西澤 晋 の 映画日記

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2009年 12月 24日

ブルークリスマス(1978) ☆☆

f0009381_9231270.jpg監督:岡本喜八
脚本:倉本聰
撮影:木村大作
音楽:佐藤勝

出演
仲代達矢 (JBC外信部員・南一矢)
勝野洋 (国防庁特殊部隊員・沖退介)
高橋悦史 (国防庁特殊部隊員・沢木)
沖雅也 (国防庁特殊部隊員・原田)
竹下景子 (沖の恋人・西田冴子)

        *        *        *

大いなる失敗作・・? はは・・、それほど大したものではないかも・・。特撮の本家である東宝が「特撮を一切使わないSF映画」を目指した意欲作として知られる。サイエンス・フィクションというよりも、ポリティカル・サスペンスだろう。ただ、その起点となる出来事がUFOに出会った人々が青い血にかわる・・というありえないシチュエーションから発展している話というだけ。

体制批判、まずありき!・・の映画なので見ていてあまりきもちのいいものではない。かなしいかな、体制批判に方向性が向かうと、自己批判をしなくなり、自己の進化力を知らず知らずに弱めていってしまう。あまりこの手の映画に傾倒したくはないものだ。。
・・とはいえ、ドラマのもって行き方はさすが倉本聡、じっくりと大人の展開している。シナリオを書く上で、ドラマの転がし方を勉強するには決してわるくない素材だ。

ドラマはさりげなく二部構成になっているようだ。はじめは仲代達也をキーマンにすえ、青い血の人間がいると言う隠された事実と、それの排除にあったっている政府の極秘プロジェクトの秘密を探ろうとするJBC外信部員の視点でドラマの全体像を浮き彫りにしてく。
中盤から後半にかけては物語の視点が移動していく。ここでは勝野洋扮する国防庁特殊部隊員が主人公になっている。勝野洋の役どころは、青い血の人間の排除命令を実行する任務を与えられた一人だが、彼女の恋人(竹下景子)が実はその青い血の人間であり、自分の方向性に疑問をもちつつも、体制にはさからえず実行していくというもの。
ただ、青い血だというkだけで、強制的に排除しようとする政府のやり方があまりにナンセンスで、無理やり非難すべき対象にしていることは明白すぎるくらい明白。おかげで作り手のいやらしさを感じさせる出来になってしまっている。もう少し政府の行動が納得できるもであり、切実に見ている人の危機感を訴えた話になっていれば、名作に化ける可能性もあった。違う形で誰かが再映画化してくれいものだろうか・・

f0009381_926269.jpg<あらすじ>
いつもいく理髪店に勤める西田冴子(竹下景子)にひかれていた国防庁参謀本部の沖(勝野洋)と同僚の原田(沖雅也)は沢木(高橋悦史)のひきいる特殊部隊に転属される。その特殊部隊とは、青い血をもつ人間の潜在的恐怖に対処するために政府が設立した非公式の部隊だった。

京都国際科学者会議において、宇宙人の存在について演説した兵藤教授は、数名の外人に連れ去られる。
日本国営放送の南一矢(仲代達矢)は、五代報道局長の命をうけて、兵藤教授の失跡事件の調査をはじめた。同じ頃、新人女優、同放送局の大型ドラマのヒロインに抜擢された高松夕子は、麻薬不法所持の疑いで逮捕され、即日ドラマをおろされる。そして自殺。
後に南は、彼の友人で高松夕子と付き合いのあった木所から「夕子の血が青かった」という話をされたことを思い出す。青い血の人間の存在と、それをさりげなく排除しようとしている政府の行動を感じる南。

f0009381_9283054.jpg徐々に広がる青い血の人間。政府は国民血液総点検を閣議で決定するがそれに反対する学生はデモをおこす。青い血の人間はさりげなく社会から隔離されていくが、不思議なことに、青い血だと分っていてもそのまま放置されている者もいる。・・・なんのために?

