西澤 晋 の 映画日記

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2009年 09月 05日

ボルケーノ(1997) ☆☆

f0009381_8553464.jpg監督:ミック・ジャクソン
脚本:ジェローム・アームストロング
    ビリー・レイ
撮影:テオ・ヴァン・デ・サンデ
音楽:アラン・シルヴェストリ

出演:トミー・リー・ジョーンズ
    アン・ヘッシュ

         *        *        *

先に(↓)紹介した『クルーエル・インテンションズ』でかっこいい画面をみせてくれたテオ・ヴァン・デ・サンデの調査レポート。過去の作品群をみるとけっこうコメディ系がおおくて、どれを借りようかと迷ったがこの『ボルケーノ』にしてしまった。で、見た感想は・・、彼のセンスよりもCGが前面にでててよう判らん。もう1~2本みてみないとなんともいえないかな。

で、物語のほうはというと・・・・、もうちょっとリアルに出来なかったかなあ。ヒロイック・テイストに傾きすぎてるのでなんかしらじらしい感じがした。LAの真ん中に火山が噴火、溶岩ながしまくるという発想は悪くないと思うのだけど、それに対する人間の行動をもうちょっと組織的に描けなかったのかな。街に流れる溶岩にと対決する人々がなんか行き当たりばったりで、そんなんで溶岩とまるんか???って思ってしまった。
最後は空気読めないガキがひとりあるきして主人公たちが危険におちいるくだりも「またかよ」って感じ。こういう無責任な子供をみると絞め殺したくなるのは私だけ?
あと地質学者のアン・ヘッシュ、ちょっと能天気すぎるなあ。このひとはどうしても『6デイズ/7ナイツ』の印象がつよく、この映画のなかでもあまりにシリアスに動けない。どうもコメディと勘違いしてる気がした。
地下鉄のおじさんも、負傷した運転手を先に溶岩の向こうになげて、そのあとジャンプすればたすかってたんじゃない??って思ったり・・、なのでいまいち感動できなかったり、一生懸命救助活動してるアジア系女医さんをヨイショするためにわざわざその旦那をダメ男にしたり・・、なんか無理やり感がすごくいやだった。

・・でよくよくみるとこの監督のミック・ジャクソン、その昔『スレッズ』撮った人じゃないですか? あれはBBCでやった核戦争後の人間社会をつづったドラマでリアル、ひたすら地味で陰惨で、それも死に絶えない人間の生命力をみせつけてくれて、個人的にはけっこう忘れがたい作品だった。しかしハリウッドに渡ってそのつくりにそまったらこんなんか??? これは監督の問題じゃなくって、プロデュースサイドの価値観の問題だなあ。多分この仕事してる間ミック・ジャクソン監督はかなりぐれてたと思う。こんなの撮らされたら彼の本来持ってる映像作家魂踏みにじられっぱなしだよ。

リベンジに『ライブ・フロム・バグダッド 湾岸戦争最前線』どっかで探して見てみよう。

by ssm2438 | 2009-09-05 08:55
2009年 09月 03日

シェルタリング・スカイ(1990) ☆☆

f0009381_23263376.jpg監督:ベルナルド・ベルトルッチ
脚本:マーク・ペプロー、ベルナルド・ベルトルッチ
撮影:ヴィットリオ・ストラーロ
音楽:坂本龍一、リチャード・ホロウィッツ

出演:
デブラ・ウィンガー (キット)
ジョン・マルコヴィッチ (ポート・モレスビー)
ジル・ベネット (ターナー)

        *        *        *

ベルトルッチだからきっとつまらないと思ってみたら、思ったよりも見られた。
巷では夫婦愛の映画ともいってるらしいが、私にいわせればそんなことはさらさらなくて、ひとえに、男女の恋愛観を時代のさかのぼって見せただけという感じがした。そのアイテムとして一組の夫婦と他一名が登場したというだけの話。結婚したあとも存在するエマニエル夫人にでてきそうな「自由恋愛」という概念。そして「結婚」を基本とした男女のつながり、そして結婚がそんざいする以前の男女のつながり。それを一組の夫婦と他1名を主要な登場人物として描いた作品、そう私は捉えた。要するに普通の男と女の関係から人間性を徐々に取り除いていくシュミレーションをしているのだ。

