主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。


by ssm2438

カテゴリ:マイク・ニコルズ(1931)( 5 )

f0009381_1815876.jpg監督:マイク・ニコルズ
脚本:ニール・サイモン
撮影:ビル・バトラー
音楽:ジョルジュ・ドルリュー

出演:
マシュー・ブロデリック (ジェローム)
クリストファー・ウォーケン (トゥーミー軍曹)

       *        *        *

なんと、クリストファー・ウォーケンがマトモな役(でもないか)をやっている!?

『私は女優志願』でなんとなく気になり始めたニール・サイモン。そのあとも『キャッシュマン』『グッバイガール』などをみて、さりげなく見るようになっていた彼の作品なので、この映画も当時劇場に足を運んだ。

ニール・サイモンといえば、エルンスト・ルビッチビリー・ワイルダーの流れを汲む舞台作家さんで、映画にもちょこちょこからんでいる。しかし、この映画はそういったいつものハートフルコメディではなく、本人の自伝的要素が色濃く出た映画だった。そういう意味ではスティーブン・キング『スタンド・バイ・ミー』とニール・サイモンの『ブルースが聞こえる』はなんとなくそのメンタリティがにているかもしれない。ただし、こちらの映画は第二次世界大戦が終了する夏、ちょうどその直前に高校を卒業し徴兵された文章を書くのが好きな男の子の話である。

そういう意味では彼らはかなりラッキーだった。
第二次世界大戦が終了するのが1945年の8月15日。この物語の主人公が高校を卒業したのがきっと6月。そして訓練期間が10週間。そんなわけで、この物語の主人公は訓練期間は終了するも、戦場に旅だつ前に戦争が終わってしまった。
しかし、そんな10週間も、彼にとっては刺激的な、それまで経験をしたことがない、恐怖と覚悟と戦争と仲間を体感した時間だったのだろう。このきわどいタイミングが妙にリアリティを感じさせてくれた。
この映画は、他の訓練期間を描いた映画とは違い、どこか牧歌的で、ノスタルジックな雰囲気が漂っている。熱血スピリットで訓練を乗り切るのではなく、そこに集った人々と一緒に過ごした青春の一ページを肩の力をぬいて物語りにした感じだ。でにアメリカのほとんど勝勢だった時節のことなので、彼らもそれ以前の徴兵される人たちよりもさほど緊張感はなかったのかもしれないが・・・。。

<あらすじ>
1945年の夏、徴兵されたユージン・モーリス・ジェローム(マシュー・ブロデリック)はミシシッピ州のビロクシ訓練所に参加してた。同期生は同じように高校卒業と同時に徴兵された若者達で、唯一文学の才能を秘めたエプステイン(コリー・パーカー)以外、彼は嫌いだった。そんな感想をひそかに日記につけていた。
訓練所ではトゥーミー軍曹(クリストファー・ウォーケン)の厳しい指導の下10週間にわたる本格的訓練が始まった。彼らの唯一の楽しみは48時間の自由行動日だった。娼婦ロイーナ(パーク・オーヴァーロール)の手ほどきでジェロームもめでたく初体験を済ませる。
そんなおり、ジェロームの日記が仲間たちに見られてしまう。なにぶんエプステイン以外はがさつで嫌いだったのだが、そんな彼はみんなから怒りを書くことになる。さらにエプステインも、ホモだと疑われており大きなショックをうける。折しも訓練所内で同性愛事件が発覚し、疑惑の目がエプステインに注がれ(実際彼はホモではなかったのだけど)、ジェロームは書くことの魔力を痛感する。
by ssm2438 | 2010-11-23 18:02 | マイク・ニコルズ(1931)

愛の狩人(1971) ☆☆

f0009381_22585251.jpg監督:マイク・ニコルズ
脚本:ジュールス・ファイファー
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ

出演:
ジャック・ニコルソン (ジョナサン)
キャンディス・バーゲン (スーザン)
アーサー・ガーファンクル (サンディ)
アン=マーグレット (ボビー)

