監督:シドニー・ルメット
脚本:シドニー・ルメット
撮影:デヴィッド・ワトキン
音楽:マーク・アイシャム
出演:アンディ・ガルシア
リチャード・ドレイファス
レナ・オリン
イアン・ホルム
* * *
シドニー・ルメット復活を願って見に行った作品。内容的には・・・まあまあかな。決して悪くはないのだけど、往年のルメットと比較するとどうしてもなにかもうひとつものたりない。
『評決』 (1982)のあとのルメットがいまいちなことに変わりはない。
『Q&A』なんでルメットが撮ったら面白いものが出来そうだったのに、なんか印象うすいし・・・、でも、そのなかではこの『NY検事局』はいいほうかも。見終わったあのに、ああ、すこしはよかったかもって思えた。
<あらすじ>
警察官である父リーアム(
イアン・ホルム)に憧れ警察官になったショーン・ケイシー(
アンディ・ガルシア)は、麻薬王ジョーダン・ワシントンを告発する裁判を担当することになる。相手サム・ビゴダ弁護士(
リチャード・ドレイファス)。しかし彼の狙いは本件の弁護をすると同時に麻薬にからむ警察の汚職を暴くことだった。この汚職捜査が進展するうちに、父リーアムの相棒ジョーイの名前がでてくる。ジョーイは黒だった。父から、取引を持ちかけるが、正義を貫く彼はこれを断る。そしてさらなる事実がはっかくする。ジョーダンの逮捕状は逮捕の日の前に失効しており、父が自分が書いたと言われその原本を見る。額面道理の正義を貫くべきかを悩むショーンは・・・・。
物語は、段取り重視か、本質重視かってことにたどりつく。採取的には本質重視の選択を選ぶ
アンディ・ガルシアだが、あんまり後味がいいわけではない。
ただ、結局「法」とはこういうものなのだろうなって思った。不完全が人間がつくっているものなので、不完全なものしか出来るわけはない。そのなかで運用する人間が真実を見極めて行動することのほうが大事だということだと思う。これは『評決』でも同じ展開に持っていってる。裁判でそろえられた証拠は全部被告有利。本質だと思われる証拠は黙殺されていく。そのとき陪審員はどう判断するのか?って問題。あのとき
ポール・ニューマンは、「今日はあなた方が法だ」って説き、陪審員が魂に順ずることを解いた。
この映画も基本的にはそういうことなのだけど、こっちは・・・ちょっと「これでいいのかな、わるいのかな」って疑問は残った形になった。