街にクリスマスソングが流れはじめた頃、国防庁特殊部隊員の沖には極秘指令が発せられていた。重大任務を前にして冴子と会った沖ははじめて冴子を抱く。処女だった冴子がベットに残したのは青い染みだった。街にジングルベルが流れている。
クリスマスの夜、街々は純白の雪におおわれていた。沖の所属する特殊部隊は、各地で残されていた青い血の人間たちを抹殺していく。そんな沖は、冴子が自分の殺すべきターゲットだと知らされる。

by ssm2438 | 2009-12-24 09:30 | 木村大作(1939)
2009年 12月 23日

2 days トゥー・デイズ(1996) ☆

f0009381_0332438.jpg監督:ジョン・ハーツフェルド
脚本:ジョン・ハーツフェルド
撮影:オリヴァー・ウッド
音楽:アンソニー・マリネリ

出演:ジェームズ・スペイダー、シャーリーズ・セロン

        *        *        *

シャーリーズ・セロンの美貌が人々この心にガツンとを打ち込まれた記念すべき作品。タートルネックの白のボディースーツに身をつづんだシャーリーの肢体は、すらりのとびて、まばゆいばかりに美しい。中盤で撃たれてその白いボディースーツに血のりがべったり。個人的にはそこからあとはどうでもい。そのあとは痛みで彼女もしかめっつらだし、あのボディースーツの美しさもけがされたし・・、それも中盤でこの展開なのだから、のこされた時間はどうしろといいうんだ!?
世間ではこれがシャーリーのデビュー作ともいわれることもあるのだが実は二本目で、ほんとのデビュー作は『スティーブン・キング/アーバン・ハーベスト』(1994)。若き日の無名な頃のシャーリー(ノンクレジット)をみたいかたがぜひ!

<あらすじ>
L.A.の裏街、サン・フェルナンド・ヴァレー。その日冷血漢の殺し屋リー(ジェームズ・スペイダー)は、ヘルガ(チャーリーズ・セロン)と組んで保険金を奪い取る算段だった。落ちぶれていた中年の元殺し屋ダズモを伴い、オリンピック万年4位のスキー選手ベッキー宅で、彼女を尋ねてきた前夫ロイを殺す。ベッキーが夫の愛人のヘルガを巻き込んで図った保険金目当ての契約殺人だったが、ヘルガはリーと結託していたいのだ。
ひとつのトラブルが話をの展開をどんどん変な方向にむかわせる、シチュエーション・サスペンス? 特に感情移入するべき登場人物もみつからず、ひたすら画面のなかでどたばたしてる状況だけをみせられる。このシチュエーションはまるで『死霊の盆踊り』を無理やりみせられるカップルに似てるかも(苦笑)。そのくらいつまらない。

それでもシャーリーの肢体だけは見るに値するからこまってしまう。
しかし、彼女を見たいという欲求以外にこの作品をみるのは時間の無駄だろう。

by ssm2438 | 2009-12-23 23:39
2009年 12月 23日

用心棒(1961) ☆☆

f0009381_1284254.jpg監督:黒澤明
脚本:黒澤明、菊島隆三
撮影:宮川一夫
音楽:佐藤勝

出演
三船敏郎 (桑畑三十郎)
仲代達矢 (新田の卯之助)

        *        *        *

この『用心棒』『椿三十郎』とは、おなじ主人公の時代劇コメディ・・。宿場町を支配する2大勢力のヤクザ。そのヤクザが道のあっちとこっちに陣取っている。そのシチュエーション時代がもうコメディ。チャンバラシーンのすばやり立ち回りはわるくないのだが、それ以外のシーンのテンポの悪い演出と、お話自体のコメディ的要素の喰い合わせが非常にわるくて個人的には大嫌い。まだ見てない人は、メジャータイトルなので「面白いきっとおもしろいんだ」って期待するとかたすかしをくらう。「黒澤映画はすごいんだ!」っていう先入観ある人にはいいかもしれないが、そんなものもってない私には全然楽しめなかった。つぎの『椿三十郎』に関してはまだ面白いとおもうが・・。

撮影は珍しく宮川一夫。黒澤映画でははじめてなのでは・・? 当時名前のある撮影監督さんだったことには間違いないが、画面を作る思想がふるい。とにかく役者が見えること、何が起こったかわかりやすくはっきり撮ることを重要視しているようで、黒澤映画独特のダイナミズムがあまり感じられなかった。個人的にはミス・キャストだったなあって思ったが、これ以降は使われなかったので、ああ、やっぱりな・・って感じでした。

