西澤 晋 の 映画日記

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2009年 05月 18日

モンタナの風に抱かれて(1998) ☆☆☆☆

f0009381_21402922.jpg監督:ロバート・レッドフォード
脚本:エリック・ロス
    リチャード・ラグラヴェネーズ
撮影:ロバート・リチャードソン
音楽:トーマス・ニューマン

出演:ロバート・レッドフォード
    クリスティン・スコット・トーマス
    サム・ニール
    ダイアン・ウィースト
    スカーレット・ヨハンソン

        *        *        *

はじめてスカーレット・ヨハンソンみた作品。いや~~、この子絶対いつかブレイクするって思ったけどブレイクしちゃいましたね。当時のスカーレットは雰囲気があり、目はきりりとして、唇は愛らしく、鼻も意思が強そうだった。彼女、ぜったい髪染めないほうがいいと思うのだけど。最近の彼女をみるとシャローな雰囲気にみえてあまり好きではないなあ。

ロバート・レッドフォードの監督作品はどれも好きなのだけど、やっぱり本人が出ないほうがいいかな。この映画みたいに本人が顔出しちゃうと、自分に酔ってるのがなんとなく伝わってきてしまうのでそれがちょっと嫌な感じがした。でも、ドラマ的には文句なく一級品のヒーリングムービーに仕上がってます。この人の映画はほんとに繊細な感覚でつくられてるので感心してしまいます。

f0009381_21405075.jpg<あらすじ>
13歳の少女グレース(スカーレット・ヨハンソン)は乗馬中に交通事故にあい、友人は死亡、愛馬のピウグリムは安楽死をもとめられるくらいの重態、本人も右足を切断という悲劇にみまわれる。いきなりの壮絶な展開なのでけっこうどぎもを抜かれた。

ニューヨークで雑誌編集長として活躍しているグレースの母親アニー(クリスティン・スコット・トーマス)は、娘の心を回復させるにはピルグリムの全快が必要だと考え、モンタナで馬専門のクリニックを開業しているトム・ブッカー(ロバート・レッドフォード)の元へ馬をおくることにした。
編集社でもいつもそうなのだろう、アニーの強引な態度に嫌気がさすトムだが、馬の主人であるグレースが協力するならばという条件つきでピルグリムの治療を引き受ける。「馬にささやく人」と呼ばれるトムの自然に逆らわない優しく誠実な治療法により、ピルグリムは徐々に回復し、グレースも少しずつ笑顔を取り戻していった。
トムにかかるとすべての人が心穏やかにかわっていくらしい。馬も、少女も、アニーも。最初はかなり神経質で強引だったアニーもやさしさをとりもどしはじめている。
レッドフォードの映画というのはこういうメンタルな部分の演出が恐ろしく繊細で上手い。

弁護士の夫ロバートがニューヨークからやって来た。ロバートはすっかり元気になった娘の姿を見て、トムに心から感謝するが、アニーはそんな夫を見ているのがつらかった。やがてピルグリムはグレースを背に乗せ、歩けるまでに回復する。そろそろモンタナを去る時が来たようだ。ロバートはアニーのトムに対する感情に気づいており、すべてを彼女の決断にまかせることにした。アニーは夫と共にニューヨークに帰っていくのだった。
アニーとトムの恋愛劇が多少あるのだが、これはどうだったのか・・。トムを仙人として描きたくなかったのか、観客へ対する媚だったのかわからないが、このあたりは削ってもうすこし短くまとめられたのではと思ったかな・・。

by ssm2438 | 2009-05-18 20:45 | R・レッドフォード(1936)
2009年 05月 08日

ザ・ディープ(1977) ☆☆

f0009381_5235662.jpg監督:ピーター・イエーツ
脚本:ピーター・ベンチリー、トレイシー・キーナン・ウィン
撮影:クリストファー・チャリス
音楽:ジョン・バリー