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マイク・ニコルズのキャンパスライフ映画。子供の頃の私は、キャンパスライフ映画というのはある種の憧れがあり、個人的に大好きなカテゴリーだったのだが、この映画ではジャック・ニコルソンが大学生を演じている。今考えるとありえないような気がするが、やっぱり彼も昔は大学生だったのだろう(苦笑)。

この映画ではかなり記号的に二人の男を描き別けている。ジョナサン(ジャック・ニコルソン)は「女は肉体がすべて」と割り切るニヒリスト、サンディ(アーサー・ガーファンクル)女性に夢を抱くロマンチストだった。映画は、確固たる目的性をもって進行するわけではなく、二人の男の女性遍歴を英がいているだけで、あまり面白いとはいえない。憧れ全快のキャンディス・バーゲンと結婚したはずのアーサー・ガーファンクルも、大人になると別の女と遊び歩いているのをみると、ちと寂しくなる(苦笑)。・・・しかしよくよく考えると、彼が自然な感覚の変化だったのかもしれないなあ・・。

<あらすじ>
近くの女子大とのパーティーに出席したサンディは、校内一の美人スーザン(キャンディス・バーゲン)に一目惚れ。幸せ一杯でデートの様子を逐一報告するサンディだったが、ジョナサンはそんなスーザンを誘い出しやすやすとおとしてしまう。そうとは知らぬサンディは、スーザンにますますのぼせあがり、彼女をくどき落とすことに成功した。結局スーザンは2人の共通の恋人となった。初めはただの情事とわりきっていたはずのジョナサンもいつしか彼女を深く愛するようになと、スーザンは2人の愛のどちらかを選ばねばならなくなった。哀願するジョナサンを振り捨て、スーザンはサンディと結婚した。

それから数年、ジョナサンは税理士、サンディは医師になり、経済的には恵まれた社会人であった。幸福な家庭を築くサンディに対し、ジョナサンは飽くことなく情事の相手を求め、今はCM女優ボビー(アン・マーグレット)と同棲していた。ボビーは結婚を迫り、それを渋ると、自殺未遂。とうとうジョナサンも屈して結婚しててしまう。
一方、サンディもようやく平穏な生活に疑問を持ち、今はシンディ(シンシア・オニール)を情事を重ねていた。ジョナサンはボビーと離婚しまた独りとなって、インポになり、果てしない心の旅路をさまよい歩るく。

ちなみにアン・マーグレットは『ある愛の詩』アリー・マッグローとは別人。もちろん名前も違うわけだから間違えるはずはないのだけど、なんか・・、一緒ようなきになっていた次期があった。まあ、間違えてたのは私だけならいいのだけど・・。キャンディス・バーゲンは脱がすわけに行かないから、アン・マーグレットが脱ぐ役の専門だったけど、かといってきっちりヌードシーンをだしてるわけでもない。しかし、当時のポスターはこれ(↓)ですよ。ちょっと過大広告だよね。どこの国のだ?
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by ssm2438 | 2010-03-14 18:08 | マイク・ニコルズ(1931)

心の旅(1991) ☆☆

f0009381_18375895.jpg監督:マイク・ニコルズ
脚本:ジェフリー・エイブラムス
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ
音楽:ハンス・ジマー

出演:ハリソン・フォード
    アネット・ベニング

        *        *        *

これ、『アルジャーノンに花束を』を逆バージョン。お利巧さんだった弁護士が、ある日暴漢に頭を撃たれ、幸い口径が小さい銃だったので一命は取り留めるが、記憶をなくし知能も幼児なみにおちてしまう。そのご家族のささえもああり徐々に知能と記憶をとりもどし、人の心の易しさも知り、実は浮気をしていた妻のこともしるが、許す寛大さをみにつけ、いい人になるという話。