とにかくシチュエーションがコメディなので、これを真剣に映画化しようとした『荒野の用心棒』とか『ラストマン・スタンディング』とか・・その基本的発想を疑う・・。

<あらすじ>
馬目の宿は縄張りの跡目相続をめぐって二人の親分が対立、互いに用心棒、をかき集めてにらみ合っていた。そこへ桑畑三十郎(三船敏郎)という得体の知れない浪人者がふらりとやって来た。一方の親分馬目の清兵衛のところにやって来た三十郎は用心棒として雇わないかと持ちかけて、もう一方の親分丑寅の子分五、六人をあっという間に斬り捨ててしまった。清兵衛は五十両で三十郎を傭った。しかし女房のおりんは業突張り。半金だけ渡して後で三十郎を殺せと清兵衛をけしかけた。これを知った三十郎はあっさり清兵衛の用心棒を断わり、居酒屋の権爺の店に腰をおつつけ、両方から、高い値で傭いにくるのを待つことにする。
丑寅の弟卯之助(仲代達矢)が帰って来た。短銃を持っており腕も相当だった。三十郎は丑寅方につくことになった。
丑寅は卯之助の知恵で清兵衛の家に火をかけた。清兵衛一味は全部殺された。喧嘩は丑寅の勝利に終った。そこへ三十郎がふらりとやって来た。卯之助が銃を構えるより速く三十郎の手から出刃が飛んだ。そして丑寅達の間を三十郎が駆け抜けると、丑寅達は倒れていた。「おい親爺、これでこの宿場も静かになるぜ」と言って三十郎は去って行った。

by ssm2438 | 2009-12-23 19:01 | 黒澤 明(1910)
2009年 12月 22日

椿三十郎(1962) ☆☆

f0009381_521112.jpg監督:黒澤明
脚本:菊島隆三、小国英雄、黒澤明
撮影:小泉福造、斎藤孝雄
音楽:佐藤勝

出演
三船敏郎 (椿三十郎)
仲代達矢 (室戸半兵衛)
加山雄三 (井坂伊織)

        *        *        *

これは楽しい侍コメディ映画だ。『用心棒』の続編に位置するこの映画、前作で外の桑畑をみて「桑畑三十郎」と名乗ったこの侍、今回は庭の椿が目に入り「椿三十郎」と名乗るのだけど、それがそのままタイトルになってしまったとさ。しかし、『用心棒』より面白い。ただ、今の人がこれをみて面白いかどうか・・。

<あらすじ>
志清らかな若者武士九人は、藩の汚職事件を知ってしまい、城代家老睦田にその胸を伝えたのだが、大目付菊井に「まあまあまあまあ」と癒されて追い返されてしまう。しかたなく薄暗い社殿でこれからの対策を検討していると、よれよれの紋付袴の素浪人(三船敏郎)が現れる。その浪人者は、城代家老と大目付こそが黒幕だといって皆を仰天させが、その言葉の通り、社殿は大目付輩下の手の者によって取りまかれていた。その浪人者は、九人を床下へかくし一人でこの急場を救った。
この浪人、庭に椿の花が咲いているのをみて自らを「椿三十郎」と名乗った。

最後は三十郎と悪徳家老の片腕、室戸半兵衛(仲代達矢)との一騎打ち。
おたがい至近距離でにらみ合ったまましばし時間が過ぎるが、一瞬で勝負はきまる。ぶしゅ~~~~~~~~っと血しぶき噴出して倒れる室戸半兵衛。

by ssm2438 | 2009-12-22 04:45 | 黒澤 明(1910)
2009年 12月 22日

男たちの大和(2005) ☆☆☆☆

f0009381_428041.jpg監督:佐藤純彌
脚本:佐藤純彌
撮影:阪本善尚
音楽:久石譲

出演
仲代達矢 (神尾克己)
鈴木京香 (内田真貴子)