出演:ジャクリーン・ビセット

        *        *        *

なにがいろっぽいって、このTシャツ越しのジャクリーン・ビセットの乳房はとてもすばらしい。濡れたTシャツ越し乳房ランキングあったらこの映画のジャクリーン・ビセットは間違いなくベストテンにはいるでしょう。もちろん、それ以前に『シークレット』とか『クリスチーネの性日記』とかがあるのでそれほどおおさわぎするものでもないのですが、そうとわかっていても、やっぱりこのジャクリーン・ビセットのTシャツ姿はなまめかしい。

f0009381_5241351.jpg映画はジャクリーン・ビセットたちは純粋に宝探しをしたいのだけど、役の運び屋たちがじゃまをしちゃうって話。バミューダは沖でダイビングを楽しんでいたカップルジャクリーン・ビセットニック・ノルティがお宝を積んだ船を見つけた。しかし、やっかいなことに、同じ海域に麻薬の密輸業者が以前運ぼうとして失敗した飛行機も近所にあり、それを報告するとトレジャー・ハンティングが出来なくなる。しかしその麻薬をねらった運び屋たちもその場所をさがしていた・・という話。

ただ、ダイビングものというのは、言葉が発せられないので、なにが起きてるのかイマイチ判らない。なのでなかなかドラマになりづらい。これもその失敗例。最後は其の沈没船のなかで格闘してるのだけど、台詞をつけられないから、なにがどうなってるのわからず、集中力がきれてしまう。それでなくても、むさい男の潜水しーんなんかはなからみたいわけではなく、ジャクリーン・ビセットがもぐってないシーンなんか見る気もないのだがら・・。

by ssm2438 | 2009-05-08 05:03
2009年 05月 02日

オルカ(1977) ☆☆☆

f0009381_5402129.jpg監督:マイケル・アンダーソン
脚本:ルチアーノ・ヴィンチェンツォーニ
    セルジオ・ドナティ
撮影:テッド・ムーア
音楽:エンニオ・モリコーネ

出演:リチャード・ハリス
    シャーロット・ランプリング
    ボー・デレク

     *     *     *

たぶんここで書かないと永遠にこの映画にかんして触れる事はなさそうなので、このさいマイケル・アンダーソンつながりで書いておこう。この『オルカ』という映画、良い映画か?といわれるとうむむ??なのであるが、妙に好きな映画なのだ。
当時『ジョーズ』の大ヒットをかわきりに世界各地で動物があばれまくっていた。山の中では熊が人を襲い、街ではハチが暴れ、ミミズまで人類に反逆した。海ではタコが、河ではワニやピラニアが‥‥。
そんな中でちょっと違うテイストをもっていたのがこの『オルカ』。
そう、この映画を『ジョーズ』の亜流に位置づけるのはちょっと違うような気がする。ある人はこれを『白鯨』になぞらえるが、‥‥確かにそうだけど私的にはマカロニ・ウエスタンなのだ!
音楽もエンリオ・モリコーネだし。

監督の マイケル・アンダーソン、はっきり言ってそれほど凄腕の監督さんではない。第二次世界大戦ものなどはそこそことっていたのだが、きわめてアベレージの映画だったような。でどういう因果か『2300年未来への旅』なんて映画をとるはめになった。どうも彼のキャリアを考えると的外れな人事だったような気がするのだが、やはり的外れだった。基本的にこの人セット撮影は下手なのだと思う。というか何をやってもそれほどすごく上手いところはないのではあるが‥‥。そんなマイケル・ダメ監督・アンダーソンなのだが、妙にこの映画だけははまってしまった。

ストーリー的には主人公をけっこう追いつめてる。
基本構造は『マッドマックス』の逆パターン。暴走族に妻と子供を殺されたマックスは必要に暴走族を追いつめていく‥‥のリバース。シャチの母と子供を殺してしまうのがリチャード・ハリスで追いつめていくのがシャチ。しかしシャチに因縁つけられたって陸に上がってれば安全じゃんって思うんだけど、そこをストーリー展開の妙でやっぱり海に出て行かざるおえないシチュエーションをつくってしまう。これ、マイケル・アンダーソンの力ではなく脚本家のイタリア人の力ではないかと思っている。
‥‥で、しらべてみるとルチアーノ・ヴィンセンツォーニは古くは『鉄道員』で脚本デビュー。おおー、ピエトロ・ジェルミ! その後セルジオ・レオーネ&クリント・イーストウッド『夕陽のガンマン』などを手がけている。セルジオ・ドナーティしかり。
マカロニ・ウエスタンといえばやはり『続・荒野の用心棒』フランコ・ネロ&セルジオ・コルブッチ。馬の蹄でぼこぼこに両手を踏みつけられ(たぶん複雑骨折、シリーズか不能と思われる、でもやっぱりシリーズかされるのだけど)、どうやって戦うんだ???というなかでもタウンの人は誰独り助け舟をださない。一人で追い出されるように悪漢たちに立ち向かうジャンゴ。そして火を噴くガトリングガンのカタルシス‥‥っと、全然関係ない方向にいってるなあ。
いかんいかん。とっととストーリー紹介。

