西澤 晋 の 映画日記

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2009年 01月 14日

沈黙のステルス(2007) ☆

f0009381_1001668.jpg監督:ミヒャエル・ケウシュ
脚本:スティーヴン・セガール/ジョー・ハルピン
撮影:ジェフリー・ホール
音楽:バリー・テイラー

出演:スティーヴン・セィーガル (ジョン・サンズ)

       *        *        *

セガ爺、ステルスにのる! 
・・・実に淡白な映画(?)だった。


テロリストに奪われた最新鋭のステル機を奪回するのが今回のセガ爺のミッション。その代わりにSR-71をおいてくるというすっごい大盤振る舞い。テロリストにしてみればステルス機の変わりにSR-71がもらえるなら文句は言わないだろう。

SR-71。一昔前は「ブラックバード」として知られていた、ミサイルでも追いつけない超音速偵察機。パイロットはまるで宇宙服のような耐圧スーツをみにまとい搭乗するというその黒い怪鳥だが、最近その名前はとんと聞かなくなった。今はどうしてるのだろうって調べてみると、現在はほとんど引退しているらしい。さすがに偵察衛星からの監視が可能になってきた今日においてはほとんど不要の玩具というところか・・。そんなSR-71なのでテトリストの本拠地にむかう乗り捨てレンタカーのようにつかってもいいのかもしれないが・・、でも、さすがに中国とか、ソ連とか、リビアとかに売られたら困るだろうって思うのだけど。きちんと回収するか破壊しておわってほしかった(苦笑)。

まあ、展開はセガ爺のプロモーション映画のようなもので、大して燃える要素もないし、目新しいところもない。航空機のシーンはどこかのドキュメンタリーバンクからひろってきたような画面で、それ自体はみてて気持ちのいいものだが、物語にはそれほどあってもなくてもいい感じ。
さらに・・・テロリストの部隊を殲滅するために空母から飛び立つ戦闘機はF-18ホーネットだったり、今はもうほとんど使っていないと思われるF-14トムキャットだったりするのだが、そのあとのシーンではそれらがすべてF-16になっているではないか!! おい! そのくらいの統一はしとけよ。

セガ爺のアクションもどこかの荒野だったり、飛行機のアル格納庫だったりとお手軽なロケ先で撮っていて予算はさそがし少ないだろう。でも、これだけ予算が少ないと、やっつけ仕事でしかないがきっと楽しいかったのだろう。最高級のものを求められるわけでもなく、とりあえずあるものでなんとか作るというのは、技術やにしてみればそれはそれで楽しい作業なのだ。

しかしシナリオの弱さがかなりひどい。しゃべり方はみなさん単調で、もうすこしキャラクターの色分けができなかったのか・・???っと思ってしまう。出来なかったのだろう。撮り方にも問題があるのだろうが、撮りなおしを極力おさえるために単発のカット(前後のカットに関係のないカット)がやたらと多く感じた。実に小津映画のようなカットの連結間のなさをである。これはハリウッドで行われている複数のカメラで撮るという手法を使わずに、1台のカメラで撮ってそれをつないでいるという、ある意味スタンダードな撮り方でとっているからだろう。

予断だが・・・、まあ今更言っても無駄だろうが、セガ爺はもっとやせないとダメだろう。あれだとエッチシーンが撮れない。今回はレズのエッチシーンがあったが、それだけ。007の映画ならどっかでボンドとお姉ーちゃんのからみくらいのサービスカットはあるのだが、セガ爺のおなかだと醜すぎて出せないのだろう。