反町隆史 (森脇庄八)
中村獅童 (内田守)
松山ケンイチ (神尾克己)
蒼井優 (野崎妙子)
長嶋一茂 (臼淵)

        *        *        *

だあああああああああ、泣ける。戦闘シーンになるととたんにテンションさがるが、カメラが陸にあがると涙ぼろぼろ・・、いあああああ、泣けた泣けた。CGのシーンだけでも海外委託できなかったものかなあ。もったいない。というか、CGにしなきゃとれないところは撮らないことにしてこの映画を作ったらもっともっと燃えたものになったのに・・。

音楽はあの久石譲。しかし、ハンス・ジマーばりの旋律。きっと音楽総合プロデューサー(制作兼任)の角川春樹が真似しー根性を出し惜しみせず、「ハンス・ジマーにしてくれ!」って強引に言ったのだろうなあって思った。角川春樹って、新しいものを生み出す才能も観抜く能力もないけど、すでにあるもので、よさげなものを自分の映画に強引に活用する能力だけはアル。

・・・でも、よかった、この映画。しかし、最後の沖縄特攻のところは、「雪風」とか「矢矧」とか・・だしてほしかったなあ。それに、独断で護衛として飛んできた数奇の戦闘機もほしかったなあ。あと、下世話願望をいわせてもらうなら、渡哲也は最後、操舵器に自分を縛り付けてほしかったなあ・・。

<あらすじ>
物語は『タイタニック』みたいな2段構成。
2005年4月、鹿児島県枕崎の漁港に内田真貴子(鈴木京香)と名乗る女性が訪ね、戦艦大和が眠る場所まで船を出してほしいと懇願する。彼女が大和の乗組員・内田二兵曹(中村獅童)の娘と知り驚いた神尾(仲代達矢)は、小さな漁船を目的の場所へと走らせる。神尾も少年兵として大和に乗り組んでいたのだ。内田二兵曹の名前を耳にし、神尾の胸裡に60年前の光景が鮮やかに甦ってくる…。

そんな昭和19年の春、神尾(松山ケンイチ)、伊達、西、常田、児島ら特別年少兵をはじめとする新兵たちが、戦艦大和に乗り込んできた。乗艦した彼らを待ち受けていたのは、厳しい訓練の日々であった。そんな中、彼らは烹炊所班長の森脇二主曹(反町隆史)や機銃射手の内田二兵曹(中村獅童)に、幾度か危機を救われることがあった。同年10月、レイテ沖海戦で大和の乗組員たちも多数死傷し、内田も左目に重傷を負い、大和の任務からも外されることとなった。
昭和20年3月、日本の敗色が日増しに濃くなっていく中、大和の乗組員たちに出撃前の上陸が許される。全員が、これが最後の上陸になることを覚悟していた。森脇は病院の内田を訪れ、内田が下船する時にあずかっていたままの山本五十六から貰い受けたと言う担当を内田に返す。内田は、大和が最後の出撃にでることを感じ取る。
神尾は実家にかえる。しかしそこはひっそしと静まり変えに、仏壇には母の位牌までがあった。呉が空襲にあったときに米軍機に撃たれて死んだという。幼馴染に妙子(蒼井優)がロウソクとともしていてくれた。
「もう守る者がいなくなってしまった」と沖縄特攻に向かう覚悟をきめる神尾に、「死んだからいけん。あんたが死んだら私はどうなるん。私はあんがが好きじゃ」といって泣きながらかけだしてしまう妙子。そんな妙子も、広島に落ちた原爆で死んでしまう。
それぞれが肉親や恋人と思い思いの時間を過ごす。翌日、男たちはそれぞれの想いを胸に大和へ戻っていく。艦内には内田の姿もあった。彼は軍規違反を承知で病院を抜け出して、恋人の芸者・文子(寺島しのぶ)に通帳と印鑑を渡して、ひそかに艦に乗りこんでいたのだ。
同年4月1日、ついに米軍は沖縄上陸作戦を本格的に開始。4月5日、草鹿連合艦隊参謀長は、大和の沖縄特攻の命を伊藤第二艦隊司令長官に下す。臼淵大尉(長嶋一茂)に若い兵士たちに故郷に向かって、なんでもいいから叫べという。故郷に向かって、母を呼ぶもの。無言で語るもの、それぞれの「死二方用意!」であった。
また艦内では、このただの自殺行為的特攻作戦に疑問をなげかける兵たちもいた。彼らは上官と取っ組み合いとケンカをしていた。臼淵はかたる。「これから死ぬもの同士がいがみ合ってどうする。薩英戦争でまけた、薩摩や長州は、尊王攘夷の思想をすてて、西洋化をはかり、そして幕府を倒した。敗れて目覚める。それが今の日本に必要なことだ! その先駆けになるために俺たちは行くんだ」・・と。まがりなりにも自分たちの死に納得をするかすかな可能性が彼らを鎮めた。
大和の沈没からなんとか生き延びた神尾が戦友の西の母親のところに、彼の死を報告に行く。田植えをしている彼の母にその報告をするが、

