西澤 晋 の 映画日記

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2012年 12月 26日

トレマーズ2(1995) ☆☆

f0009381_21301624.jpg監督:S・S・ウィルソン
製作総指揮:ロン・アンダーウッド
脚本:S・S・ウィルソン/ブレント・マドック
撮影:ヴァージル・L・ハーパー
音楽:ジェイ・ファーガソン

出演:
フレッド・ウォード (アール)
マイケル・グロス(銃マニアのバート)

     ×   ×   ×

今回はテレビ映画に格下げだ!

おまけにケビン・ベーコンも出てないし・・・。そんなわけで前回ケビン・ベーコンの相棒だったアール(フレッド・ウォード)が主役になってしまってる。このオヤジが主役で大丈夫なの??っておもってみてたが、これはこれで悪くない。そして相変わらず良い味だしてるガンマニアのバート(マイケル・グロス)。このバートのキャラはいいね。

前回のバート夫妻がグラボイズに襲われるシーン。誰もがこの銃マニアの夫婦はこれで死んじゃうんだろうなって思ったら地下室にあるありとあらゆる銃で、壁からでてきたグラビウズに夫婦で銃弾を撃ち込み、撃破してしまった。
あのインパクトは素晴らしい。そのむかし仮面ライダースーパー1の映画で怪人に襲われたじいちゃんが、実は「気」を使うじいちゃんで、その怪人を返り討ちにしてしまった・・・、あの感動に似ている(笑)。それはこのシリーズ2作目で引き継がれており、のこのこ砂漠をやってきたバートだが、新種のグラボイズに囲まれて絶体絶命って思ったら平気な顔して生きてあらわれる。それもそのなかの一匹を捕獲して現れるというキャラクター。いいんだ。

このシリーズの愉しいところは、どっかマヌケなテイスト。グラボイズ(という名前らしいあの怪物)もどこかマヌケだし、今回はそれが地上でも動き回れるような鶏型に進化してたりする。その対処方もどこかマヌケ。「こんなんで大丈夫なの??」って思うようなことが平気でOKになってしまうところが面白いんだ。
前回の地中を進むグラボイズは目は見えないが音で獲物を察知するシステム。今回の地上型のやつは、熱で獲物を察知するような設定で、普通の人なら見える位置にいても、温度変化を感知できなければ別に相手に襲われることはない・・という、みていてマヌケなシチュエーションをうまく使ってる。
この「マヌケ」は部分の使い方が実に面白い『トレマーズ2』でした。

<あらすじ>
ふたたびグラボイズが出現した。対策に困ったその地を管理する石油会社は、以前それと戦ったことのあるアール(フレッド・ウォード)に駆除を願い出る。軍事オタクのバート(マイケル・グロス)とも参戦、音に反応するがグラボイズをラジコン爆弾を駆使して、次々とグラボイズを退治するアール達。しかし彼らは新種に進化してく。
そんな新種のうちの1匹をまたしてもバートがひっつかまえてしまった。どうやらや彼らは目は見えないが、熱を感知して獲物を襲うらしい。さらに、適当なエサを与えると、口から子供を吐き出し増殖していく。彼らを倉庫内に閉じ込めることに成功するが、そこは食料満載。なかではつぎつぎと増殖をはじめているらしい。彼らを倉庫ごと爆破させるには、中に入らなければ成らない。アールは決死の覚悟で防寒具を身にまとい、消火器をあびせてもらい、低音にカモフラージュしたアールはうようよいる新種のグラボイズがいる倉庫のなかにはいっていく・・・。

新種に変化したのだけど、これが小ぶりになってしまい、なんだか今ひとつ拍子抜けな感じはいなめない。
あのちっこいのもいてもいいけど、やっぱり最後はでっかい怪物と戦って欲しいものである。

by ssm2438 | 2012-12-26 21:31
2012年 12月 20日

恋する履歴書(2009) ☆☆

f0009381_2151361.jpg原題: Post Grad

監督:ヴィッキー・ジェンソン
脚本:ケリー・フレモン
撮影:チャールズ・ミンスキー
音楽:クリストフ・ベック

出演:
アレクシス・ブレデル (ライデン)
キャロル・バーネット (モーリーン)
マイケル・キートン (ウォルター)

