でして、 まあ、DVDなんかにも、宮崎 駿高畑さんの名前で売ろうとする魂胆まるみえ・・・、 ちょっとうさん臭いものも感じつつみてみたんですが、 いや~~~、なかなか良いんです。

<あらずし>はというと、時は第2次世界大戦ドイツに侵略されたチェコでは、 祖国開放のために、チェコのパイロットの数名が国をはなれ英国空軍にはいって戦ったという話。 実はパッケージでだまされるんだけど、パッケージにのってる男って実は主人公ではないんだ。 ほんとの主人公は彼の上官であるベテランパイロットのほう・・・。 ちょっと感情移入に間違いをおこさせるパッケージだよね。
で、英国空軍にはいると、まず英会話からはじめ、 編隊訓練は緑の芝生のうえで自転車にのってやってるようなきわめて牧歌的な状況。 そんななかで恋愛なんかもあったりする。 このあたりは高畑演出っぽいですね。 飛行機のでてくるシーンは航空ファンの宮崎さんが好きそうな画面 。 そして音がいいんだ。機銃の音、エンジンの音・・・。 あと、レンズの選択はめちゃめちゃ西澤好みでした。 基本は長めのレンズを使ってきもちいい素直な映画的な画面 をつくり カメラを入れられないところからとるときは広角レンズで・・、 そのセレクションがとってもグッドでした。

最近はカメラセンスのない映画が非常におおく、サーカス的つかったCGも氾濫。おかげでそこだけ空気がちがうというか、おもいっきり存在し得ないカメラアングル、演出がなされて、その映画で描き出そうとしてる物語の存在感をぶちこわしてしまうものがやたらと多い。『ミッション・インポッシブル』とか、説明的にCGつかうから嘘臭くて興冷めしちゃうし、レニー・ハーリン『ドリブン』とかみてても、あまりにあざとくてもうイヤになっちゃいますね。
映画ってのは所詮嘘の世界で、その嘘の物語をどう撮ったらほんとっぽく撮れるのか?ってことこそを追求しなくちゃいけないの・・・、おかげで、そのシーンがくると底に存在するはずの架空の物語を構成する空気が一気に壊れててしまうんですよね。
CGにかぎらず、ロープアクションなんかも、もうみてるだけで嘘っぽくて、べつにそれを使うのは良いと思うんだけど、使うんだったら重力の法則にあったように使え!!って思ってしまう。それが出来ないのにつかわれると、これもまた興醒めの原因ンなってしまうんだよな~~~。
その点、この『ダーク・ブルー』はとっても上手いですね。
CGも機銃の弾がとんでいくあとからしりびいていく白煙とか、落ちる薬莢とか、 コックピットだって、かめらは股のしたからした撮らない。そこにしかカメラをおけないからなんですけど、これがアホ監督だときっと風防のそとからカメラをいれちゃうんですよね。それだけでまた興醒めしちゃう。『アポロ13』で、宇宙船のなかから地球をみるトム・ハンクスの顔を外から撮った絵とかがぽろっとあるんだけど、あんなんも見てしまうと、嘘臭く見えてしまうんですよね。本来そこにはカメラは存在出来ない場所なんだから・・・、そんな理屈は考えなくても、見てる人ってやっぱり“これってドキュメンタリーではない画面 だ・・”って無意識に感じとってしまう。

というわけでこの監督さん、 とってもスタンダードな、良いセンスの持ち主です。 以前にもチェコの映画ってのは何本かみたことあるんですけど、全体的にカメラ/レンズの選択は上手い人がおおいですね。 近年、ハリウッドの人はもうちょっとみならってほしいものです。。。

by ssm2438 | 2009-01-03 19:13


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