「あんた一人ぬけぬけと、よう帰ってきたのう」 ・・・感情のない冷たい言葉を返させる。

翌朝その母親が田んぼに行ってみると神尾が田んぼの草取りをしている。

「あんた、名前は?」
「神尾克己といいます」
「歳は?」
「西くんと同じです」
「何処とまんったん?」
「・・近くの小屋に」

そんな神尾に昼食ようにつくったおにぎりを差し出す西の母親。
近くの水場で手をあらりそれを受け取って食べようとするが・・、その田んぼは西が送ったお金でやっと買えた田んぼだという話をきくとふたたびいたたまれず、ふたたびひれ伏して「許してください。自分ひとりだけ帰ってきてしもーて・・ごめん、ごめんなさい・・」

なんでこんな二十歳にもならないような子が、こんな言葉をはっせなきゃらないんだ!!っとおもうとたまらずぼろぼろ涙涙・・、西君の母親も女に彼のまえにひれふして「ごめんな、ひどい事いうて・・ごめんな・・・、あんんたは、死んじゃいけん、死んじゃいけん」って。もう号泣でした。。
さらに、広島に帰ってみれば、そこは原爆のおちたあと。幼馴染の妙子もそこの病院で働いていて被爆していた。元気になったら二人で働いて船を買おう、そして船の名前は「明日香丸」と名づけようという妙子だが、まもなく死んでしまう。

そしてカメラが船体からはなれていくと、今のっている船の名前がその『明日香丸』の文字が書かれている。

内田の言葉を神尾に伝える内田真貴子。
「生き残りの卑怯者だと言われても良い。俺は生きてやる。俺が死んだら、森脇や、唐木との思いでも、神尾や西たちの純粋な思いもなかったことになってしまう」
そして大和が沈んだその洋上についた真紀子は、父内田の遺骨を海へ流す。そして父の思いがのりうつったかのように海に伝える、

「内田一曹、ただいま還りました。
 長い間、生きさせていただき、ありがとうございました・・・」


ううううだああああああああああ、号泣映画だった。。。

by ssm2438 | 2009-12-22 04:28
2009年 12月 21日

サブウェイ(1984) ☆

f0009381_1991020.jpg監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン
    ピエール・ジョリヴェ
    アラン・ル・アンリ
    ソフィー・シュミット
    マルク・ペリエ
撮影:カルロ・ヴァリーニ
音楽:エリック・セラ

出演:クリストファー・ランバート、イザベル・アジャーニ

        *        *        *

つまらん。
脈絡も無く、アンコンベンショナルを連打しただけ・・。こういう表面的なアピールの映画は好かん。

近未来のパリの地下鉄。その軌道のさらに地中深くを地下溝が迷路のようにはりめぐらされている場所があった。そこを拠点に勝手きままに生活する若者フレッド(クリストファー・ランバート)は、パンク・ファッションを思わせる逆立てた金髪に黒いタキシードという妙な出立ちをしている。
ローラースケートを自在に乗りこなす男(ジャン・ユーグ・アングラード)、ボディビルに励む怪力男、花売り男(リシャール・ボーランジェ)等々。子供の頃の事故で歌を歌えなくなったフレッドは、コンサートを開くという大きな夢があった。彼は地下に潜む若者たちを集めて地下鉄でロックコンサートを開こうとする。そんなフレッドに惹かれる人妻エレナ(イザベラ・アジャーニ)