<あらすじ>
F-117をさらに改良した驚異最新鋭ステルス戦闘機X-77(どうみてもF-117と同じにしか見えないのだが)、がテロリストに奪われた。金で買われたアメリカ軍のパイロットがテスト飛行中にトンズラこいたのである。
その機を略奪したパイロットはジョン・サンズ(スティーヴン・セィーガル)の教え子だった。戦闘機の奪還を命じられたサンズは、SR-71にのり、途中空中補給などもかいして、アフガンにむかった。タイムリミットは 24時間。それを過ぎると、ペルシャ湾に展開する空母から爆撃機が発進し、彼らのアジトもろともX-77を空爆破壊することになっていた。
一方テロリストたちは、盗んだX-77に細菌爆弾をとりつけ、アメリカとヨーロッパに投下する計画を立てていた。かくしてジョン・サンズは地元のスパイなどと共にステルス機奪還にむかうのだった。

by ssm2438 | 2009-01-14 20:23
2009年 01月 14日

バットマン リターンズ(1992) ☆

f0009381_8274475.jpg監督:ティム・バートン
脚本:ダニエル・ウォーターズ
撮影:ステファン・チャプスキー
音楽:ダニー・エルフマン

出演
マイケル・キートン (バットマン/ブルース・ウェイン)
ダニー・デヴィート (ペンギン)
ミシェル・ファイファー (キャットウーマン)
クリストファー・ウォーケン (マックス・シュレック)

        *        *        *

大嫌いなティム・バートン・バットマンのなかではちょっとだけ好き。ダニー・デビートが哀れで邪悪なペンギンをやってる。でもやっぱりティム・バートンは面白くない。だいたいなんでこいつをこの映画の監督にしたのだろう。結局映画のバットマンをダメにしたのはひとえにティム・バートンだと思う。私のなかでは最低無能監督のひとりだ。
ミシェル・ファイファーのキャット・ウーマンのビジュアルは好き。ハル・ベリーより断然いい。しかし、このキャラはこの映画に必要だったのだろうか? キャラとしてはとっても受ける存在なのに、もうすこしきちんとした形で描いてほしかった。

<あらずじ>
30年ほど前、捨てたら手ひとりの赤ん坊が地下の下水道へと流されていった。彼は怪人ペンギン(ダニー・デビート)となりゴッサム・シティを恐怖へ陥れようとしていた。一方、街の実力者マックス・シュレック(クリストファー・ウォーケン)は、シティの電力を全て我がものにしようと画策していたが、そのことが秘書のセリーナ(ミシェル・ファイファー)に知られてしまい、彼女をビルの窓から突き落としてしまう。しかし、彼女は降りつもる雪のクッションと、野良猫たちの介抱により、死から免れた。生来内気だった彼女は、その事件を機にキャットウーマンとして社会に、そしてマックスに復讐を誓うようになる。
ペンギンはマックスと結託しシティに君臨しようと企む。ペンギンは、ペンギン・ミサイルにより街に報復しようとするが、間一髪バットマンがそれを阻止。傷ついたペンギンは、自分が育った地下の下水道の中へと沈んでいく。キャットウーマンはいつしかバットマンを愛するようになっていたが、2人が結ばれることは叶わず、マックスへの復讐を遂げると、闇の中へ消えてしまうのだった。

by ssm2438 | 2009-01-14 08:29
2009年 01月 14日

バットマン(1989) ☆

f0009381_8385620.jpg監督:ティム・バートン
原作:ボブ・ケイン
脚本:サム・ハム、ウォーレン・スカーレン
撮影:ロジャー・プラット
音楽:ダニー・エルフマン

出演
マイケル・キートン (バットマン/ブルース・ウェイン)
ジャック・ニコルソン (ジョーカー)
キム・ベイシンガー (ヴィッキー・ヴェイル)

        *        *        *

マイケル・キートンがブルース・ウェイン??って思ったけど、みてみたらそれほど悪くなかった。あの目は狂気をおびているのでいい。しかし、映画はまったくつまらない。みんなで悪ふざけをしてるだけで、キム・ベイシンガーの色気も不発におわってしまった。このあとに続くこのシリーズをダメしたのはティム・バートンだ。