なんでもオルカは一夫一婦制で、生涯結婚をつらぬくらしい。そんなオルカの生け捕りをめざすノラン(リチャード・ハリス)は海洋学者レイチェル(シャーロット・ランプリング)に反対されながらも捕鯨用具を積み船出する。間もなく1匹のオルカを発見、捕らえようとするがスクリューにからまに大量出血、瀕死の重傷。なんとかロープを巻き付けて吊るし上げるがそのオルカは妊娠していたらしく胎児を産み落し死んでしまう。この時から母と子を殺されたオルカの復讐が始まる。
港につくと失われたクルーの弔いのために教会でいのるノーラン。
罪悪感を感じるノーランはそのあと神父に問いかける

「相手が動物でも罪を犯すことになるのですか?」
「罪は自分自身に犯すものです」

修理のため港に碇泊中のバンポ号をねらうかのように、港内の漁船はオルカによって沈められ、港のパイプラインは切られて火災が起こる。10点満点の女ボー・デレクもオルカに足をくいちぎられてしまう。
「おまえたちは災いのもどだ! ガソリンだけはやるからここからでていけ!」とばかりにと追い出されるように出て行くノランたち。もはやオルカと対決しかない。
そんなノーランについていくことにするレイチェル。

「あなたはあのオルカの敵かもしれないけど、だからといって彼の望むものを差し出さなければならない理由にはならないわ!」

この映画のすばらしところはここだと思った。
たとえ自分が誰かの敵であり、彼に対して罪悪感をもっているとしても、それでも人は自分の存在のために戦わなくてはならない生き物である・・と。

ある日、オルカはバンポ号の前に姿を現わし、北氷洋へと誘いこむ。大きな氷山が行く手をさえぎり、燃料は底をついた。そしてやがて襲っているオルカ。戦うノラン。クルーは徐々にオルカに排除されていく。そしてノランもまた‥‥。戦いに勝利したオルカも傷おい去っていく海は氷にとざされている。
酸素を得られない氷の下ではオルカとて生きていく事はできない。

この映画のいいのには、オルカもまた死を覚悟して北の海で最後の戦いをもとめたところにある。この男と男の対決が『オルカ』の魅力なんだろう。
おお、マカロニ・ウエスタン! 燃える!

人は誰のためのいきていくのか?
・・それは悲しいまでに己のために生きていくもの。

罪は誰にたいしてするものなのか?
・・それは己の良心に対してのみ。

残酷なまでに自分をみつめなおさせてくれます。
しかし、それでもそこにあるドストエフスキー的愛。

この映画は残酷さと背中合わせの愛の映画だとおもう。
素晴らしい。


そしてこの映画に関して今ひとつ付け加えておかないといけないのはシャーロット・ランプリング。彼女で一番有名なのはリリアーナ・カバーニ『愛の嵐』だろう。知的で、どっか謎めいていて、退廃的なあのムード、幸せが絶対似合わないあの細い唇と緑の瞳。堕ちていく男にしか惹かれない哀れさ。がりがりでけっして美しいとはおもえないのだけど、なんだか好きな女優さんなのだ。

by ssm2438 | 2009-05-02 03:22
2009年 03月 18日

かもめのジョナサン(1973) ☆

f0009381_20383023.jpg監督:ホール・バートレット
原作:リチャード・バック
脚本:ホール・バートレット/リチャード・バック
撮影:ジャック・コーファー
音楽:ニール・ダイアモンド/リー・ホルドリッジ

声の出演:ドロシー・マクガイア/ジュリエット・ミルズ

      *       *       *

リチャード・バック大好き人間の私なのだけど、この映画はいただけなかったかな。やっぱりこういうものはあまり映画として具現化しないほうがいいなあ。だいたい原作のスピリットを映画にしよういうよりも、カモメを飛ばしてそれに歌と音楽のせて、原作にあったようなナレーションをながしとけばいいな・・くらいの映画。

しかし、あえて言おう。原作は素晴らしい! まだ読んでない人は一生に一度は必ず読むべし!