     ×   ×   ×

江戸時代のお相撲さんみたいな名前だ・・(笑)。

制作はかの有名なアイヴァン・ライトマン『ゴースゴバスターズ』『夜霧のマンハッタン』『デーヴ』とハートフルな軽めのテイストの映画は上手い人。なのでその感じは出てます。人畜無害映画で、目くじら立ててどうのこうの言うようなものではないのだけど、あまりにも普通すぎで特に書くようなことがないというのがこの映画。強いてあげるなら主役のアレクシス・ブレデル嬢(『声をかくす人』にもちょっと出てました)を観るための映画というか、でも、どちらかというと『バックマン家の人々』みたいに、彼女の家族を描いた映画で、とりあえずキーパースンとして彼女がほぼメインというような描き方になってます。

監督のヴィッキー・ジェンソン『シュレック』の監督さん。それまではアニメばっかりだったのだけど、今回がハツの普通の映画の監督業だったようです。一言で言うととってもいい人なのです。人間力がそれほどなく、強引に自分の意志を押し通すことも泣く、コミュニケーション力で生きてきた人みたいな感じ。その雰囲気がフィルムにもでてます。
それだと・・・・はっきりいって刺激がなさ過ぎるというか、ありきたりすぎるというか・・・、もう少し痛みのあるバッドな部分をいれてほしいかな。
そうやってみると『卒業』ってよかった。
ずっと良い子をやってきたダスティン・ホフマン。家族ぐるみで付き合いのあるロビンソン家の娘さんキャサリン・ロスとは幼馴染で親公認の間柄ながらまだ“H”もしていない。そんなときに彼女の母と“H”することになってしまい、そこからこじれで暴露され、彼女には去られ、彼女のパパからは「何で私にこんなことをするんだ」と絶縁状態、もちろん親同士も合わせる顔がない。そしてキャサリン・ロスが他の男と結婚するってことになったとき、「総ての非はオレにある、でもオレはお前が欲しいんだ」って花嫁さん奪って逃げていく・・・。
誰からも祝福されない、自分も幸せにならないだろう、でもやらずにはいられない業をやってしまう「己」の目覚め。
ああいう必死さがこの映画にはないんだよなあ。作ってる人の人間力がとぼしいから、普通のあり期待の人間にしかならない。なれやいでハッピーでやってればいいや・・って感じのかなり緩いキャラクターの造形。
こんなのが今の流行だって言われればそうかもしれないが・・・、もう少し頑張ろうよと言いたいぞ。

<あらすじ>
大学を卒業したライデン(アレクシス・ブレデル)だが就職が決まらず不安ばかりがつのっていく。父親(マイケル・キートン)が隣の家の猫を轢いたことから仲良くなったイケメンCMディレクターと付き合うようになる。ちゃらちゃらした雰囲気に呑まれれ胃ひと時の現実逃避をしてると、幼なじみで親友のアダムとの大事な約束を完全に忘れてた。ずっと彼女のことを求めていたアダムだが感情をインベストすることをやめる決意をし、コロンビア大学の法科への進学することを決意、2人で幼い時間を過ごした西海岸を捨てていった。
一方、ライデンは当初希望していた一流出版社の枠が空いたことから急遽採用されることになる。しかし、アダムの存在の大きさに今更ながらに気づいた彼女は、その仕事もやめて東海岸に彼を追ってたびだっていくのだった・・・。

軽いぞ、お前の人生、それでいいのかああああああ????
成し遂げる遺伝子を持ってないちゃらちゃらガールの青春とりあえずOKストーリーでした。

by ssm2438 | 2012-12-20 21:05
2012年 12月 19日

ドライブ・ファースター(2010) ☆

f0009381_9194549.jpg原題:TRANSPARENCY
    TAKEDOWN[豪]

監督:ラウル・サンチャス・イングリス
脚本:ラウル・サンチャス・イングリス
音楽:クリストファー・ニッケル

出演:
ルー・ダイアモンド・フィリップス (デヴィッド)
エステラ・ウォーレン (モニカ)

     ×   ×   ×

エステラ・ウォーレン老けたなあ~~~。

顔は好みじゃないのだけどなぜか気になる女の子というのが居るものですが、私にとってはエステラ・ウォーレンはそんな感じ。ほとんど期待はしなかったけど、レンタル・ゲオで10円レンタルというものをやっていてその中のラインアップに入っていたので借りたのでした。もっとも、10円レンタルで出す作品ですからほとんど外れは覚悟のうちなのですが、はずれてもそれほど腹が立たないのがこの10円レンタルのいいところ。もっとも送料は1枚でも6枚でも300円とられるので、見たい映画のほかにオマケで借りるつもりでないと10円レンタルでも損をした気分になるから要注意。

