西澤 晋 の 映画日記

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2009年 06月 12日

ボーン・アイデンティティー(2002) ☆☆☆☆

ボーン・アイデンティティー(2002) ☆☆☆☆_f0009381_22335596.jpg監督:ダグ・リーマン
脚本:トニー・ギルロイ
    ウィリアム・ブレイク・ヘロン
撮影:オリヴァー・ウッド
音楽:ジョン・パウエル

出演:マット・デイモン
    フランカ・ポテンテ
    クリス・クーパー
    クライヴ・オーウェン

        *        *        *

素直に面白かった。物語の構成自体がとてもおもしろい。

先にケーブルでやってた『ボーン・スプレマシー』のほうを中盤から見てしまい、手ブレがうざいポール・グリーングラスだったのでパスしてたのですが、こっちは違う監督さんだったんじゃないですか! で見てみたら全然面白い。

女こと一緒に行動しているので物語に華もあるし、自分が何者なのかを捜し求めながら、追っ手から逃げるってシチュエーションもとても面白いし。最初、お尻にうめこまれたあのチップ(銀行の貸し金庫の口座番号を記憶してある)をそのまま見つけられなかったらどうなってたんだろう・・とか、思ってしまったが・・。
いいシーンもあるね。ちょっと別れがたい女の子が

「私のことなんか、忘れちゃうわよね」っていうと
「忘れるわけないじゃないか、だって君しか知らないんだから」って・・・、いいなあ。

逃亡のために女の子の髪を切るシーンもよかったなあ。『フェノミナン』でも散髪のシーンがあったけど、異性に散髪して洗ってもらうってのは実にエロチックになるものだ。

<あらすじ>
嵐の夜、マルセイユ沖の漂う一人の男(マット・デイモン)を漁船が見つけ助け上げる。まだ息はあるらしく、医療の経験のある船員が、撃たれた背中から弾を摘出する。さらに体をしらべると臀部に何か埋め込まれたものがあるらしく、取り出してみるとメモリーチップだった、そこにはスイス・チューリヒ相互銀行の貸し金庫の口座番号が記憶されたあった。しばらくの間その場を離れていた船員が甲板から降りてくると、その男は姿をけしていた。あたりを探すと、いきなり飛び掛ってきて、クビを締め付け「俺に何をした、ここは何処だ?」とまくし立てる。どうやらその男は記憶喪失に陥っているらしい。港に帰る間、漁を手伝ったその男に船員は「これだけあればスイスまでいけるだろう」と札束をいくらか差し出した。

チューリッヒに着き公園のベンチで寝ていると、不審者と思われ警官に職務質問され、IDの提示を求められる。「持ってない」というボーン、二人の警官は銃を向け署までつれて行こうとした瞬間、ボーンの眠っていたなにかが爆発、あっというまに彼らを叩きのめしてしまった。なんでそんなことをするのかも判らずその場から走り去るボーン。朝になり恐る恐るスイスの銀行に行き、貸し金庫をあけてみると多額の現金とパスポートがあり、そこには「ジェイソン・ボーン」との署名があり、住所の記載もあった。他にも5枚のパスポートと1丁のシグザウェルもはいっていた。
ボーンがスイスの銀行に行き貸し金庫を明けたという情報は、たちまちCIA 幹部・コンクリン(クリス・クーパー)の元にとどいた。彼はスイスのアメリカ政府機関にボーンの身柄を確保するように指令をだすとともに、ヨーロッパ各地に展開する特殊工作員にボーンを抹殺するよう指令をだした。ボーンはCIA 工作員としてアフリカ某国から脱出した政治家・ウォンボシ暗殺に携わり、失敗したらしい。CIAが暗殺を画策したという証拠は残せない。ボーンは存在してはならない人物と定義されていのだ。

銀行を出たボーンだが、昨夜の公園の件で地元警察に目をつけられたらしい。かれはアメリカ大使館に逃げ込む。しかし、そこでも自分の身柄を確保しようとする周りの不穏な空気を感じたボーンは、所員をなぎ倒して逃走した。ビルの外で、、さきほど中でもめていたマリー(フランカ・ポテンテ)というアメリカ人の女の子をみつけ、パリまで送ってもらうことにした。しかし大使館の外壁に備えられた監視カメラが、二人の様子をとらえており、車のナンバープレートから彼女の素性が調べたれた。そして二人がパリにつく頃には、パリの政府機関に二人の手配写真が配られていた。こうして二人の逃避行がはじまる。

パリの自分が住んでいたという住所につくと、パリでの自分の名前や、職業がわかってくる。そこに追っ手が迫ると、別のホテルに移動、そこもあぶなくなると、マリーの元恋人・イーモンの別荘にうつる。
この映画では、この追われるところと休むところのバランスもじつにいい。それぞれの場所で追っ手を倒したボーンはコンクリンをパリに呼び出しついに彼と接触をはたす。
そこでボーンは、自分がCIAが何千万ドルもかけて育成された特殊工作員であることを教えられ、マルセイユ沖の船上で政治家・ウォンボシの暗殺のミッションに携わっていたことを告げられる。おぼろげながらその記憶を思い出すボーン。
5日間も彼のクルーザーに潜伏し、暗殺のチャンスを待っていたボーンはついにそのときをつかみ、船室でくつろいでいるウォンボシの頭に銃口をつきつけた・・が、かれは一人ではなく回りに彼の子供たちがいた。戦闘マシンとして再構築されていた彼の脳にわずかにのこっていた良心が、その引き金を引かせない。それがストレスとなり頭痛を引き起こす。そのときボーンはなぎ倒され、、脱出仕様としたとき、背中に銃弾二発をうちこまれたのだ。

ジェイソン・ボーンは自分はもう死んだ、追うな。もし追えば、お前を殺すと言い残しそこを去っていく。残されたコンクリンは、さらなる上層部の指令を受けエージェントに殺され、この事件はないものとされた。

by ssm2438 | 2009-06-12 20:26


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