西澤 晋 の 映画日記

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2009年 01月 24日

ボビー・デアフィールド(1977) ☆

f0009381_1934040.jpg監督:シドニー・ポラック
脚本:アルヴィン・サージェント
撮影:アンリ・ドカエ
音楽:デイヴ・グルーシン

出演:アル・パチーノ
    マルト・ケラー

     ×     ×     ×

1977年、当時人気のあったアル・パチーノ主演の映画。
私が映画を見始めたころの映画なのでそのころスクリーンのなかにこの映画もとりあげられていて、みたことはないのだがタイトルだけは知っていた。数日前中古ビデオ屋でこのビデオを見つけ、一度は見ておかないとって買った矢先にVHSをつなげている大型テレビが壊れて買い換えるまでみられなかったわけだ。

監督はシドニー・ポラック。この監督さんの特徴は一言でいうと「けっこう退屈」なのだけど、この映画も実に退屈だった。ただ、たまにいいのも撮るので捨て切れない。この映画もスタッフの名前だけみるとけっこう見るべきところあり。

まず脚本がアルビン・サージェント
私はレッドフォードの初監督作品である『普通の人々』って映画がとても好きなのだけど、その脚本もこのアルビン・サージェントって人。とにかくメンタルの描写がとっても繊細でみていてすっごく感情移入させられる。実にうまいなあって関心する。最近ではポール・ハギスもそんな感じだせる人だなあって思うが、私のなかでのメンタル・ライターの元祖はやっぱりアルビン・サージェントなのでどうしてもこの映画はいつかはみておきたかった。

で、見るまでは知らなかったのだけど、この映画、ロードムービーの部類にはいる映画なのだ。
ドラマの発端は、アル・パチーノのチームメイトが乗るマシンがレース中に事故をおこし炎上・死亡してしまう。自分が乗っている車の安全性に懐疑的になったアルパチーノはその原因をつきとめようと、その事故に巻き込まれた別のドライバー(スイスかどこかで療養してる)を見舞う。帰ろうとすると、そこで出会ったマルト・ケラーが押し入るように彼の車に乗り込んでくる。そこからロードムービーの始まり。
会話がかみ合わないアルパチーノいらつきが非常にアルビン・サージェントしてる。

ただ物語の哲学としては当時流行の無責任肯定映画=ニュー・アメリカン・シネマのにおいが強く、何に対しても本気になれない人間を肯定する形、本気になって余裕がない人間をちゃかす形なのでかなりカスな哲学。みていてあほくさって思う部分はおおい。私よりもちょっとうえの世代にはこの手の哲学がもてはやされていたのだから、実にアマちゃんにみえる。それでも、そこいいたるメンタリティをサージェントはしっかり描いているのでさすがだなあって表しまう。

主人公のアル・パチーノが演じるのはエフワンレーサーでもっとレースシーンがいっぱいある映画なのかなあって思ってたらそれは本線とはあまり関係がなく、エフワンレーサーを仕事にしてる人の日常の時間のほうがメインになっている作り。なのでレースシーンを描きこむということはほとんどしていない。
それでも、レースシーンなしには映画はできないので、当時のエフワンのレースシーンをつなぎ合わせてるんだけど、当時のエフワンマシンがそのまんまのデザインでみられるのはうれしい。使われているフィルムは1976年(富士でエフワンが始めて行われた年)のもので6輪タイレルもエンジンカウルのないやつで映っている。ブラバムはあのでっかく分厚いフロントウィングつけてる時代。おお懐かしい。

あとマルト・ケラー。けっして別嬪さんではないのだけど、私のなかでは『ブラック・サンデー』のテロリストの印象がとてもつよくて、けっこう忘れがたい70年代の女優さんでついつい見てしまう。

by ssm2438 | 2009-01-24 13:42


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