ジョナサン・リビングストン・シーガルというのは飛ぶことを極めようとするカモメ。誰よりも高く飛びたい。誰よりも速く飛びたい。他のカモメにとって飛ぶことは餌をとることの手段でしかない。しかし、ジョナサン・リビングストン・シーガルにとっては、飛ぶということ自体が人生の目的であり、飛ぶことを極めるために生きている。そんなカモメ。
最速で飛びたいと思ったジョナサン・リビングストン・シーガルは、可能なかぎり高くまで上昇し、そこから急降下。翼を体に出来る限りぴたっとくっつけで、はるか下方の海にむかってダイブする。気絶しそうになりながら空気圧に耐えて落下していく。そんなカモメ。

そして最後は神の域にたどり着く。誰よりも速く飛ぶというのは、それを念じたとき、もうそこに存在することだ。
こうなると量子拡散~収束を一瞬でなしとげるグレッグ・イーガン『宇宙消失』レベルまで到達してしまうカモメ、それがジョナサン・リビングストン・シーガル。

そう、『カモメのジョナサン』は精神SF小説なのだ!

ちなみにこの映画、『2001年・宇宙の旅』と同じ臭いがする。なんか・・・その映画の出来方というか・・、内容というか・・、似てるんだよね。おまけにコケ方まで似てる。

by ssm2438 | 2009-03-18 20:39
2009年 03月 07日

おもいでの夏(1970) ☆☆

f0009381_1463232.jpg監督:ロバート・マリガン
脚本:ハーマン・ローチャー
撮影:ロバート・サーティース
音楽:ミシェル・ルグラン
    デヴィッド・シャイア

出演:ジェニファー・オニール
    ゲイリー・グライムズ

     *     *     *

この映画、一言でいうと画面 がやたら美しい映画です。 あとジニファー・オニールがやたら綺麗。 音楽も綺麗。 ただ‥‥映画としてのバランスが非常によくない。 悲しいまでに良くない。これってカテゴリーに無理矢理当てはめるとすると、『青い体験』とか『課外授業』とか『個人教授』とかいったいわゆる少年の初体験ものにあたるんだろうけど、美しい部分があまりに美しく描かれていて、男の子の初体験を迎えるまでの“H”なことにかんするお子さまモードのドキドキわくわくドタバタ感が実に邪魔。ムードぶち壊し。これだけ美しい画面じゃなかったら、ほかのイタリア性の初体験ものと同じレベルで扱えるんだけど、あまりにその部分が美しい部分が美しすぎるのでまったくもって合わないんですよ。

戦死した夫の知らせが届いた夜、ハーミ-を抱く事になるんですが、ここの演出はなんかとっても切なくて素敵。 そして“H”が終った後のドロシーの描き方がまたいいんだ。 “女っていうのは男が憧れるようなものじゃないんですよ‥”っていう、男の夢をぶち壊すような残酷さ。 事態の進行は決して残酷でもなんでもないんだけど、演出が冴えてる。 この絵は、男の夢ぶち壊すよ~~~~!!って、男の真心が悲鳴あげちゃいましたね。 それが実に効果的。 ここの演出はほんとに素敵。
そう、あれだけ痺れるような画面 がつくれるのに、 なんで、あのドタバタつくるん?? 初体験的ドタバタ部をなんとかできなかったものかと、実にもったいない思いがするお話です。
あと、強いて言うならジェニファー演じるドロシーをたんなる偶像じゃなくって、 もうちょっと人間っぽい描き方にできなかったのかなあって思うかな。 それがないぶん、ちょっとキャラクターとしてよかったかなあって思った。 話の大筋は‥‥、この映画に関してはどうでもいいかなって思うので省きますね(苦笑)。
ただ、ほんとの画面は圧倒的に美しいのです。紗のかかった(白がにじんだ)画面 、技術的には卑怯とも言えなくはないが、とにかく美しい。 この撮影監督ロバート・サーティース、実はこのまえこの映画みるまでノーチェックだったという失敬そのもの。
での過去の作品群しらべてみてびっくり、おお、すごい!! 『愛と喝采の日々』(1977)、 『スター誕生』(1976)、 『ヒンデンブルグ』(1975)、 『華麗なるヒコーキ野郎』(1975)、 『オクラホマ巨人』(1973)、 『スティング』(1973)、 『ラストショー』(1971)、 『卒業』(1967)、 『コレクター』(1965)‥‥ メジャーどころだけ書き出してみたんだけど、これ、けっこう凄いところを撮ってます。 びっくりしてしまいました。 文句無しの実力派じゃないですか、あらためて感動です。 あの『ラストショ-』の刹那さはこのロバート・サーティースの画面 だったのですね。 こんどサーティースつながりで、作品チェックしてみるのもありかなって思ってしまった。