でみてみました。
おい! ジャケット全然違うじゃん!!
エステラ・ウォーレン、そんなかっこしてないし・・・、一体何処からその写真だけ拾ってきたんだあ!??
ジャケットの絵を観て、いつかそのうちエステラ・ウォーレンがそんなかっこして出てくるものと、それだけを期待してみてたらいつまでたっても出て来ない、とうとう最後まで出て来ない、おかげで思いっきりかどわかされた感じです。
所詮はカナダ産のTVMなので売れないのはわかりきってるけど、普通のアプローチしてジャケット作ってればもう少し好感度はあったかと思うのだけど・・・。売り方がむかついたので☆ひとつマイナス。

内容はというと・・・、マーティン・スコセッシ『タクシー・ドライバー』を正統派なテイストでやりたかったような雰囲気の映画です。あの映画のロバート・デ・ニーロのなかでは、大統領候補の暗殺も、売春婦ビジネスにはまってる女の子を救い出すことも(連れ出す)同じ価値でしかないという、ちょっと異常な感覚があり、主人公の行う行為自体が一般社会人の価値観とはかけ離れてるところに皮肉な味付けがあるのです。デ・ニーロが助け出す娼婦(ジョディ・フォスター)も、実は助け出されたいとはおもってもないし、他に行き場がないのでそこで自分の場所を見つけてるという感じ・・・。なので、あの映画の素敵なところは、価値観のちぐはぐなところがいいのです。
しかし、この映画はそれを正統派のテイストに焼き直しているのです。

<あらすじ>
5年前娘がレイプされたことから家庭崩壊を経験したデヴィッド(ルー・ダイアモンド・フィリップス)は、とある会社の警備員として働いている。クリスマスも近いある日、その会社の上司の顔パスで通された不振なトラックがあることに気づいたデヴィッド。そのトラックを調査すると、セルビア人の若い女の子が出てきた、中をのぞいて見ると少女の遺体が見える。その直後、ドライバーに襲われたデヴィッドはなんとか女の子を逃がすも、その男と格闘になり重傷をおわされる。しかし最後の根性でそのドライバーを射殺。
昏睡状態の末意識をとりもどしたデヴィッドは、会社の担当弁護士から、このことに関しては口をつむぐという誓約書にサインをするよう求められる。その一連のやり取りにきな臭さを感じたデヴィッドは単独で調査を開始する。

そんな立ち上がり。
外国から強制的につれてこられ、売春をさせられている若いセルビア人女性を、娘がレイプされた経験をもつオヤジが助け出すという話。なので健全なつくりの『タクシードライバー』と言いたくなるのです。
が、問題は敵の規模が物語的には大きそうなのだが、みてると田舎町の材木屋くらいにしか見えないところ。なのに、M4カービンもった軍施設の兵隊らしい人が出てきて主人公を追いつめていく。どうやらシナリオ段階では国家規模での人身売買らしいのですが、そのコンセプトが今ひとつドラマの中からは実感できず、ただの田舎町のチンピラ売春宿とその用心棒連中にしかみえない。演出力の乏しさで、お話の設定だけインフレートしてる感じ。TMVなので予算がないのは良くわかるのですが、その【国家規模的人身売買組織】ってコンセプトをはずして作ればもっと作り手の才能と見合ったものになったのでは??って思ってしまった。

ちなみにエステラ・ウォーレンの役どころは、
レイプ被害者の精神ケアと社会復帰を手だ好けるような慈善団体のセラピスト。なので銃をもってでてくるところなんてありません。

最後は、国家規模の売春組織(もうこのコンセプト自体がナンセンスだと思うのだけど)の政治的力が巨大で法的にはどうにもならないとさとった主人公が単身その田舎っぽい売春宿に突入、以下『タクシードライバー』して最初に出会ったセルビア人女性を助け出すが、本人は重傷でももう動けない。その後の政府発表でもそんな組織はなかったとテレビ放映、主人公に協力してくれた美大生は自殺をよそおって殺され、エステラ・ウォーレンは難癖つけられて手錠をはめられて刑務所行き・・というバッドテイストなエンディング。