<あらすじ>
警察が腐敗しきっている無法都市ゴッサム・シティ。今夜も悪人が“バットマンによって退治される。
報道キャメラマン、ヴィッキー・ベイル(キム・ベイシンガー)は、そのバットマンの正体をつきとめようと大富豪ブルース・ウェインのパーティを訪ねる。そこの当主ブルース・ウェイン(マイケル・キートン)に魅かれるものを感じるベッキー。
廃液の毒によって容貌が一変したネピアは、名前をジョーカー(ジャック・ニコスソン)と名乗り、ットマンへの復讐に燃える。彼の野望はやがて世間を恐怖のどん底に突き落とし、ウェインは昔幼い頃両親を殺したのが、ジョーカーであることを思い出すのだった。そしてジョーカーとウェイン=バットマンの戦いはヴィッキーをめぐって“ゴッサム・シティ200 年記念祭"の夜、頂点を迎える。

by ssm2438 | 2009-01-14 08:29
2009年 01月 14日

バットマン フォーエヴァー(1995) ☆

f0009381_885979.jpg監督:ジョエル・シューマカー
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
    リー・バチェラー
    ジャネット・スコット・バチェラー
撮影:スティーヴン・ゴールドブラット
音楽:エリオット・ゴールデンサール

出演
ヴァル・キルマー (バットマン/ブルース・ウェイン)
トミー・リー・ジョーンズ (トゥーフェイス/ハーヴェイ・デント)
ジム・キャリー (リドラー/エドワード・ニグマ)
クリス・オドネル (ロビン/ディック・グレイソン)
ニコール・キッドマン (チェイス・メリディアン博士)
ドリュー・バリモア (シュガー)

        *        *        *

あああ、マイケル・キートンまで変わってしまった。最初マイケル・キートンがバットマンをやるときいて「え? まじ?」って思ったが、意外と悪くない。マイケル・キートンの目は狂気を秘めているのであれがいんだ。 バル・キルマーだとちょとテイストが薄くなってしまったかな。。。前回のダークテイストから陽性テイストに変わってしまったし、あいかわらず、ジム・キャリーうるさいし。。

<あらすじ>
敏腕検事だったが法廷で硫酸をかけられて、人格が変容、狂気に陥った怪人トゥー・フェイス(トミー・リー・ジョーンズ)が銀行を襲撃。
ブルース・ウェインの会社の研究員エドワード・ニグマ(ジム・キャリー)は、ウェインに自分が発明したマインド・コントロール装置を嬉々として見せるが、相手にされず、怪人リドラーとなってウェインに奇妙ななぞなぞを送り始めた。リドラーは、愛人のシュガー(ドリュー・バリモア)とスパイス (デビー・マザール)と戯れているトゥー・フェイスのもとへ行き、例の発明を使ってゴッサム・シティ乗っ取りをもちかる。
執事アルフレッド(マイケル・ガフ)のはからいで、バットマンの助手“ロビン”となったディック(クリス・オドネル)。リドラーの謎かけを解き怪人の正体がニグマであることに気づいた2人は敵の本拠地へ行き、マインド・コントロールの装置を破壊。トゥーフェイスは倒され、リドラーはバットマンが植えつけた恐怖のイメージによって発狂した。

by ssm2438 | 2009-01-14 07:55
2009年 01月 14日

バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲(1997) ☆

f0009381_7544644.jpg監督:ジョエル・シューマカー
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
撮影:スティーヴン・ゴールドブラット
音楽:エリオット・ゴールデンサール

出演
アーノルド・シュワルツェネッガー (Mr.フリーズ)
ジョージ・クルーニー (バットマン/ブルース・ウェイン)
クリス・オドネル (ロビン/ディック・グレイソン)
ユマ・サーマン (ポイズン・アイビー/パメラ・アイズリー)

        *        *        *

どうも、だめだ。このティム・バートンスタイルでつくられたバットマンにはなんの魅力も感じない。陽性化しているが、みなさんかってに悪ふざけやってくださいって感じです。