・・・どこがいんだか?

by ssm2438 | 2009-12-21 19:04
2009年 12月 21日

グッドモーニング・バビロン! (1987) ☆☆☆

f0009381_7284080.jpg監督:タヴィアーニ兄弟
脚本:タヴィアーニ兄弟
脚本協力:トニーノ・グエッラ
撮影:ジュゼッペ・ランチ
音楽:ニコラ・ピオヴァーニ

出演
ヴィンセント・スパーノ (ニコラ・ボナンニ)
ヨアキム・デ・アルメイダ (アンドレア・ボアンニ)
オメロ・アントヌッティ (父ボナンノ・ボナンニ)
グレタ・スカッキ (ニコラの妻・エドナ)
マルガリータ・ロサーノ (アンドレアの妻・メイベル)

        *        *        *

1987年のキネマ旬報ベストワンがこの映画。『イントレランス』の象さんをつくった兄弟の話。評論家には受けが良い映画かな。個人的にはぼちぼち・・。主人公の兄弟二人は、イタリアからの移民で、映画のセットをつくる職人さん。職人さんの映画としてはとても良いのだけど、個人的には男の兄弟がいつも一緒にいて、父の権威がどうのこうの・・ってのはどうも気持ちが悪い・・・。レンズの選択も下手だし・・。

しかし、この映画でグレタ・スカッキを好きになりました。いや~~、きれいだった。

f0009381_7333088.jpg<あらすじ>
1913年頃のイタリア中北部トスカーナ地方、ボナンノ・ボナンニ親方(オメロ・アントヌッティ)は、中世イタリア・ロマネスク様式の “奇跡の聖堂"の修復を最後に引退をけついする。末息子の2人、ニコラ(ヴィンセント・スパーノ)とアンドレア(ジョアキム・デ・アルメイダ)は、家業を続けようと主張し、腕を磨く意味でもアメリカに出稼ぎに行くことを希望し、父もそれを許す。
アメリカに渡った2人は、棟梁になりすましてハリウッドにもぐりこむ。華麗な撮影風景に驚嘆した彼らは、そこで美しいエキストラ、エドナ(グレタ・スカッキ)とメイベル(デジレ・ベッケル)と知り合う。ニコラはエドナから、アンドレアはメイベルからそれぞれ愛をうけ、兄弟は名もない仕事を次々にこなすが、森の中でひそかに象を像をつくっていた。2人の象はグリフィス監督に認められバビロンのセットにおさまる像を作った。超大作「イントレランス」の完成試写会はアメリカの参戦を求める世論が沸騰する中で行なわれたが、産気づくメイベル、子供はそれぞれ生まれたが、エドナは難産で死んでしまう。絶望したニコラはイタリアに帰る。やがて二人は第二次世界大戦にのみこまれ、戦場で顔をあわせる。2人は重傷を負って死を待つばかりとなるが、お互いの姿をキャメラに撮り合うのだった。

by ssm2438 | 2009-12-21 07:32
2009年 12月 19日

鳥 (1963) ☆☆

f0009381_67853.jpg監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:エヴァン・ハンター
撮影:ロバート・バークス
音楽:バーナード・ハーマン

出演:ティッピー・ヘドレン、ロッド・テイラー

        *        *        *

これは、サスペンスというより、動物パニックものにはいるだろう。それまでのヒッチコックの映画は、人間が起こす作為的なドラマ展開を説明的にみせる映画だったが、これは何の理由も無くただ鳥が増えてくる、鳥が襲ってくる・・という、人間にとっては理不尽この上ないもの。そのオカルト映画をヒッチコックがいつもの恐怖を説明的にみせる演出で撮っている・・という映画。

