監督:ジョルジュ・ロートネル
脚本:ジャン・エルマン、ミシェル・オーディアール
撮影:アンリ・ドカエ
音楽:フィリップ・サルド
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、マリー・ラフォレ
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『ジャン・ポール・ベルモンドの警視コマンドー』というタイトルでVHSも出ていたこの映画、ベルモンドの刑事ものの映画としては一番たのしい。粋でお洒落で痛快・無責任アクション! 冬だというのに特攻隊のようなゴーグルつけてマフラーなびかせ、スーパーセブンにのる
ジャン=ポール・ベルモンド。懐には特注のホルスターにしこまれたパイソン357マグナム。多分
寺沢武一の
『コブラ』のイメージベースはこれだろう・・と勝手に思い込んでいる。
映画のなかでのジャン=ポール・ベルモンドは、隠密警官という立場で、マルセイユの警察も彼が警官であることをしらない。なのでまちがって警察に逮捕されてしまったりもする。物語りもシリアスではなく、劇中のベルモンドには娘がおり、彼女と一緒の時は普通のお父さんであったりもする。
<あらすじ>
南フランスのマルセイユでは、警察官が暗黒街から賄賂を貰い、麻薬、恐喝、売春などの犯罪を黙認してたが、一人の警部が殺人死体となって発見されると、警察官を監督する機関なある男をマルセイユに派遣する。この土地とは無縁の人間ということでスタン・ボロウィッツ警部(
ジャン・ポール・ベルモンド)がマルセイユに向かう。パリからこの街に呼ばれた。向うみずでスポーツマンの彼は早速、地下組織に潜り、身分を隠して調査を開始した。そして遂に、殺された警部の未亡人(
マリー・ラフォレ)が暗黒街組織と通じて、夫を葬った事実をつかみ、単身見事事件を解決するのだった。