<あらすじ>
ゴッサム・シティを凍らせ、氷の王国にしようと企むMr.フリーズ(アーノルド・シュワルツェネッガー)がアイスメン軍団を率いてゴッサム・ミュージアムを襲撃、展示されていたダイアモンドを奪おうとしているのだ。Mr.フリーズの正体は、研究中に事故に遭って死亡した妻の死体を蘇生できなかった分子生物学者フリーズ博士が狂気に陥った挙げ句、変身した姿だった。
一方生真面目な植物学者パメラ・アイズリー(ユマ・サーマン)は、食虫植物の毒液の中に突き落とされ、魔性の美女ポイズン・アイヴィーとして生まれ変わった。植物保護のため街を滅ぼそうとする彼女は部下の怪人ヴェイン(ジープ・スウェンソン)を従え、武器である愛の花粉をばら蒔いて男たちを誘惑、バットマンとロビンをもの毒牙にかけて虜にしてしまう。
そしてゴッサム・シティを制服すべく、Mr.フリーズとポイズン・アイヴィーは強力な同盟を結び、バットマンの前に立ちはだかった。ウェインが最も信頼する秘書アルフレッド(マイケル・ガフ)も病魔に倒れ、彼の姪バーバラ(アリシア・シルヴァーストーン)がバットガールとして危機に立ち上がる。

by ssm2438 | 2009-01-14 07:46
2009年 01月 14日

エクスタシー(2005) ☆

f0009381_1594344.jpg監督:ハンター・リチャーズ
脚本:ハンター・リチャーズ
撮影:ジョー・ウィレムズ
編集:トレイシー・ワドモア=スミス

出演:ジェシカ・ビール

     ×     ×     ×

『ステルス』みて“ジェシカ・ビールなかなかいいじゃん”と思い、勢いで買ってしまったこの『エクスタシー』なる映画、実に<お前ら勝手に腐ってろ映画>で問答無用のカスでした(苦笑)。ま、ほとんど予想どおりなのでそれほど気にしてはいないけど。

物語は‥‥、どうやら感情移入をしていくべき主人公は飲んだくれのジャンキー。もうここで感情移入ストップ。その昔の彼女(ジェシカ・ビール)がどっかに行ってしまうという事でどうやらお別れパーティをすることになり、人々がつどってるそのなかでの会話劇。なにやら人生観語ってる登場人物がみなさんジャンキーなので言葉に説得力がない。
翌朝彼女が旅立つまでの一晩の語らい劇なのだけど、延々このジャンキー会話が続く。
ジェシカ・ビールはどうやら彼氏がいるらしいが、こいつがえらく神経症、ジェシカ・ビールの浮気を心配して不安のあまりぐれてる。というかストーリー上はジェシカ・ビールも浮気してたのだろうけど。
ところどころでジェシカ・ビールの下着姿などのいろっぽいサービスカットはあるけど見せてる訳ではなくそれを目当てにすると大ハズレ。
ちなみに原題は『London』、ジェシカ・ビールの演じる女の名前。売りがなくって宣伝マンがなんとかジェシカ・ビールで買わせようとしてつけたタイトルが『エクスタシー』。みごとにはまったアホな私。というわけで、早い話が見るべきシーンはなにもないって映画だったりする。超ハズレ。5点満点の1点。

by ssm2438 | 2009-01-14 04:39
2009年 01月 13日

アニー・ホール(1977) ☆☆

f0009381_2017059.jpg監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
撮影:ゴードン・ウィリス

出演:ウディ・アレン
    ダイアン・キートン

20代の半ばはウディ・アレンものをよく見たものだ。
『アニーホール』『マンハッタン』『インテリア』‥‥。ほかにもウディ・アレンの映画はいっぱいみたけど、私の中ではとどのつまり、この3本が好きみたいだ。ダイアン・キートンと一緒にでてるウディ・アレンが好きともいえる。のちの作品もそれなりにいい映画はあるのだけど、なんか・・ダイアン・キートンが出てないとなにか火かきえたみたいで・・。そう、ダイアン・キートンと一緒にいるときにウディ・アレン作品がすきなのである。
もっと削ると『マンハッタン』『インテリア』で、さらに削ると『インテリア』なのだけど。

しかし、今思うとよく『アニーホール』がアカデミー賞とれたものだ。
この年とえば『スターウォーズ』もノミネートされてたけど、私的にはフレッド・ジンネマン『ジュリア』だろうなあって思ってた。『アニーホール』ってのはちょっと驚きだが、これを選んでしまえるあのころのアカデミー賞選考員の人たちはとっても良く出来ていたのだろう。