まあ、お話的にはかなりお青臭くていかんのですが、実は監督は『卒業』『イルカの日』マイク・ニコルズ。でも、つまんないものはつまんない。というか子供向けならこの話でもいいが、小学生高学年の人以上にはちょっと向かないと思う。かなりの幼児向けストーリー。

このアネット・ベニングはまあ悪くはないんだけど、いかんせんストーリーが幼稚なのでちょっと彼女の燃える映画ってことにはなrない。はあ~~~、、いったいどこを探せば彼女が輝いてる映画があるんでしょうねえ。
by ssm2438 | 2009-09-26 19:03 | マイク・ニコルズ(1931)
f0009381_0354521.jpg監督:マイク・ニコルズ
脚本:ケヴィン・ウェイド
撮影:ミヒャエル・バルハウス
音楽:カーリー・サイモン

出演
メラニー・グリフィス (テス・マッギル)
シガーニー・ウィーヴァー (キャサリン・パーカー)
ハリソン・フォード (ジャック・トレイナー)
アレック・ボールドウィン (ミック・デューガン)
ジョーン・キューザック (シンシア)

        *        *        *

カーリー・サイモンのテーマにのせて黒の下着姿で掃除機かけてるメラニー・グリフィスはとってもチャーミング。彼女のイメージといえば、ちょっとおつむのたりないケバい娼婦系しか思い浮かばないのだけど、そんなメラニー・グリフィスがこれだけ可愛く描けた作品はそうないのではなかろうか。彼女にとってはベスト1だと思う。シガニー・ウェーバーは基本的に悪女顔なのでこいういうかたき役のほうがいいと思う。
80年代の映画はなんかみていて心地が良い。一番映画が面白かった時代だと思う。

<あらすじ>
ニューヨークの証券会社で秘書として働くテス・マクギル(メラニー・グリフィス)は、頭はいいが学歴不足。おかげで証券マン養成コースからもはずされる。そうこうしているとボストンから転勤してきた女性重役キャサリン・パーカー(シガニィー・ウーヴァー)の秘書に配置変え。肩パットぎんぎん、怖い顔のキャサリンに圧倒されるテスであったが、トラスク産業のラジオ局買収の情報を提供し、成功したら養成コースに入れて欲しいと彼女に頼む。
そんなキャサリンはスキー場で足を骨折、回復までの間すべてを任されるテス。その間にキャサリンの婚約者ジャック(ハリソン・フォード)と仲良くなりつつ、頭の回転のよさを彼に気に入られ、一緒に仕事をしていくうちに愛をはぐくみ、トラスクシャの合併話に貢献、しかし契約調印の直前、キャサリンが、「テスはアイデアを盗んだ秘書」と言ってどなり込み、話は一時延期される。窮地に立たされたテスであったが、後日エレベーターで出会ったトラスク社長が真相を知るや、逆に彼女の着眼点の良さ、行動力が評価され、改めて合併に調印、そしてキャサリンはクビ、トラスク産業の重役に引き抜かれたテスは、ジャックとの愛も手に入れるのだった。
by ssm2438 | 2009-09-06 00:12 | マイク・ニコルズ(1931)

卒業(1967) ☆☆☆☆

f0009381_7132659.jpg監督:マイク・ニコルズ
脚本:バック・ヘンリー
    カルダー・ウィリンガム
撮影:ロバート・サーティース
音楽:ポール・サイモン
    デイヴ・グルーシン

出演:ダスティン・ホフマン
    キャサリン・ロス
    アン・バンクロフト

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サイモン&ガーファンクルの唄う「サウンド・オブ・サイレンス」「ミセス・ロビンソン」のメロディに陶酔。すばらしい音楽だ。我々だけなのだろうか、このサウンドとか、『小さな恋のメロディ』のメロディフェアを聞くとノスタルジックな細胞がむくむく目をさましてくる。今の世代の人かこういう音楽をきくとどうなんだろう・・。

