
監督:スタンリー・キューブリック
原作:アーサー・C・クラーク
脚本:スタンリー・キューブリック
アーサー・C・クラーク
撮影:ジェフリー・アンスワース
ジョン・オルコット
特撮:ダグラス・トランブル
出演:ケア・デュリア
ゲイリー・ロックウッド
ウィリアム・シルヴェスター
* * *
賛否両論いまでもあれど、私にとっては「伝わらない映画」。私が
アーサー・C・クラークの原作が好きという理由があるのだが、この映画では原作の持つ大いなる思想がまったく伝わらない。伝わらないどころか、逆行しかねない。多分これを作るときにキューブリック自身がこの原作を理解していたとはとうてい思えないが・・。思想をおいてけぼりにしてビジュアルだけが先行した結果がこんな「伝わらない映画」になったと思う。
そこは不安がらせるとこじゃないだろうってところで怪しい演出してみている人を不安がらせるアホな演出のかずかず・・。音楽も音響もレンズワークもピントハズレな使いかたがやたらとおおい。これではただ、アンコンベンショナルというだけのパフォーマンス。これはもうなぞめいた作り方じゃなくて、ただ原作の穏やかな心オ広がりを理解できなかっただけという(原作はすごくおおらかな小説で精神の広がりと、宇宙と精神の融合がテーマなのだけど・・。
実に勘違い映画でした。
これこそ
フィリップ・カウフマンの
『ライトスタッフ』のように作れなかったものか・・と残念に思う。
そうはいってもリアリズムにはみるべきところがある。
開発途中の宇宙ステーションの意味するもの
あれがそのまま建造されつづけたら
『ガンダム』ようなさらに長い円筒形のスペースコロニーになっていくんだろうなあって思わせてくれた。このまだ途中であるってコンセプトをみせてくれたのはすごい。
湾曲する床
宇宙ステーションは遠心力で重力を発生させているので床は円筒状に湾曲する。この床が描かれたのはこの映画がはじめてだろう。子供の頃見たときはあれがなんだかわからなかったが、大人になるとあれはすごいって思える。

ディスカバリー号のなかも小型の円筒状の床。ちなみにここでは1Gを発生させるのではなくその1/2~1/3の重力で十分という設定。なので回転スピードもそれほろ速くない。

ハルの中心部
のちの
『ペーパーチェイス』のレッドセットの棚はこれをイメージしたものだろう。
