2008年 12月 10日
監督:ニコラス・メイヤー 脚本:ニコラス・メイヤー スティーヴ・ヘイズ 撮影:ポール・ローマン 音楽:ミクロス・ローザ 出演:マルコム・マクダウェル デヴィッド・ワーナー メアリー・スティーンバージェン * * * 1980年のアヴォリアッツでグランプリと黄金のアンテナ賞をとった作品。当時アヴォリアッツでグランプリとるってことは庶民の間では激しく楽しくうけいれられた作品ということを意味していた。他の映画祭では映画評論家が由緒ある映画を選ぶっという感じがあったが、このアヴォリアッツではもっと若い感覚できちんと楽しめるファンタジック映画を選んでいた。受賞作品には『ターミネーター』や『マッドマックス2』などがあり、その時代のB級映画(こういっては失礼だろうが)の頂点を選ぶのが特徴だった。この映画祭が終了してしまったのは悲しいことだ。 そしてこの映画、びっくりすることにマルコム・マクダウェルが<善いもの>役で出ている。そして最後まで<善いもの>でとおしている。信じられん。彼やアンソニー・パーキンス、ケビン・ベーコンは、出てきたらそれだけで怪しいって思ってしまうのに・・(苦笑)。そしてこの映画をきっかけに彼と結婚したメアリー・スティーンバージェン。めずらしく私の好きな女優さんである。あのぽわあわあわあ~~~~んとした感じがとていい。 主人公はSF小説『タイム・マシン』を発表する以前のH・G・ウェルズ(マルコム・マクダウェル)。彼は、未来の社会は社会主義のユートピアが実現すると信じていた。一方その時代のロンデンでは切り裂きジャックが夜の街を恐怖に陥れていた。そしてまた一人、霧の夜に犠牲者が出た。ものものしい雰囲気の中警察が付近の家々を調査してまわっている。H・G・ウェルズは彼の友人らと座談会を開いていたが、外科医のジョン・スチーブンソン(デイヴィッド・ワーナー)は遅れてやってきた。全員がそろったところで、ウェルズはみんなを地下室へ案内し彼が発明したタイムマシンを見せる。そうしていると玄関を叩く音。警察が巡回にきた。室内をひととおり見て回るが不振な人物は見当たらない。彼らは引き上げていくが・・、ふと気付くと外科医のスチーブンソンとタイムマシンがなくなっている。犯罪史上最も有名な猟奇連続殺人犯“切り裂きジャック”が時をこえ逃亡したのだ。幸いタイムマシンはもと来た場所にもどってくる仕掛けになっていた。責任を感じたウェルズはジャックを追って“未来”へ行くが、そこは“現代”のサンフランシスコだった。 19世紀からきたウェルズにしてみれば見るものすべてが新鮮。社会主義だと思っていた未来の世界はばりばりの資本主義。銀行へ行きもってきた現金は大した額にはならなかったが、人当たりのいい銀行員エミイ(メアリー・スティーバーゲン)に出会うことになる。貴金属はそこそこの値段で売れた。そしてスチーブンソンを探し出す。「ロンドンでの俺は重犯罪者だったが、ここではチンピラだ。みろ、毎日毎日殺人のニュースばっかりだ」とテレビや新聞をみせるスチーブンソン。 その後いろいろあるのだが、最後はなんだかなあ・・・犯人に屈服して終わるってのが実に後味がよくない。結果的には彼を時の彼方に葬るのだが、そのまえの展開はちょっといただけないかな。そうはいってもトー辰で見れば実に楽しいタイムスリップものだった。
by ssm2438
| 2008-12-10 08:49
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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