<あらすじ>
終戦後まもなくの1947年、北アフリカ。ニューヨークからやって来た、求めるべき夢さえ失なった一組の夫婦、作曲家のポート・モレスビー(ジョン・マルコヴィッチ)とその妻で劇作家のキット (デブラ・ウィンガー)。のその旅の道連れとなったのがポートの友人で上流社会に属するタナー(キャンベル・スコット)。夫との心のすれ違いを感じるキットに、かねてより彼女に心を寄せるタナーは接近してゆく。
やがて3人は次の目的地に向かうが、ホテルで同宿したイギリスのトラベル・ライター、ライル夫人とその息子エリックと同じ車に乗ったポートに対して、キットとタナーは別行動をとった。そしてそこでついにキットとタナーは一夜を共にする。が、アフリカ奥地の風土に嫌気がさしたタナーは別の土地へ向かいさっていった。のこされたポートとキットは彼らの心の虚無を象徴するかのようなアフリカの蒼穹の下でひととき愛を確認したかにみえたがそれもつかの間、ポートの体はチフスにむしばまれ、砂漠の果ての町でポートは息絶える。
ついに一人きりになったキットの旅は、しかしまだ続く。アラブ人の隊商の中に身を埋め、見知らぬ男と体を重ねる彼女の眼はもはや何ものも映し出さないかのようであった。
そんな彼女の行方を探すタナーの手でやっとキットは砂漠からタンジールへと連れ戻される。が、もはや彼女はもとの自分へと返ることなどできない。タナーが一瞬目を離すともはや彼女の姿はどこにもなかった。

人間の理性とは、人間取り巻く総てのシステムのなかでは、小さな存在なのだ・・ということをかったったような映画。我々のこの世界は、大きな精神進化のなかの一部であるってことが汲み取れれば、ほぼ、この映画は不思議な満足感はある。でも、面白い映画だとは思わない。
ベルトルッチに面白い映画があるとは思えない。

by ssm2438 | 2009-09-03 23:05
2009年 09月 03日

K-9/友情に輝く星(1988) ☆☆

f0009381_137030.jpg監督:ロッド・ダニエル
脚本:スティーヴン・シーゲル
    スコット・マイヤーズ
撮影:ディーン・セムラー
音楽:マイルズ・グッドマン

出演:ジェームズ・ベルーシ
    メル・ハリス

        *        *        *

特に可もなく不可もなく・・。普通にたのしめます。同じ時代にトム・ハンクス『ターナー&フーチ』という刑事+ワン公話もありましたが、個人的にはこっちの犬の顔が好き。スマートできりりとしててよいです。

犬好きでもない私がなんでこの映画をみようとおもったかというと。それはひとえに撮影監督がディーン・セムラーだったから。私の大好きな『コカコーラキッド』、この人が撮ってるのです。でも、この映画に関しては画面がどうのこうのということはないのですが・・。そうはいいっても、この人1990年のアカデミー撮影賞『ダンス・ウィズ・ウルブズ』で撮ってます。ほかのメジャーどころでは『ステルス』『ボーン・コレレクター』『ウォーターワールド』カクテル』・・など。意外と好感のもてる撮影監督さんなのです。

by ssm2438 | 2009-09-03 01:15
2009年 09月 02日

ディープ・ブルー(1999) ☆☆☆

f0009381_21104926.jpg監督:レニー・ハーリン
脚本:ダンカン・ケネディ、
    ウェイン・パワーズ
    ドナ・パワーズ
撮影:スティーヴン・F・ウィンドン
音楽:トレヴァー・ラビン

出演
トーマス・ジェーン (カーター)
サフロン・バロウズ (スーザン)
LL・クール・J (プリーチャー)