そのエンディングにする意味もわからない・・・。
とほほな映画でした。

by ssm2438 | 2012-12-19 09:22
2012年 12月 18日

スカイライン-征服-(2010) ☆

f0009381_2154286.jpg原題:SKYLINE

監督:コリン&グレッグ・ストラウス
脚本:ジョシュア・コーズ/リアム・オドネル
撮影:マイケル・ワトソン
音楽:マシュー・マージェソン

出演:
エリック・バルフォー (ジャロッド)
スコッティー・トンプソン (エレイン)

     ×   ×   ×

CGは一般的にすごい(という名の今で言う普通)けど・・・。

話はおもいっきりつまらない。
というか、CGもすごいとは思うけど、今でいうならありきたいで、もう見飽きたシーンの連続なのでどうでもよくなってしまう。

監督のストラウス兄弟は、CGクリエイター系の人で、Hydraulx(ハイドラックス)というCGを使った視覚効果の製作会社を立ち上げている。この『スカイライン・征服』のほかにも、『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』の監督もしているようだ。基本的にはCGクリエイターなので、あんまりドラマ作りにはむいてないというか、今までよく観た寄せ集めの記号的シーンばっかりで、どうでも良いやって感じ。
特に人間のシーンの描き方はかなりチープで、そうでないところは、よくあるCGでつくったうにょうにょするメカ触手の伸びたメカが暴れてるだけでという最初から終わりまでそんなんだから食傷ぎみ。

やっぱり物語を作る人は、きちんど人間のどろどろを描けないとだめだ。
ありきたりの記号の寄せ集めでは誰も感動させられない・・・。

<あらすじ>
なんか動いてる・・・・。
あ、脳みそから情報吸ってる・・・。
あれ、脳みそ吸われたその人の人格が、どうやらうにょうにょメカを支配したみたいだ・・・。
え、で、それで終わり???? 
あほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!

by ssm2438 | 2012-12-18 21:06
2012年 12月 16日

砂漠でサーモン・フィッシング(2011) ☆☆☆

f0009381_1863866.jpg原題:SALMON FISHING IN THE YEMEN

監督:ラッセ・ハルストレム
脚本:サイモン・ボーフォイ
撮影:テリー・ステイシー
音楽:ダリオ・マリアネッリ

出演:
ユアン・マクレガー (アルフレッド・ジョーンズ博士)
エミリー・ブラント (ハリエット・チェトウォド=タルボット)
クリスティン・スコット・トーマス (パトリシア・マクスウェル)
アムール・ワケド (シャイフ・ムハンマド)

     ×   ×   ×

脚本がすばらしい!

『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー脚本賞とったサイモン・ボーフォイの脚本。近年まれに見る気持ちの良いシナリオで話術の巧みさには感動させられましした。
狙ってカッコイイ言葉を連打してそれで良い脚本だと勘違いしてる大ばか者がおおいなかで、サイモン・ボーフォイの言葉は自然な感じなのだけど気持ちをその気にさせていく語り口が上手い! 脚本家の真骨頂をみせていただきました。
「イエメンの川で鮭を釣りたい」という中東の富豪の戯言をきかされた主人公の水産学者が、やってるうちにそれが戯言ではなく本気の話で、そして彼自身も、それがやれるんだと信じるようになっていく。そのプレセスの言葉が素晴らしい。

監督は『マイライフ・アズ・ドッグ』ラッセ・ハルストレム。いい脚本にめぐりあって久々のヒットです。ただ、欲を言うなら、もうちょっとアピールするところは見せてくれてもよかったのに・・とは思うかな。鮭がその川を大挙して上っていく高揚感あふれるシーンはもうちょっと見せて欲しかったなあ。このシーンで感動をもってきそこねたのはやや残念。
観てる人にきちんと「放流した鮭は川上に向かっていくべきものだ」という概念をもうちょっときちんと埋め込んでほしかったかな。さらに、上流にもうすこし村とか人々の社会空間を設定して、川をのぼる鮭をみて驚く・感動するなどのリアクションをもっと積んで欲しかったかな。それをみて感動するひとがそのプロジェクトに携わった人だけだと今ひとつもりあがらない。主人公のまわりだけじゃなくって、イエメンの社会も巻き込んで感動してほしかったかな。悦びをみんなでシェアする技はハリウッドでつくったほうが上手いかもって思った。。。