『アニーホール』という映画は何が良いのか判りづらい映画なのだと思う。
実は私もいまいちしっくりきてなくで、無性に確かめたくなり一昨日この映画を借りて来て昨日〜今朝にかけてみていたのだけど、いや、一般的にみると退屈だけどやはりウディ・アレンのインテリジェンスがつまってる。

まず、この映画をとっつきづらくしている最大の点の克服から‥‥。
この映画にかぎらず、ウディ・アレンの映画にはある一点が特に受け入れられづらい。それは劇中<ウディ・アレンがヒロインの女に好かれてる>という設定。普通に考えるとなかなかあり得そうにないのでどうもこの点が違和感があるのだけど、ドラマを法則づける一つの法則として捉えないと行けない。なかなか自然にできるものではないので、どちらかというとウディ・アレンが登場しない映画の方がかなりスムースにドラマには入り込める。実はその点でも『インテリア』はとっても良いのだ。

この点をクリア出来たとして、つぎは感情移入。とっても神経質な登場人物を設定するので自分とウディ・アレンとの共有出来るポイントが認めづらい。実は無意識には判っているのだけど、見ている側はそれを認めたくない意識があってなかなかつかめない。
そのポイントは‥‥<認めて欲しい願望>。

ウディ・アレンの映画ってこの<認めて欲しい願望>が全てだと言って良い。
人は誰かに自分を認めてもらいたい生き物なのだ。ウディ・アレンの映画というのはその部分がかなり赤裸々に出ていて鬱陶しいくらいだ。普通の人はその願望があってもそれを封じ込めておくのだけど、ウディ・アレンはそれをみっともないまで前面に押し出出してくるので、見ている人に嫌悪感を覚えさせる。
つまり、<認めて欲しい願望>を押し出してる人はウディ・アレンの映画は共感できるのだけど、それが嫌な人は彼の映画はダメだろう。私がウディ・アレンの映画を好きなのは、私が<認めて欲しい願望>を押し出すタイプだからなのだなろうなあ‥‥って、今日のその答えにたどり着いた。
かれが監督としてあるいは登場人物として、<認めて欲しい願望>をまっこうから受け止め、それにチャレンジしていく姿勢を一環して貫いているから、私がウディ・アレンを好きなのだろうなあって思った。

てなわけで、ウディ・アレン=<認めて欲しい願望>の法則が発見された瞬間であった。。。

by ssm2438 | 2009-01-13 10:50 | ウディ・アレン(1935)
2009年 01月 13日

告発の行方(1988) ☆☆

f0009381_853455.jpg監督:ジョナサン・カプラン
脚本:トム・トーパー
撮影:ラルフ・ボード
音楽:ブラッド・フィーデル

出演:
ジョディ・フォスター (レイプされた少女・サラ)
ケリー・マクギリス (地方検事補キャスリン・マーフィ)

       *        *        *

こういう映画のケリー・マクギリスは実にはまってる。

この映画の特徴は、ひとことでいうとレイプ犯だけでなく、それを扇動した男も有罪にできるのか?という点。本作においては、その煽りかたがけっこうひどいのである。薬とアルコールでラリってるジョディ・フォスターを言い寄るが拒否されて険悪なムードのなか、一人の男が「そんな女、やってしまえ!」とけしかける。その場のムードも、その男に感化されて「やってしまえ、やってしまえ」コール。結局その男は周りの雰囲気の呑まれて、もう彼女を犯さざるをえなくなってしまう。さらに、「次はお前だ」とその男に指名されると、全然関係ないその男まで、アドリブの舞台に引き出された素人俳優のように、もう彼女を犯すしかないようなムードになっている。
個人が犯すというよりも、集団心理が彼女を犯すというシチュエーション。実に描きがいのある状況なのだが、もうちょっとなんと狂喜が描けても良かったのに。『フレンチ・コネクション』『ランページ』ウィリアム・フリードキンに撮ってほしかった映画でした。