        *        *        *

CGの使い方の下手なレニー・ハーリン。サメのフォローを横位置でCG使って撮るのはやめてほしいなあ。いかにもアニメっぽい画面で、説明的過ぎる。ああいう画面を平気でいれてしまうレニー・ハーリンのCGセンスは最低。しかし、この映画自体はなかなかはらはらどきどき、分っていても楽しめる。
シチュエーションがすごくいい。まるでアビスのような海底施設。そこにハリケーン到来。救助はこない。サメの破壊工作によって施設は水没しつつあり、水没した範囲ないはサメも侵入できる。施設内でのサメというのが、実にエイリアンっぽいシチュエーションをつくりだしていて、この舞台設定がこの映画の成功の鍵となっている。やはらい『ジョーズ』のように周りがすべて海だとなかなかスリリングな展開にはなりにくい。あれがすごかったのはひとえにスピルバーグの手腕によるものだろう。

ヒロインのサフロン・バロウズ、少しはサービスしてくれるのかなと思いきや、電気ショックでサメ撃退を意図し、スイムスーツを脱いで足の下にひき、下着姿で電気びりびり攻撃。ご馳走様でしたってささやかに感謝。あれくらいはないとね。
サミュエル・L・ジャクソンがはじめのほうで語ってるとあっさり喰われてしまうのがとってもいい。どうも生理的にこの人は好きになれない。生き残ったコックのLL・クール・Jだが、キャラクターはいいのだが、この人だけ孤立してて、他のあまり接触がない状態でそれほど入れ込んで描くべきだったのかな?っておもったりした・・。

f0009381_21113222.jpgあらすじ>
太平洋上に建造された海洋医学研究施設アクアティカ。スーザン・マカリスター博士(サフロン・バローズ)は、サメ専門家のカーター(トーマス・ジェーン)、学者のジャニスとジム、設備エンジニアのトムらを助手に、マコシャーク(=アオザメ)の脳組織を利用して、人間の老化を防ぐ新薬開発の研究に邁進していた。その研究に危惧の念を抱いた投資家グループの代表としてラッセル(サミュエル・L・ジャクソン)がアクアティカにやってきた。
そこのサメたちは、スーザンが法律違反を承知で行っていたDNA操作のため高度な知能を持っていた。ハリケーンに乗じて、サメたちは研究所から抜け出そうと研究員たちに襲いかる。救助にやってきたヘリコプターがサメのために墜落、研究所は破壊され、閉じ込められた彼らは必死で脱出を図る。堅牢なはずのアクアティカは徐々に浸水し、彼らは次々にそこへ入り込んで来たサメの餌食となり、スーザン、カーター、そしてコックのプリーチャー(LL・クール・J)だけが海上に到達した。だが、海へ逃れようとするサメを殺そうとしてスーザンは犠牲となり、死闘の末にサメを倒したカーターとプリーチャーだけが生き残るのだった。

by ssm2438 | 2009-09-02 20:47
2009年 09月 02日

ドーベルマン・ギャング(1972) ☆☆☆

f0009381_15135881.jpg監督:バイロン・ロス・チャドナウ
脚本:ルイス・ガーフィンクル、フランク・レイ・ペリリ
撮影:ロバート・カラミコ
音楽:ブラッドフォード・クレイグ、アラン・シルヴェストリ

出演:バイロン・メイブ、ジュリー・パリッシュ

        *        *        *

どうしてこんな発想の映画が出来たのが疑問だが、実に痛快で面白い。凶暴で運動性抜群のドーベルマンを調教して銀行強盗をやってしまおうとうい話。子供の水曜ロードショーか月曜ロードショーでみた映画だが、疾走するドーベルマンが痛快。ぜひとももう一度みたいのですが・・なぜかDVDでないですねえ。。
動物を調教して犯罪をやらせるというのは『ウイラード』っぽい展開だなあと思ってみたのですが、おわりもそんな感じ。銀行強盗は成功したものの、帰ってくると人間たちをかみ殺し、彼らはいずことも無くさっていくのであった。