by ssm2438 | 2009-03-07 00:27
2009年 03月 02日

サバイバル・アイランド(2005) ☆

f0009381_18525324.jpg監督:スチュワート・ラフィル
脚本:スチュワート・ラフィル
撮影:トニー・イミ
音楽:リチャード・ハーヴェイ

出演:ケリー・ブルック
    ビリー・ゼイン
    ファン・パブロ・ディパーチェ

        *        *        *

ジェニファー(ケリー・ブルック)と実業家の夫ジャック(ビリー・ゼイン)たちがのる豪華クルーザーに火事が発生し、ジェニファーは無人島にたどりつく。その島には若い船員のマニュエル(ファン・パブロ・ディパーチェ)も流れ着いており、やがてジェニファーはマニュエルに身体を許してしまう。そんな折、追って助けられたジャックは二人の仲を疑って嫉妬に狂い、熾烈なサバイバル・バトルが始まる。

持っている者と持っていない者の精神的優位性を扱った作品。<持っている>ということは、<失う可能性がある>ということ。美人の奥さんがいるが、彼女が自分の元にいるがゆえに、もう一人の他人が気になる。結局女はその男をエッチをしてしまい、そんなんだったら「おういらない」と持っていることを放棄してしまう男の心理。しかし<持たざるもの>が<持つもの>になったとき、やはりそこには失う怖さがはっせいする。そんなどうしようもない心理状態を南の島という限定空間で、ケリー・ブルックスの肢体をおかずにしながら展開する映画。しかし、感情移入できる人間がいないので、結局はケリー・ブルックの肢体みたさだけがモチベーションとなる映画。『ガブリエル・アイウォー誘惑』よりはまだ見る気がする。
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by ssm2438 | 2009-03-02 18:34
2009年 02月 28日

ノスタルジア(1983) ☆

f0009381_23271746.jpg監督:アンドレイ・タルコフスキー
脚本:アンドレイ・タルコフスキー
    トニーノ・グエッラ
撮影:ジュゼッペ・ランチ

出演:オレグ・ヤンコフスキー
    エルランド・ヨセフソン

        *        *        *

いやああ、つまんあい。真剣につまんない。それ以前のタルコフスキーもたしかにつまんかったけど、なんか国を出てからのタルコフスキーの映画ってまったくもってつなんないだけになってるような気がするのは私だけ?

脚本はテオ・アンゲロプスの脚本のほとんどをてがけてるトニーノ・グエッラ。だからつまらんという意見もありそうだがつまらん。私も一応タルコフスキーは好きなんだけど、なんかブランドの上にあぐらをかいてるとしかみえない。で、それを周りの人がさらによいしょしてるだけのような・・。

もはや資料映画としての価値しかない。

by ssm2438 | 2009-02-28 23:14 | A・タルコフスキー(1932)
2009年 02月 28日

サクリファイス(1986) ☆

f0009381_4273743.jpg監督:アンドレイ・タルコフスキー
脚本:アンドレイ・タルコフスキー
撮影:スヴェン・ニクヴィスト
音楽:J・S・バッハ

出演:エルランド・ヨセフソン
    スーザン・フリートウッド
    アラン・エドワール

        *        *        *

はじめて劇場で見たタルコフスキー作品。・・・でも、やっぱりつまらない。 とくにこの映画、絵作りの点においてもいまいちだったようなきがする。撮影監督は北欧の巨星スヴェン・ニクヴィスト、ベルイマン映画の常連である。しかし・・・あってないようなきがした。特に死後の家を燃やすときに絵はなんだ??? まるで映画を撮ってるようにみえる絵ではないか。これでは映画の絵ではない!! 先にメイキングモノをみたってこともあるのかもしれないが、実ににいただけない。