監督のジョナサン・カプランは、この前の映画で『飛べ、バージル/プロジェクトX』を撮っているのだが、こわは以外を悪くはない。ただ、話がそこそこ面白いというだけで、監督としての演出力はかなり最低の部類にはいる。この人がとるとなぜか画面というか、映画そのものというか、チープになってしまうのだ。テレビシリーズ的な演出なのだろう。実際近年は『ER III 緊急救命室』の第3シーズンから監督をつとめているようだが、実にテレビ向きというか、テレビ的にしか撮れないひとである。この映画もどこかTVMのような感覚を覚える。

主演のジョディ・フォスターはこの映画でアカデミー主演女優賞を獲得したが・・、個人的には「この作品でええ???」って印象が強かった。個人的にタイプではないのだけど、同い年なのでさりげなく気になる存在ではある。でも、この人は『アリスの恋』にでてたころが一番好きだ。あんまり大人になってからの作品でときめくものはない(苦笑)。
しかし、ケリー・マクギリスはけっこう好きなタイプだ。大柄でスーツ姿が似合うこういう雰囲気をもった人はなかなか良いですな。アゴがごついひとなので、ついついアメリカ版のGODGILLAをイメージしてしまう(笑)。それでも美人だと思うので、昔は気になってちょこちょこ彼女の出演作品をチェックしていたものだ。

<あらすじ>
ミルという名の酒場デレイプ事件がおきる。被害者の名はサラ・トバイアス(ジョディ・フォスター)。酔ってマリワナも吸っていた彼女を3人の男達が犯したのだという。地方検事補キャサリン・マーフィ(ケリー・マクギリス)が事件を担当することになる。
被告側の弁護人は、「マリファナを吸いラリっていたのは彼女であり、その彼女が誘ったからこうなった」と無罪を主張して挑む姿勢を見せていた。様々な状況証拠を検証するが、被告側の弁護士のいうとおり、サラに有利な証拠はなく、3人の容疑は過失傷害との裁定の取引きに応じてしまう。
この事実を知ったサラはキャサリンを激しく責め、深く傷つき悲しみにくれる。女性として検事として真にあるべき道を教えられ、再び事件を裁判の場で争う決意を固めた。この裁判は、レイプをした男たちだけでなく、それをあおり、扇動したクリフ(レオ・ロッシ)という男を糾弾することが特異な点だった。果たして、レイプを実行してもいない人を有罪にできるのか・・・?

by ssm2438 | 2009-01-13 08:54
2009年 01月 11日

菊池エリ 巨乳責め(1988) ☆

f0009381_1155433.jpg監督:広木隆一
脚本:石川欣
撮影:遠藤政史
音楽:川崎隆男

出演:菊池エリ/碓田健治/瞳さやか/高橋めぐみ

       *        *        *

先ごろ公開された『余命1ヶ月の花嫁』の監督広木隆一の初期のころの作品。とはいってもこの時代の日活はすでに倒産間近。この映画(?)も一応劇場公開作品ということだが撮影的にはAVと同じビデオ撮影。きちんとカメラを使うことすら出来なくなっていた。

主演・菊池エリ、脚本・石川欣、タイトルが『巨乳責め』なので、普通にSMものかと思われがちだがそこはたんに商業上そういうタイトルになっただけで、実際はAD君と有名AV女優の青春ラブロマンス(?)。菊池エリが縛られているところなどは前半にちょこっとあるのAV撮影のシーンだけでそれ自体がうりではない。

物語は、あるAVメーカーで働くAD君が、「今度監督やってみるか」と肩をたたかれる。その内容というのが、有名AV女優エリ(菊池エリ)と同棲生活をし、その内容をドキュメンタリーとして作品にするというもの。監督・主演・撮影・(もしあるなら)脚本という仕事であった。しかしそのAD君には彼女(瞳さやか)がいて、結果的に彼女は離れていく。そして始まるエリとの同棲生活。もちろんAVなので彼女とエッチをするシーンとメインに撮らなければならないが、そんな生活のなかで徐々にふたりの人間性がお互いに浸透していく・・とうもの。