<あらすじ>
完全犯罪をもくろむ銀行強盗のエディ(バイロン・メブ)、サミー(シミー・ボウ)、ジョジョ(ジョジョ・ダモーレ)は、せっかく手にいれた大金を、銀行前にとめてあった自分たちの車とそっくりな他人の車に積み込んでしまい水泡にしてしまう。「人間のやることに完璧ということはあり得ない」という苦い教訓をもとに、ドーベルマンを調教して銀行強盗をさせようという考えが浮かんだ。
エディはベトナム帰りのバーニー(ハル・リード)に協力をもとめる。人里離れた山中の農園を3カ月間借り切って、犬の訓練所としての設備を急ぐ一方、エディは街で拾った情婦のジューン(ジュリー・パトリック)と共に、狙いをつけた銀行の実地研究を始めた。エディ、ジューン、サミー、ジョジョ、バーニーの5人は、農園に建てた訓練所に集結、早速獰猛で賢いドーベルマン犬を6頭買い入れ、それぞれデリンジャー、ボニー、クライド、ベビーフェイス・ネルソン、プリティ・ボーイ・フロイド、メー・バーカーと、アメリカ犯罪史上有名なギャングたちの名前をつけ、直ちに激しい訓練を開始した。着実に計画は進展し、ドーベルマン6頭を動かす方法は、人間には絶対聞こえない高周波の音を出す笛を使うことになり、原寸大の銀行模擬セットでなんどもテストを重ねたが、それは寸分の誤差もなく見事な成功を収めた。そんなドーベルマンも首をしめられたら抵抗できない。そんなわけで出陣の才にはロード・ウォーリアーズのような首輪をつけられた。犯罪史上初めての犬の銀行強盗、その朝がついにきた。
1頭につき、10万ドルの札束を入れるバッグを胴体につけたドーベルマンたちは、口にくわえた脅迫メッセージを行員に渡す。“これは銀行強盗である。今から5分以内に犬のバッグに札束をつめろ。もし要求にそむいたら全員をかみ殺す”。この瞬間、バーニーがいきなり役目を放棄して逃げ去った。すでに愛犬にすらなっていたドーベルマン犬が、悪事を働かされるのを見るにしのびなかったのだ。残されたジューンが、犬たちに退去命令の音波を送る。ドーベルマン6頭は、農園への道をひた走る。だが、犬を操作する笛を持っているジューンが金を1人占めしようとしたから、計画は大混乱。農園に戻った犬たちは、待ち受ける3人に噛みつき、笛を奪うといずこへともなく姿を消した。

by ssm2438 | 2009-09-02 19:14
2009年 09月 02日

警部/ジャン・ポール・ベルモンドの警視コマンドー(1978) ☆☆

f0009381_181646.jpg監督:ジョルジュ・ロートネル
脚本:ジャン・エルマン、ミシェル・オーディアール
撮影:アンリ・ドカエ
音楽:フィリップ・サルド

出演:ジャン=ポール・ベルモンド、マリー・ラフォレ

        *        *        *

『ジャン・ポール・ベルモンドの警視コマンドー』というタイトルでVHSも出ていたこの映画、ベルモンドの刑事ものの映画としては一番たのしい。粋でお洒落で痛快・無責任アクション! 冬だというのに特攻隊のようなゴーグルつけてマフラーなびかせ、スーパーセブンにのるジャン=ポール・ベルモンド。懐には特注のホルスターにしこまれたパイソン357マグナム。多分寺沢武一『コブラ』のイメージベースはこれだろう・・と勝手に思い込んでいる。
映画のなかでのジャン=ポール・ベルモンドは、隠密警官という立場で、マルセイユの警察も彼が警官であることをしらない。なのでまちがって警察に逮捕されてしまったりもする。物語りもシリアスではなく、劇中のベルモンドには娘がおり、彼女と一緒の時は普通のお父さんであったりもする。