もひとつ、個人的にはユアン・マクレガー側の夫婦問題は物語から省いたほうがシンプルでよかったような気がしたが、どうだろう。どうもあそこだけ物語に意味なく暗い影をおとしたような・・・。普通に独身の生物学者って設定で気持ちよく物語をまとめて上映時間をもうすこし削りつつ、鮭の描写をもうちょっと時間つかったほうがよかったと思うが・・・。

<あらすじ>
英国の水産学者ジョーンズ博士(ユアン・マクレガー)のもとに、砂漠の国イエメンの富豪シェイフ(アムール・ワケド)の運営する企業の投資コンサルタント・チェトウォド=タルボット(エミリー・ブラント)から、突拍子もない仕事の以来のメールをうけとる。イエメンで鮭釣りができるようにしてほしいというのだ。あまりに荒唐無稽な話に、鮭の産卵・生息環境としては温度が低く、酸素をふんだんに含んだ川が必要であることをあげ、イエメンにはそんな川はありえないと突っぱねる。
一方、英国政府は中東との関係が怪しくなっており、なにか友好的なイベントはないかと探していると、この話にでくわしこのプロジェクトを強行に推し進めていくことになる。クビかこのプロジェクトを引き受けるか迫られたジョーンズはしぶしぶこの仕事を了承、シェイフにたいして法外な予算と鮭の輸送手段、そして巨大なダムをつくった中国の技師たちとの謁見を要求する。しかしいとも簡単にそれを実行してしまうシェイフ。どんなやつだとあってみれば、これが人徳豊かな誠実な人。最初はナンセンスだとおもっていたこのプロジェクトも、彼の言葉を聴いていると「もしかしたら出来るかもしれない」と思えるようになってくるジョーンズ。
シャイフは鮭を放流する川の上流に巨大なダムを建設、雨季に蓄えられた水で川にはつねに綺麗な水を供給できるようにしていた。
しかし、総ての環境はととのえられたとして、イエメンに空輸する鮭1万匹はどうする? 英国の環境団体は、そんな途方もない話に英国の鮭1万匹など提供できないという。あえなく、養殖の鮭でそれをまかなうことにする。しかし、養殖の鮭がを放流しててもその鮭が川の流れに逆らって川を上り、ほんとに産卵するのだろうか? そして1年後にまたもその川にもどってくるのだろうか? 一抹の不安を抱えながらもジョーンズは養殖の鮭をイエメンの川に放流する・・・。

最後はもうちょっと上手くまとめられたのでは?とも思うが、でも気持ちよく、爽やかに泣かせていただきました。

by ssm2438 | 2012-12-16 18:06 | ラッセ・ハルストレム(1946)
2012年 12月 14日

007 スカイフォール(2012) ☆

f0009381_2235267.jpg原題:SKYFALL

監督:サム・メンデス
脚本:ニール・パーヴィス
    ロバート・ウェイド
    ジョン・ローガン
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:トーマス・ニューマン

出演:
ダニエル・クレイグ (ジェームズ・ボンド)
ハビエル・バルデム (ラウル・シルヴァ)
ジュディ・デンチ (M)
レイフ・ファインズ (ギャレス・マロリー)
ナオミ・ハリス (イヴ)
ベン・ウィショー (Q)

     ×   ×   ×

エディプス・コンプレックスここにあり!

アクションシーンはしっかり作れてます。なのでみててもそんなに問題はないのですが、スピリットがもう不健全で腐さってる。気持ち悪い。

<ホモ・マゾ・バイオレンス映画>というカテゴリーは在るのです。
この種の映画というのは、同性愛志向があり、服従・拘束・被虐という部分がやたらと多く、男が裸が多く、斬られて、撃たれて、残虐があり、やたらと血しぶきが噴出するのです。
残虐性がありながらサディスティックではない! マゾヒスティックなところがポイント。