しかし、ドラマ的には理由が無く、どうなったら終わるのかも想定できないお話になってしまっている。もっとも、ヒッチコックはサディストなので、実は女をムチで打ちたいのだけど、それが社会的立場を考えると出来ないからなんとか別の形で・・って考えたらこうなったってことなのだと思う。女をムチで打ちたいことにいちいち理由などいらない。劣等感と虚栄心さえあればいい。『サイコ』『鳥』はヒッチコックが今までのスタイルをブレイクした感がある。ああ、本性出しちゃったなって感じ。そういう意味ではこの二本は面白い。

f0009381_6275167.jpg<あらすじ>
突然、舞い降りてきた1羽のかもめが、メラニー・ダニエルズ(ティッピー・ヘドレン)の額をつつき飛び去った。これが事件の発端だった。不吉な影がボデガ湾沿いの寒村を覆った。若い弁護士ブレナー(ロッド・テイラー)は異様な鳥の大群を見て、ただならぬ予感に襲われた。アニー(スザンヌ・プレシェット)の勤める小学校の庭では、無数のかもめが生徒を襲撃した。メラニーが恋人ブレナー家へ夕食によばれた夜、暖炉の煙突から、突然、すずめに似たフィンチが何百羽となく舞い込んできた。そして、ついに農夫が目玉をくり抜かれて死んでいたのだ。さらに鴉の大群が小学生を襲った。ブレナーの妹をかばったアニーは、無残にも鴉の群れにつつき殺された。この襲撃を機に、今まで不気味な動きを見せていた鳥の大群が、せきを切ったように人家に殺到してきた。顔といわず手といわず彼らの襲撃は凄絶をきわめた。ブレナーは失神したメラニーを家族と一緒に車に乗せサンフランシスコへの脱出を決心した。

by ssm2438 | 2009-12-19 06:07 | A・ヒッチコック(1899)
2009年 12月 19日

サイコ(1960) ☆☆

f0009381_5482691.jpg監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ジョセフ・ステファノ
撮影:ジョン・L・ラッセル
音楽:バーナード・ハーマン

出演:アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー

        *        *        *

説明的過ぎるヒッチコック演出は、どうしても作為性が全面に出てしまい、恐怖を演出するには適さないのだが、これは比較的怖そうに撮ってるほうである。

ただ、話の構成的に、ジャネット・リーがモーテルに着くまでのエピソードって必要だったのだろうか? <女が会社の金を横領する>というエピソードと、モーテルでのエピソードが深くリンクしてればいいのだけど、ほとんどその必要性を感じなかった。「ある雨の日、彼女がモーテルに着きました・・」からお話を転がしてもよかったのでは? ・・・で、もしそこに来るまでの諸事情が必要ならあとから語るとして・・。

ストーリー構成の不完全さを感じさせる映画だった。

by ssm2438 | 2009-12-19 05:50 | A・ヒッチコック(1899)
2009年 12月 18日

スレッズ(1984) ☆☆☆☆

f0009381_60597.jpg監督:ミック・ジャクソン
脚本:バリー・ハインズ
撮影:アンドリュー・ダン、ポール・モリス

出演
カレン・ミーガー(ルース・ベケット)
リース・ディンズデール(ジミー・ケンプ)

        *        *        *

ビデオ発売時は『SF核戦争後の未来・スレッズ』のタイトル。監督は後に『ボディガード』『ボルケーノ』をとるミック・ジャクソン
当時アメリカは『ザ・デイ・アフター』というかなり子供じみた核戦争映画が撮られて話題にはなったが、あまりにゆるい描写に日本ではこけた。まあ、アメリカ人にはあの程度にしか描けない事情があるのだろう。それに対してこのBBC制作の『スレッズ』は、軍事専門家やアナリストなどを集め、もしどこかの国が核を使用し、その報復として核での報復が行われた場合、どのようなことになるかを徹底的にシュミレートし、作り上げたのがこのテレビ映画。さすがにテレビ映画だけに予算もなく派手なものは出来なかったが、その内容の衝撃度は世界を震撼し、当時高校生以上だった人は、『核の冬』というものがどういうものなのかをこの映画から学んだにちがいない。
当時彼らが出した統計によると(イギリス製作なので、数字はイギリス国内でのシュミレーション)、核戦争が起きた場合、2千900万人(半分のイギリス国民)が死亡し、その後数ヶ月で死者の数はさらに700万人に増えると予想した。