<あらすじ>
南フランスのマルセイユでは、警察官が暗黒街から賄賂を貰い、麻薬、恐喝、売春などの犯罪を黙認してたが、一人の警部が殺人死体となって発見されると、警察官を監督する機関なある男をマルセイユに派遣する。この土地とは無縁の人間ということでスタン・ボロウィッツ警部(ジャン・ポール・ベルモンド)がマルセイユに向かう。パリからこの街に呼ばれた。向うみずでスポーツマンの彼は早速、地下組織に潜り、身分を隠して調査を開始した。そして遂に、殺された警部の未亡人(マリー・ラフォレ)が暗黒街組織と通じて、夫を葬った事実をつかみ、単身見事事件を解決するのだった。

by ssm2438 | 2009-09-02 17:48
2009年 09月 02日

パリ警視J(1984) ☆

f0009381_17462650.jpg監督:ジャック・ドレー
脚本:ジャック・ドレー、ジャン・エルマン
撮影:ザヴィエ・ショワルツェンベルガー
音楽:エンニオ・モリコーネ

出演:ジャン=ポール・ベルモンド

        *        *        *

80年代のフランス版『ダーティハリー』を意識してつくられたのかな・・? しかし、一つ一つの行動に、その結果どうなる??という確固たる責任感のないままの無頼なので、正直つまらない。横暴な行為を行う時は、その結果どうなる?ということを理解したうえでやっるからカッコいいのであって、その結果を理解しないままやってるとただのバカにみえてしまう。無能監督ジャック・ドレーの本領が発揮された一作といえるだろう。

<あらすじ>
パリ警視庁のジョルダン警視(ジャン・ポール・ベルモンド)は、フランス最大の暗黒シンジケートの首領メカチ(ヘンリー・シルヴァ)を追っている。マルセイユ沖で大量の麻薬が取り引きされるという情報をキャッチしたジョルダンは、ヘリコプターで追い、シップに飛び移り、麻薬200キロを押収、それを全て海に投げすててしまう。
モンマルトル署に左遷された彼を、親友のロジャンスキー警視(ピエール・ヴェルニエ)が勇気づける。メカチの犯罪を証明できる唯一の男フレディの行方を探り当てたジョルダンだが、メカチの放った殺し屋にフレディは殺されてしまう。ジョルダンは、兄弟同然にしているフランシス(チェッキー・カリョ)から防弾ガラス付き改造ムスタングを手に入れるが、そのフランシスもメカチの手下に殺される。怒りは爆発し、メカチの住む悪の巨城へと殴り込んだ。火をふくジョルダンのスーパー・ガン。遂にジョルダンはメカチの息の根を止めた。

by ssm2438 | 2009-09-02 17:29
2009年 09月 02日

怒りの葡萄(1940) ☆☆

f0009381_14381483.jpg監督:ジョン・フォード
脚本:ナナリー・ジョンソン
撮影:グレッグ・トーランド
音楽:アルフレッド・ニューマン

出演:
ヘンリー・フォンダ
ジェーン・ダーウェル
ジョン・キャラダイン
チャーリー・グレープウィン

        *        *        *

この時代のひとは「共同体」が好きなんだろうなあ・・

80年代にリバイバルをするというので見に行った作品。なんだかんだいってもジョン・フォードの映画の中でまともに劇場でみたのはこの映画だけなので、そういう意味では想い入れがないわけではないのだけど、フォードの作品のなかではあまり面白いとは言いがたい。それにかなりプロパガンダ的な臭いがするのも事実である。それでも1940年のアカデミー監督賞はとったらしいのだが・・・どうなんでしょうねえ? というか、作品賞とか脚本賞でないってのがどうしてもお話的にはいただけないってことを意味しているような気がする。