内容的にはきわめて日活が描き出す、ロマンポルノでない青春映画のジャンルにはいる。
しかしさすがに、AVほどエッチを見せるわけでもなく、映画としても絵作りはAVなみであり、あまり面白いという要素はなかったぞ・・・というのが実際のところ。
末期の日活はこんなのも作ってたんだ・・という感想だけしかのこらなかったのだが、AVとは違って、「俺たちはそれでも映画をつくるぞ」っていう抵抗意識だけは見て取れた。予算がある・なしによって、またそれが許される環境かそうでないかによってある程度作品の質というのは決まってしまうものだが、そのささやかな反骨精神には拍手を送りたい。・・・・でも面白くはないけど。

菊池エリは、VHSが普及しレンタルビデオがやっと市民権をえたころ、SM専門のAVメーカー、シネマジックがつくった『シスターL』で有名になり、その路線で定着したものの、その後外国人ダンサーとの結婚を機にグアムに移住し、AVの仕事をセーブし、ストリップ劇場に活動の場を移していた。後に帰国し、現在も現役熟女AV女優として活動している。

しかし、私がこのVHSを購入したのは彼女ではなく、共演の瞳さやか嬢めあて。彼女も初期のAV時代にさりげなく有名だった女の子。かわいいというわけでなかったのだが、なんとなく印象にのこっている娘で、無性に彼女の未見の作品をみたくなって探してたところ、この『菊池エリ・巨乳責め』と『団鬼六・人妻なぶり』の2本のVHSを中古で手に入れることが出来た。とはいえ、それももう10年まえくらいのはなしにはなるのだけど(苦笑)。男ってへんなところでエネルギー消費しちゃいますね。

by SSM2438 | 2009-01-11 10:31
2009年 01月 09日

ブレードランナー(1982) ☆☆☆☆☆

f0009381_250283.jpg監督:リドリー・スコット
原作:フィリップ・K・ディック
脚本:ハンプトン・ファンチャー
    デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ
撮影:ジョーダン・クローネンウェス
特撮:ダグラス・トランブル
デザイン:シド・ミード
音楽:ヴァンゲリス

出演:ハリソン・フォード
ルトガー・ハウアー
ショーン・ヤング

     ×     ×     ×

私がアニメ業界に入って3年目にフリーになり、それまで当時所属していた会社以外の人とアニメの絵作りやらドラマ作りやらを話す機会が増えて来た。そのころ、アニメ業界には2つの “must see ”モノがあって、 その1つはダニエル・キースの小説『アルジャーノンに花束を』、もうひとつはP・K・ディック原作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を映画化したこの『ブレードランナー』なのでした。 当時の映画を知る人にとっては、とってもメジャーな作品なのですが、 あれからも20年、知らない人もそろそろ出て来たのだろうとおもい、ここで一発紹介することにしたのでした。

時は2019年(今から16年後の話なのかと思うとちょっと違和感があるけど‥‥)、空気が濁り、いつも酸性雨が降っているロサンゼルス。人間に反逆し、植民惑星を脱走した人造人間=レプリカントが4体潜入していた。<ブレードランナー>とは、このようなレプリカントを捕獲、抹殺する役目をおびた特殊警察官(といっていいのかな?)であり、ハリスン・フォード扮するデッカートもその一人。 とある煙った一室(リドリー・スコットの画面にはいつもスモークがしがしなのである‥‥はは)、背広でメガネの男と向い合せに座って面接らしきものをうけてる男。背広の男は、やたらと感情を刺激する言葉をならべる。「君は砂漠をあるいていると、亀がのたのたとやってくる。君はその亀をひっくりかえす‥‥」 じつはこれ、VKテスト(フォークト=カンプフテスト)といって、感情を刺激する言葉を与え、目の瞳孔の反応をみるテスト。いかに人間にちかい反応をするアンドロイドとはいえ、感情の反応速度は人間のそれとはコンマ何秒かの遅れが生じるらしい。
物語のなかでは、そのテストが唯一の人間とアンドロイドをみわけられるテストという設定になっている。 でも、最初見た時には、それがなんなのか、全然わからなくって、原作をよんでみてやっと分った次第。 結局その男(実はレプリカントの一人)、「君の母親について聞かせてくれないか?」の問いの時に、背広の男を撃って逃亡したのでした。。。
そんなわけで、エージェントの一人を失った警察機構は、リタイヤしたはずのデッカートを再び呼び戻す事になる。 そんなデッカートは、リトル東京でうどんなんかたべてたりする。