黒澤明にしても同じような感じがあるのだが、国内で仕事してるときは確かにそこそこ映画になっていたのだと思う。しかし海外からの予算援助があって、外国資本で作った映画って、どれもつまらない。これって、外国の人が、黒澤なら黒澤のイメージのものをほしがり、タルコフスキーならタルコフスキーのものをほしがったからではないのかな。
外国人が日本に来て、「写真をとるから日本人の女性はみんな芸者のカッコしてくれ」って言われたら、きっと彼女たちのほんとの魅力は引き出せないだろう。・・・そういうこと。

とくにこの『サクリファイス』『ノスタルジア』はタルコフスキーのレッテルに合わせてタルコフスキーが撮ったような映画。とても残念だ。

by ssm2438 | 2009-02-28 04:13 | A・タルコフスキー(1932)
2009年 02月 26日

IN DREAMS/殺意の森 (1998) ☆☆

f0009381_1465241.jpg監督:ニール・ジョーダン
脚本:ニール・ジョーダン
    ブルース・ロビンソン
撮影:ダリウス・コンジ
音楽:エリオット・ゴールデンサール

出演:アネット・ベニング
    エイダン・クイン
    ロバート・ダウニー・Jr

        *        *        *

これ、意外と面白かった。
監督・脚本は二ール・ジョーダン『モナリザ』『クライングゲーム』『ことの終わり』『マイケルコリンズ』など、けっこうあっちこっちで賞とってます。この人の映画が私の好みにあっているかというと、そんなことはない。なんか・・、勝手な想像でもうしわけないが、二ール・ジョーダンってゲイではないかと思っている。ゲイの監督さんって受け入れがたいある種のへんな匂いがあるので・・(苦笑)。あ、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』もそうですね、やっぱりゲイだよ、この人。
でも実力者であることは間違いない。ま、そこそこものにはあがってるんじゃないかという予想はついたのだが、私は単にアネット・ベニングがきちんと見られる映画をさがしていただけ。でもこのアネットは・・・なんか良かった。
よくよくかんがえてみると彼女もいまいち作品に恵まれない人だ。私の好きな人って、たとえはアシュレイ・ジャッドなんか、実に作品に恵まれない。このアネット・ベニングだって、アシュレイ・ジャッドだって、とっても可愛くて、いくらでもヒット作にからんでいそうなのにこれが全然だめなんだなあ。この映画だって期待してみてなかったからあまり不満なく見られたという部分は多大にあり、ほんとに面白いかって言われるとそんなことはないし・・。でも、アネット・ベニングだけみるなら彼女の作品としては、彼女がしっかり立っているといえると思う。

話はけっこう不幸です。
ダムができ人工湖となった湖畔にすむクレア(アネット・ベニング)。背景は美しいのにいきなり娘をころされ、錯乱した彼女は車で湖にとびこみ病院にはこばれる。このいきなりの展開にちょっとびっくり。そんな彼女の中から事件に関する過去のイメージがわいてくるが、誰も相手をしてくれない・・。そんな彼女が「もういい、自分でやる!」って単独犯人と対峙してしまう話。個人的にはあまり予知夢なんてものは入れないで作って欲しかったのだけど・・。
犯人は町が水没する際、鎖に繋がれ両親に捨てられた幼い少年。ロバート・ダウニー・Jrがおっきなきらきらした瞳でこの犯人を演じてるのですが、『アリー・マイラブ』シーズン1の6話に出来てたのハリー・ピピンを思い出してしまった。きらきらした大きな瞳って子供のような純粋さが想像できていいですね。そんな純粋で残酷な犯人が望んだものはやさしい普通の家族と自分の還る場所。
自然を幻想的に撮った絵作りもなかなか良かった。

by ssm2438 | 2009-02-26 13:19
2009年 02月 09日

僕の村は戦場だった(1962) ☆☆☆☆☆

f0009381_1243760.jpg監督:アンドレイ・タルコフスキー
脚本:ウラジミール・ボゴモーロフ
    ミハイル・パパワ
撮影:ワジーム・ユーソフ
音楽:ヴァチェスラフ・オフチンニコフ