スタインベックによる原作は『怒りの葡萄』(The Grapes of Wrath)は、1940年にピューリッツァー賞を受賞。後うけるノーベル文学賞受賞(1962年)も、主に本作を受賞理由としている。
1929年に起きた大恐慌で経済は収縮、さらにアメリカ中西部では土地の荒廃による砂嵐が深刻な問題となり、農業にも打撃を与えた。さらに機械化により大規模資本主義農業に移行するその初期の時代であり、職を失った小作農民たちは住み慣れた土地を離れ、かすかな仕事の可能性をもとめて旅をしていく。仕事をもとめる小作農民たちはあふれ、賃金はどんどん安くなる。そんな賃金に文句を言えば、赤呼ばわりされ使ってもらえない。この映画はそんな状況下の話。小作農民たちのひたすらドツボのような生活が延々と描かれ、夢すらみられないようは状況。
原作は映画よりももっとどんよりと重苦しいのだと思うが、それでもこの映画は、ジョン・フォードのヒューマニズム演出だからこのくらいにおさまっているのだと思う。誰か他の人が、たとえば『セールスマンの死』フォルカー・シュレンドルフとか『ダンサー・イン・ザ・ダーク』ラース・フォントリアーとかが本気にこの映画をやるともっと救いのないドツボなものになりそう。
・・・しかし、アメリカという国は、今も昔も、無駄に貧富の格差がありすぎる国だと思う。もうすこし節度のある格差にしとけばいいのに・・。

<あらすじ>
トム・ジョード(ヘンリー・フォンダ)が刑務所から出て、オクラホマの実家にかえってみると、そこは空き家になっていた。砂嵐のため畑の収穫がなく、家を差し押さえられた彼の一家は伯父の家に身を寄せていた。トムは4年ぶりに母(ジェーン・ダーウェル)と抱擁した。ジョード一家は中古トラックに家財道具を積み、オクラホマをあきらめ、豊かだというカリフォルニアへ移ることにする。
カリフォルニアの移民キャンプについた。そこでは賃金のピンハネをする労働ブローカーと労働者の争いがおこっていた。ジョード一家は農場のす桃もぎの仕事を得た。住まいも与えられた。ジョード一家と一緒に来た元説教師のケーシーは保安官たちにストライキの首謀者と思われ、乱闘のなかでケーシーは殺される。怒りが爆発したトムはケーシーを殺した男を殺してしまう。ジョード一家は農園から逃げるしかなかった。
トラックは走り続け国営の農務省キャンプに入った。そこの設備がととのい清潔だった。しかし付近の農場主たちは国営農場の賃金がよいので快く思わない。あるパーティの夜、暴力団をおくりこみ、騒ぎをおこさせ、そこに警官をおくりこみ、キャンプから人を追い出そうとたくらんでいた。この動きを前もってしっていた自治会のメンバーは、怪しい人物を先に特定し、トムと協力してこれらを騒ぎを起こす前にぼおぼこにし、計画を未然に防いだ。トムは仮釈放の身でありががら州外へ出ていたので、一同に迷惑をかけるのを恐れ1人立ち去る決心をする。母はトムを暗闇の中に見送った。翌朝ジョード一家は綿つみの仕事に出発する。

by ssm2438 | 2009-09-02 14:42
2009年 09月 02日

トイ・ストーリー(1995) ☆☆☆

f0009381_20233173.jpg監督:ジョン・ラセター
脚本:ジョス・ウェドン
    アンドリュー・スタントン
    ジョエル・コーエン
    アレック・ソコロウ
音楽:ランディ・ニューマン

声の出演
トム・ハンクス (ウッディ)
ティム・アレン (バズ・ライトイヤー)

        *        *        *

ピクサーの記念すべき長編アニメの第一作。これは面白い。CGの効果満載の映画といっていいだろう。ウディの哀愁といい、バズの勘違いの思い込みといい、じつに感情移入できるポイントがあり、CGといえどもたのしめる映画になっている。10年くらい敬遠してたのだけど、みてみると実に面白かった。
この物語を安易な子供向けのファミリーアニメにしなかったのは、隣に住む薄気味の悪い玩具解体少年だろう。子供というのは、自分も経験があるが、心の中にある種の残虐性をもっていて、それを表現する時もある。あれが描かれているからこそ、この物語がとても受け入れやすいものになったのだろう。