始めてこの映画を見た時はけっこうカルチャーショックでした。未来世界と日本文化、ビジュアルにするとこうなるんだって感じで、それまでみてきた未来世界のビジュアルとは全然違った印象。この映画の味の1つはこの日本文化を取り入れた未来世界のビジュアルなんですね。あのスモークもくもくの未来の街のセット、リドリー・スコットの代名詞になっちゃいました。でも、そしてそののち『ブラックレイン』で、ほんとの日本をセットで表現できないかといどんで‥‥こけた。当時は、リドリーがどんなふうに大坂の街を映像にするんだろうと期待してあんだけど、さすがにあれはちょっとちがうぞって感じでしたね(苦笑)。ブレードランナーとして復帰したデッカートは、脱走した4体のレプリカントと同じタイプのやつがタイレル社(レプリカントの製造会社、可能な限り人間にちかい人造人間を作ることを目標としてる企業)にいるときき会ってみることにする。カープ社長室にとおされると、レイチェルと名乗る女性が出迎えてくれた。やがてタイレル博士本人があらわれると、かれはVKテスト(フォークト=カンプフテスト)がどんなものか見てみたいと、レイチェルでデモンストレーションをすること促す。
感情を逆なでする質問をするデッカート、さくさく答えるレイチェル、テストがおわるとタイレルは彼女に下がるように言う。 「彼女は‥‥知ってるのか?」、デッカートがタイレルに聞く。 うむむむ‥‥、やっぱりまだ人間と同じというわけにはいかないなあっとちょっと悔しいタイレルではあるが、 ま、そこは大人、そんな感情を隠してさらさらと答えるタイレルであった。。 レイチェルは、自分がレプリカントだということをしらないレプリカントなのだ。。。
デッカートが一仕事おえて自宅にかえってみると、レイチェルが待っていた。 彼女は、自分がレプリカントなのか人間なのか、その答を探していた。レプリカントは、最初は感情はないが、数年していくと感情がめばえてくる。その感情をコントロールしやするために、レイチェルにはタイレルの姪の記憶が埋め込まれていた。 デッカートは非情にも、そのことをばらしてしまう。人格とは<記憶/その人の歴史>なのである。このテーマはのちに『甲殻機動隊』で押井守がやってたりするので、興味のある方は一度みてみるのもいいかもしれない。脱走した4体のレプリカントもそろそろ感情が芽生えてきているが、彼等の寿命は4年程度。もうすぐ尽きようとしていた。彼等は創造者であるタイレルに会い、その命を伸ばしてもらうことを望みとして地球にもどってきていた。その首領のバティはなんとかタイレルまでたどりついたが、物理的に延命は不可能だと知らさえれ、タイレルをも殺してしまう。仲間のレプリカントたちも一人、また一人、デッカートに抹殺されていった。 バティは残りの命を、仲間の復讐、デッカートを殺すことに燃やす。自分の身体の機能がすこしづつ不調をきたしてくるなかで、デッカートを追い詰めるバディ‥‥、 絶対絶命のデッカート、そのときバティは‥‥。

ハードボイルドなストーリー、冷徹なデッカート、人間っぽいレプリカントたち、酸性雨の降る未来都市リトル東京。 シド・ミードの怪しく独特の美術でザイン、そしてスモークもくもくのリドリー演出。 シド・ミードとは『エイリアン』(1979)でもコンビを組んでるリドリー・スコットですが、 彼等がつくりあげたこの2本『エイリアン』『ブレードランナー』は、80年代映像業界のだれも追ったSF映画の金字塔だったのです。

by ssm2438 | 2009-01-09 22:19 | リドリー・スコット(1937)