
監督:ジョン・カーペンター
脚本:ビル・ランカスター
撮影:ディーン・カンディ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:カート・ラッセル
A・ウィルフォード・ブリムリー
リチャード・ダイサート
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一部の熱狂的なファンをもつ
ジョン・カーペンターの中で、もっとも有名な作品。かつて
『遊星よりの物体X』として作られた映画のリメイク。次から次へと擬態していく宇宙生物と南極基地の隊員たちが繰り広げる死闘。誰にその宇宙生物が擬態しているのかわからず、疑心暗鬼になっていくところが怖い。はでなSFXよりも
『ボディ・スナッチャー』みたいな静かに、擬態されてるほうがもっと怖かったのにって思うが、当時はやっぱり派手なほうがよかったのだろう。当時ではなくても今でもそうかもしれないが・・。
<あらすじ>
1982年冬の南極。雪原をはしる一匹の犬。それを追う軍用ヘリ。その犬がアメリカ南極観測隊第4基地の敷地内に逃げ込むとヘリも着地し、ライフルを構えた男がその犬を狙う。射手はアメリカ基地のゲーリー(
ドナルド・モファット)により射殺された。ヘリの国籍はノルウェイだった。なぜ彼らはこの犬を殺そうとあれほど必死になったのだろうか。謎を解くべく、ヘリ・パイロットのマクレディ(
カート・ラッセル)はコッパー医師(
リチャード・ダイサート)を乗せてノルウェイ基地へ向かった。
そこは廃墟と化していた。そこここに転がる隊員の死体。地下室では長方形の氷の魂りが見つかり、中から何かを取り出した形跡があった。一方アメリカ基地に保護された犬が入れられた犬小屋では、周りの犬たちが吠え始める。駆けつけたチャイルズの足に触手が巻きついた。マクレディが火炎放射でその物体を焼き殺した。
ノルウェイ基地で発見したビデオからノルウェイ隊が10万年前に落下したUFOの跡地から何かを回収したことが分った。その宇宙生物は生物体に侵入し、それに同化するらしい。このままではおよそ2万7千時間で、地球は征服されてしまう計算だ。犬舎で抹殺したはずの物体は別の南極隊員に擬態していた。ヘリは破壊され、無線もきかない基地で、12人の隊員は次々に物体Xにやられていく。隊員は互いを不信の目で見る。マクレディは基地を焼却して物体を退治した。生き残ったマクレディとチャイルズは顔を見合わせた。しかし2人が物体におかされてないと誰がいえよう。