出演:コーリャ・ブルリャーエフ
    ワレンティン・ズブコフ
    E・ジャリコフ

     ×     ×     ×

画業界で映像詩人といえば、やはりこの人アンドレイ・タルコフスキーでしょう。
この人の映像はほんとに、水が好きで、氷のように冷たくて、 これで望遠で映像をとってくれてたら、総てにおいて私の趣味だったのに、 残念ながらレンズだけは広角~標準レンズなんですよね。 なんかそれが個人的には合わないような‥‥、これだけ冷たい画面 をつくるんだったら、 被写体とカメラの親近感を感じさせない望遠レンズでこそ、もっと冷たさがでるのにって思うんだけど。
最近だと、『ヒマラヤ杉に降る雪』のスコット・ヒックスがけっこう似たような味をだしてます。 もう2~3本みてみないとわかんないですけど、その結果 によっては21世紀の映像詩人の称号は彼に上げてもいいかもって思ってしまいました。 ちなにみ『ヒマラヤ杉に降る雪』、私は大好きです。 抱きたいのにだけない男のせつなさ。染みますね。

脇道に話がそれてきたので、もとにもどって、とりあえず『僕の村は戦場だった』のストーリー紹介‥‥しようかと思ったんだけど、うむむ~~、タルコフスキーものを語る時に、物語がそれほど意味があるのか?っという素直な疑問にぶつかったりする。確かにタルコフスキーものなかでは一番物語がある作品だといえるのだけど、それでも、それほど物語を語る必要はないようにおもわれる。というか、正直はところ、はっきりとその物語の内容を覚えていないというのが本音だったりする。
ほんとにざっくばらんに、お話を紹介すると、イワンという少年は故郷の村を戦火にやかれ、憎しみのために、心を捨てて少年スパイ兵として戦争に参加してる。そこには優しい将校さんとかがいて、なんとか彼を普通 のお子さまにもどしてあげたいと思うのだけど、彼の冷たい心は、そんなものでは溶かされることはなかった‥‥ってお話、、、かな?とにかくねえ、ほんとに凍えるようにつめたい心をもった少年なんです。まわりの兵隊さんたちは戦争をやっていてもまだ人間なのに、その子の心だけは、もう絶対解けることのないグリーンランドの大地の奥に眠る、氷河期の氷のように冷たい。

ドラマっていうのは、描きたいものがあったらその対角をきちんと描いてやるってのが基本。ファンタジーをやるならファンタジーをひたすら描くんじゃなくって、 現実の世界をきっちり描いてやって、そのなかでファンタジーを見せてやる。『ゴジラ』ってファンタジーを描きたかったら、現実の人間社会をきちんと描いてこそ、しっかりした映画になる。これが人間社会がいい加減な御都合主義で描かれていたらぜんぜん引き締まらない映画になっちゃう。 ピンクの背景のなかに赤いスポットをおいても目立たないけど、黒の背景のなかに赤いスポットをおくとよく目立つ、そういうことです。
この映画は、その冷たさを描く為に、戦争という背景にもかかわらず暖かい部分を描いてて、それに対比させてイワン少年の氷のような冷たさを描くからほんとの強烈。 まったくもっとその冷たさを鑑賞する映画。映像的には、もう素晴らしい。タルコフスキーだけじゃなくって、ロシアの大地もその映像美におおいに貢献してる。水面からのびる木々(←これはもう卑怯としかいいようがないくらい、映像的に素敵ですね)。白樺の森。かつてのその少年がいた村の風景、波打ち際を走る絵がとっても透明感があって美しい。あれって黒海周辺の村ってことなんだろうか??
このほかにも、 『惑星ソラリス』 『ストーカー』 『鏡』 『ノスタルジア』 『サクリファイス』…etc、 恐ろしいまでに眠気をさそう(笑)映画ばかり。 そのなかでも、この『僕の村は戦場だった』と『惑星ソラリス』はまだストーリーがあるかなって気もします。 「われこそは、アンチ・エンタテーメント映画派」って人は挑んで下さい。

by ssm2438 | 2009-02-09 17:08 | A・タルコフスキー(1932)