<あらすじ>
ウッディ(声/トム・ハンクス)は昔ながらの木製のカウボーイ人形。持ち主のアンディ少年に愛され、おもちゃの仲間たちとゴキゲンな毎日を送っていた。ところがある日突然、最新式のアクション人形バズ・ライトイヤー(声/ティム・アレン)が彼の玩具箱に登場した。ウディはあっと言う間に、アンディのお気に入りの座を奪われてしまい寂しさを覚える。おまけにバズは、かなりの勘違い人間(玩具)であり、自分のことを真剣に銀河の平和を守る本物のスペース・レンジャーであり、実際に飛べると思い込んでいる。そんな二人が、うっかり家の外に飛び出してしまった。運の悪いことに隣家の悪ガキ、シドに捕まってしまい、彼らの命は風前の灯火。アンディ一家の引っ越しが迫っており、いがみ合いをやめて力を合わせなければ、二度と彼に会えなくなってしまう。さらにバズは自分がおもちゃであることを知り、すっかり意気消沈。ウッディはシドの犠牲となったおもちゃたちの力を借り、シドをやっつけると脱出に成功。やっと友情が芽生えたバズと協力して、出発したアンディ一家の自動車を猛スピードで追いかけると、間一髪で滑り込んだ。

by ssm2438 | 2009-09-02 09:06
2009年 09月 02日

トイ・ストーリー2(1999) ☆☆☆

f0009381_20443763.jpg監督:ジョン・ラセター
脚本:アンドリュー・スタントン
    リタ・シャオ
    ダグ・チャンバーリン
    クリス・ウェッブ
撮影:シャロン・キャラハン
音楽:ランディ・ニューマン

声の出演
トム・ハンクス (ウッディ)
ティム・アレン (バズ・ライトイヤー)
ジョーン・キューザック (ジェシー)
ウェイン・ナイト (オモチャ屋の親父)
ケルシー・グラマー (プロスペクター)
ドン・リックルズ (ポテト・ヘッド)

        *        *        *

CGは格段にバージョンアップしましたね。お話もやはり哀愁があり、一作目同様楽しめるものになってます。
このシリーズの良さは<忘れられる悲しさ>が根底にあることだろう。玩具というのは、そのときは子供の興味の対象であっても、子供が成長するにつれてほとんど振れられなくなり、相手にされなくなるものです。子供の頃の自分を思い出すと、当時あれほど夢中になっていて、それがないと生きていられないとおもっていたものでも、いつのまにやらそれが無くても生きていける自分になっている。ま、私の場合は人よりも熱しにくく、冷めにくい人間だったので、自分の愛した玩具への愛着は人一倍あったとはおもいますが・・・。
今回のポイントは、プレミア人形の価値観。コレクターバイヤーのアルに盗まれたウディは、同じころ発売されたカウガールや炭鉱夫のプロスペクターとであう。彼らは博物館行きもウディというメインキャラクターがあってのこと。自分がアンディのもとにもどれば彼らの博物館行きもなくなる・・。はたしてウディの決断は・・?と選択。

<あらすじ>
アンディ(ジョン・モリス)はキャンプに行き、棚に置き去りにされたカウボーイ人形のウッディ(声=トム・ハンクス)はひょんなことでおもちゃ屋のアルにさらわれてしまう。彼は実は大変なプレミア人形で、カウガールのジェシーや炭坑夫プロスペクターから一緒におもちゃ博物館行きだと告げられる。一方、ウッディの友人であるバズ・ライトイヤー(声=ティム・アレン)たちはウッディを助けにアルのビルに忍び込む。博物館行きに心が動いていたウッディを、バズは「おもちゃは子どもに遊ばれるためにある」と説得。はアンディの元に帰る決意をするウッディだが、博物館行きを願うプロスペクターが脱出を妨害。危機一髪、飛行場で助け出されたウッディはジェシーとともに無事アンディの部屋に戻ってくるのだった。

by ssm2438 | 2009-09-02 08:28