この映画、当時はまだ子供で荻昌弘さんの月曜ロードショーでみたような気がする(さすがに遠い昔の記憶なのでもしかしたら水野晴郎さんの水曜ロードショーだったかもしれない)、が当時は音楽だけは良かったのだがお話がそれほど面白いとは思わなかった。まあ、中学生くらいだったのでほとんどきちんと認識することはできなかったのだろう。当時の感覚は、“卒業したらすぐ就職しないといかんだろう・・、こいつ、なんであそんでんだ???”・・だった(苦笑)。そんな『卒業』、ちょっと前にケーブルでやってて、ついつい最後まで見てしまった。40を過ぎてみるとさすがに映画鑑賞力がついてることが判った。いやあ、この映画けっこうすごいかもしれない。

ストーリーの構成として<主人公の大目的が設定されると、そこから一番とおそうなところからスタートする>という法則がある。この物語の主人公ベンジャミン(ダスティン・ホフマン)は最後エレーヌ(キャサリン・ロス)とひっつくのだが、この物語はなんと、エレーヌの母親=ミセス・ロビンソン(アン・バンクロフト)とエッチをする関係になり、それがエレーヌにばれてしまうというドツボ状態から這い上がることになる。これだけでもすごい! なかなかここから這い上がれそうにないけど、この物語は這い上がるし、だいたい彼女と母親とエッチをする展開なんて普通考えつかんだろう。

さらにすごいのが主人公の精神状態。この物語の主人公の精神状態はかなりお子様なのだ。もちろん大学を卒業するのだからそれそうとの大人なのだけど、親に逆らったことがないとか、自分で考えて行動したことがない・・というようないわゆる甘ったれ、精神的にかなり子供なのだ。そうはいっても普通に礼儀正しいし、反社会的な人間ではない。ただ自我というものをきちんと開放したことがない男。それにもとづいて行動すること自体に自信がない、怖い、そういう人間なのだ。
もしかしたら精神年齢12~13歳くらいかもしれない。はっきりいってみていていらいらする。生理的にもまったく好感のもてない主人公。その主人公がいままで親の言いなりになって自分の心をみつめることもなかったし、それすらもあったかどうかもわからない、そんな彼が自我を爆発させ、最後は今まさに結婚しようしている花嫁名を呼び、結婚式に乱入、花嫁を奪い去ってしまうという大顰蹙の暴挙にでてしまう。エレーヌの父親ロビンソンにも顔をあわせられんだろうし、なんせ妻と浮気してたのだから、それに人様の妻を寝取りそ知らぬ顔でその娘を奪っていくという息子をもった親にも顔はもう合わせられないだろう。まさに自分以外は全部<反自分>。
・・・それでもその暴挙が出来るのはイレーヌという女性への憧れ。
好きな女をもとめた自分と彼女以外は全部アンチテーゼ。ここにも『エヴァンゲリオン』と同じ構図があったりする。結局哲学やってるとみなさんあるていど同じところにおちつくものだけど・・。
このタイトルの「卒業」というのはまさに与えられて育った子供時代=嫌われないことが一番大事だった時代からの卒業なのだ。

彼の行動は確かにあまあまだろう。
正直な話、このラストシーンのあとに続くドラマをかんがえてみるとかなり悲惨になりそうだ。そのまま花嫁を連れて逃げたとしても、その生活があと何ヶ月つづくかどうか・・・? それでも自分の心がもとめる方向性をまず考える。それが出来たのはこの主人公にとってすばらしい第一歩なのだろう。
あとは、心のままの方向性をいかに社会と調和をたもちながら実行していくか・・ということ。
人が大人になるというのは、理性を大事にしたり、お金儲けを効率よくやることではなく、いかに自分のエゴを開放していくか。・・その開放する手段としては、自分のエゴを社会のもとめる方向性と同じ方向に向け、社会との軋轢をスムーズにしつつエゴの開放手段を確立していくことが大切になるのだろう。
by ssm2438 | 2009-05-03 07:33 | マイク・ニコルズ(1931)