このコンセプトがどこからくるのか?
これはひとえに「男」が男の競争社会から逃避したところにあるのです。
一番根本的な目標としては、男というのは、好きな女と“H”するためには、その女に一番愛される男にならないといけないのです。そのためには他の男との競争に勝たなければならない。こればっかりは男の生き方の絶対避けられない部分なのです。
そのなかには「あ、おれはダメだ、とうてい無理だ」って思う男も出てくるでしょう。一言でいって弱い男です。強い男が居るとは思えないのですが、少なくとも強くなりたい、弱い自分ではイヤだと思える男は正常だと思います。が、そうではなく、その男としてのプレッシャーに押しつぶされて、最初から強くなることをあきらめた男というのもいるのです。
同性愛者というものは、みずから強くなるスピリットを放棄したところから生まれるのです。
彼らは挑むことをあきらめ、服従することを望みます。ただ、普通の男も、常に意地を張り続けるのはしんどいので、どこかで何かに支配されてるほうが安心する部分はあるのですが、ホモ・マゾ系は支配されることと服従することに安心を覚えるようです。男としてみるとキモイのです。
彼らは古来からのルールのなかで強くなることを放棄し、つねにアバンギャルドな世界に逃避するようになります。そこでストレス発散。現実の世界ではヘタレでも、イマジネーションの世界ではやたらと凶暴性を発揮します。それでいて愛されたい・・・。キモイです。これらはすべて男の宿命から逃げたことに起因します。

ダニエル・クレイグ=ボンドに換わってからこの傾向が如実にあわれていて、今回はそのピークにたっしたといっていいでしょう。これは、監督のせいなのか、もしかしたらプロデューサーがその手の人間なのかわからないのですが、少なくとも今回の監督サム・メンデスはその手の人間でしょう。で、プロデューサーもその種の人間でやたらとやたらとその趣味があるのだと思います。それが今回はマッチしたのでしょう。

<あらすじ>
世界各国の組織に潜んでいる諜報部員のデータが盗まれる。このデータがテロリストに渡れば、潜伏活動をしている諜報員の総ての命が危険になる。取り返そうと必死のジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)。ターゲットを狙撃したいパートナーのイブ(ナオミ・ハリス)だが、ボンドとその男がもみあっているので撃てない。M(ジュディ・リンチ)はかまわず撃つことを命じる。結果、銃弾はボンドに当たってしまいボンドは谷底へと転落、犯人の男は逃げてしまう。
やがてそのディスクから諜報部員の名が公になり各地で無残な死を遂げる。窮地においつめられるM。そこに死んだと思われていたジェーム・ボンドが帰ってくる。犯人を追うボンド。やがてそのターゲットは嘗てのMの片腕だった諜報員のラウル・シルヴァ(ハビエル・バルデム)だとわかる。彼はMのためだと思い、任務を遂行し、囚われの身になっても拷問にたえ、耐えられないと思った時に毒を飲んで死のうとした。しかし彼は死ねなかった。自分を見捨てたMに復讐する。それが彼の望みだった。
Mを執拗に追うシルヴァ。ボンドはMを囮につかい、シルヴァを殲滅するために、自らの故郷スカイフォールに戻っていく・・。

今回の映画は、母親に愛されたいシルヴァと母親に愛されているボンドの戦いであり、エディプス・コンプレックス全開の話でした。ほんとキモイ。。。

やっぱり007映画はもっと男の子の夢が健全に具現化されるべきだと思うな。
こんなホモ男の夢なんか知るか!!っておものでした。
キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!

by ssm2438 | 2012-12-14 22:04
2012年 12月 08日

北のカナリアたち(2012) ☆☆☆

f0009381_2272230.jpg監督:阪本順治
原案:湊かなえ『二十年後の宿題』
脚本:那須真知子
撮影:木村大作
音楽:川井郁子

出演:
吉永小百合 (川島はる)
森山未來 (鈴木信人)
満島ひかり (戸田真奈美)
勝地涼 (生島直樹)
宮崎あおい (安藤結花)
小池栄子 (藤本七重)
松田龍平 (松田勇)
柴田恭兵 (川島行夫)
仲村トオル阿部英輔
里見浩太朗 (堀田久)

     ×   ×   ×

おお、『ライアンの娘』!