<あらすじ>
物語は、シェフィールド郊外に住む二十歳代の女性ルース・ベケット(カレン・ミーガー)を中心にすえて展開される。シェフィールドには、NATOの空軍基地があり、ソ連のICBMの標的となる都市のひとつだった。彼女は既に妊娠しており、未来の旦那になるべき、ジミー・ケンプ(リース・ディンズデール)と結婚したのち住む新居を一緒にさがしている。車のラジオからときおりニュースでイランとアメリカの関係が悪化、そんなアメリカをけん制するソ連の軍事行動などは報じられていた。イランに兵を送り、アメリカに侵略される前に、イランを自分たちの衛星国にしてしまえと考えたのである。これをアメリカ、イギリス、そして国連加盟国が非難、ソ連はアメリカの脅威からイランを守るためだと主張する。徐々に小出しにされる世界状況の悪化や、それと同時に上空を飛ぶ戦闘機など、さりげなく緊張感をたかめている。この時点では「戦争になったらこれが必要だよ」と街角でカン切りを売るバイヤーも無視されていた。

海上ではソ連船籍の船がアメリカの駆逐艦とせっしょくするという事故が発生し、緊張感を増大させていく。アメリカはソ連にイランからの撤退を最後通告。ソ連はこれを無視。アメリカがB52でモサドのソ連基地を空爆、それに報復してソ連が核ミサイルを米空軍基地に撃ち込む。アメリカも報復。
そんな国際情勢をうけて英国政府は、中央政府が崩壊した場合、地方が独自に自治権をもてるようにマニュアルを配布する。主要道路は政府機関のために封鎖され、ガソリンも政府公共機関以外の車には販売禁止‥などもおりこまれていた。

May 26, 0800: ソ連が、アメリカのペンタゴンやパールハーバー、ノーフォーク空軍基地などをターゲットにして核ミサイルの先制攻撃をかける。イギリス国内のNATO空軍基地や軍司令部、通信施設などもこのターゲットにはいっており、シェフィールドもその中に含まれていた。NASAのスペースコマンドがソ連のミサイル発射を確認、各国へ通達する。
0830: シェリールドでサイレンが鳴り響くが迎撃機が飛び立っていく。
0837:ICBMがシェフィールドに落下する。ロンドン、マンチェスター、エジンバラ、グラスゴーなどもターゲットにされた。

2発目のICBMがシェフィールドにおちると街は炎にやかれた。朝の通勤ラッシュの中にあったジミーや、彼の兄弟は死んだ。ルースと彼女の家族は、地下室に避難してなんとか生き延びた。地下室からでるとそこは地獄絵図のようだった。生き延びたルースの母は火事場泥棒によって殺される。父も飢えと放射能汚染によって死ぬ。火事場泥棒をなどを拘置しておく拘置所がつくられ、彼らは後に軍によって射殺される。飢えと寒さに苦しむ人々。
f0009381_6132453.jpgやっとみつけた缶詰はカン切りがないから開けられない。地方政府は地下に非難してなんとか食料と燃料を管理していたが、成人男性の1日に摂取するカロリーを500Kカロリー(通常2000~2400Kカロリー)に制限しなければならなかった。
・・・そんな状況下でルースは女の子を出産した。

農薬も肥料もない状況で、なんとか成長した作物は、これもなんとか生き残った害虫に食べられてしまう。飢えと寒さがつづく核の冬。13年後、ルースもガンにかかり死んでしまう。ルースの娘同様、戦後生まれた子供たちは十分な教育もうけられず、情緒も不安定で、精神的発達も不完全なまま成長していた。荒廃した建物に中に無表情な子供たちが火を囲んで、テレビをみている。そこにはカートゥーンが流されている。(あの食入るような目が、我々アニメーターの本来の存在意義なのかもしれないと思った。)

そんななか、ルースの娘も犯される。彼女にはそれが犯されているのかどうかも分らない。たぶん彼女にとっては、そういうものなのだろう。やがてつわりがおこり、産気づく。その頃にはそのような施設があるのだが、苦しんで生んだ子は死産だった。


私にとっては、怒涛の絶望感のなかでアニメーターの存在意義を見せつけられた貴重な映画だった。

by ssm2438 | 2009-12-18 06:14