デビッド・リーン『ライアンの娘』といえば、映画ファンなら誰でも知ってるだろう映画のひとつ。『マレーナ』の部分的なモチーフにもなってる映画でもある。
で、この映画、冒頭いきなり『ライアンの娘』レイアウトではじまります。孤島の村を終われる羽目になった20年前の吉永小百合、そのいきさつは後々語られるのだけど、その街の中を歩いて抜けるシーンのレイアウト。道の両脇に店が並んでいるだけのような集落のメインストリート、それを木村大作のカメラが望遠で撮っている。『アイアンの娘』の最後のシーンと同じなのである。そして物語が進むにつれてそれは偶然ではなく、意図的に多用されていることに気づく。。。

『ライアンの娘』のあらすじはこう。
アイルランドの右上だけがイギリス領になってる不思議な領土。そこでは独立運動の戦士達がドイツから武器を密輸入して再びイギリスに対して蜂起せん水面下の勢力争いがつづいていた。
大平洋海岸の寒村キラリーへ帰って来た教師チャールズ(R・ミッチャム)はロージー・ライアン(S・マイルズ)に激しい愛情をそそがれていたが、年齢や男やもめの身を考え心を押さえていたが、ロージーの勢いにも押され村の人々の二人を祝福、2人は結婚した。2人は安定した夫婦生活を送っていたが、そんな彼女の前に第一次大戦で足を負傷した戦士ランドルフ(C・ジョーンズ)がキラリーに近い英軍守備隊の指揮官として赴任してきた。戦場後遺症のくるしむランドルフは、ロージーに安らぎを求めるようになり、やがて2人は肉体関係を結んでしまう。うすうすその実態にきずいてしまうチャールズ。そしてこのことは村の噂にもなっていく。
一ヶ月後、独立運動の同志は武器を陸上輸送するが、彼らの前にランドルフの一隊が立ちはだかり、武器輸送は失敗におわる。密告は者は僅かな金につられたロージーの父・ライアンだったが、ランドルフとの浮気表ざたになってしまったロージーが疑惑の矢面にたち村のひとびとからリンチをうける。服を破かれ丸裸にされ、髪をきられるロージー。
ロージーから身を引こうと決心しつつもチャールズの、彼女に対する愛は変わらな。ふたりは寒波のふきすさぶなか、村の通りを通り抜けてさっていくのだった・・・。

・・・・そんな話である。

この『北のカナリアたち』もあたらずとも遠からず・・お話である。
というか、原作をしらないのでなんともいえないのだが、すくなくとも映画の構成ではこの『ライアンの娘』のシチュエーションをトレースしようとしているのは見て取れる。
そこらに点在する『ライアンの娘』レイアウトににやにやしながら見ることが出来た。

・・・・で、この『北のカナリアたち』という映画だが、感動するような話ではあるのだが、ちょっと作り方があからさまというか、もうちょっと物語りになじませて語られてもよかったのでは??と思った。とにかくエピソードを物語の中になじませるというプロセスがかなり甘いので、あまりにも都合よく展開しすぎるのである。
ま、根本的に泣きをとれる話なので、よっぽどハズレな演出をしない限りはそこそこみられる話になる映画ではあるが、イベントとストーリーラインをもうすこし自然になじませて作って欲しかったかな。
演出もシチュエーションをかえてるだけで、ずっと立ち芝居がおおい。もうすこし日常の動きのなかでその台詞をしゃべらせられなかったものか・・・と思う。演出的にはかなりベタなのだが、なんとか木村大作のカメラでもたせてるぞ・・という感じだった。

<あらすじ>
東京で図書館の司書として働くを川島はる(吉永小百合)のもとを刑事がたずねてくる。ある殺人事件の容疑者である鈴木信人(森山未來)の部屋を家宅捜査すると、はるの住所をかいたメモがでてきたというのだ。20年前はるが北海道のある離れ小島に赴任した時の生徒の一人が鈴木信人だった。
はるが教えた生徒は6人。そのなかの信人が本当に人を殺したのか? なぜ自分の住所をしっていたのか? もしかしたら・・??? 数年前にその生徒の一人からもらった手紙を頼りに、再び北海道にもどったはるは、かつての子供たちを訪ねていく・・・。

公開日2日目・日曜日のレイトショー、大泉のOZで見たのですが、750人は入ろうかという劇場にたった6人。とってもおちついて見ることが出来ました(苦笑)。たった6人のために上映してくださった劇場のスタッフのみなさん、ご苦労さまでした。安心して泣かせていただきました。
これから映画のみるのは日曜日の最終レイトショーにかぎるな・・・。レイトショーなので1200円でみられたし・・・。

カメラは天下の木村大作なれど・・・もうちょっとかな。
いつものダイナミックな望遠で撮って欲しかったのだが・・・・。

by ssm2438 | 2012-12-08 22:07 | 木村大作(1939)