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2009年 11月 18日
監督:テオ・アンゲロプロス脚本:テオ・アンゲロプロス トニーノ・グエッラ ペトロス・マルカリス 撮影:ジョルゴス・アルヴァニティス 音楽:エレニ・カラインドロウ 出演:ハーヴェイ・カイテル、マヤ・モルゲンステルン * * * 戦時下の環境で昔の映画を探す・・というシチュエーションはある種サスペンス系の展開でもあり、アンゲロプロスの映画のなかでは比較的楽に最後まで見られた(苦笑)。これは実にめずらしいことだ。それをいうならアンゲロプロスの映画にハーヴェイ・カイテルってのもかなり意外な組み合わせだ。アンゲロプロスの映画で思うのは、トニーノ・グエッラが脚本かいてるほうがいいね。本人が書くと全然ひとりよがりになってつまらないものしかできない。『霧の中の風景』もトニーノが書いていた。 この人の作品は、「無理やりこの作品はいいんだ!」と思い込もうとして見ると、つらい。事実がそうでないのだから意志の力でそう思い込んでもストレスがたまる。「ああ、またつまんない映画をとってるなあ~」ってみるとすこしは楽。「ああ、またおんなじことやってるし~~、今度はレーニンの首が空飛んでるよ~」って。「ああ、またスモークたいて霧の風景にしてるよ~~」とか。・・・しかし、スモークたくのはやっぱりいいんだよね。タルコフスキーもさいげなくスモークたいて霧・モヤを演出するけど、雰囲気出すにはいいんだな、これが。 でも、感情移入できない主人公がほとんどなので面白くない。心の根っこはコミュニストだし、境界線をさだめて自分を封じ込める強者=権力に対してひがみ根性を持っているのも確か。弱者の僻みとか、夢を代弁する、あるいは強者を加害者として描き、彼らを批判して鬱憤晴らしする監督さん。一言で言って、被害者であることに酔って浸って満足している人なので、生産性がまるでない。面白い映画は絶対に撮れない人。 この監督には『評決』のポールニューマンの最終弁論きかせてあげたい。 「自分たちを被害者だと思ったら、そのときから負け犬になってしまう・・」っていうあれ。 自分たちを被害者とみなすことは、加害者のせいで自分が不幸であるってことを肯定することであり、 自分のせいで自分が不幸であるという根源的な問題解決から目をそむける。ゆえにそれが負け犬=ルーザーの出発地点なのだ。この監督は人生やり直すべきだね。 ギリシャでは、しばしば「子供が寝付かないで困るときはアンゲロプロスを見せろ」と言うとか(苦笑)。 <あらすじ> ギリシャ出身のアメリカの映画監督ハーヴェイ・カイテルは、故郷にもどりマナキス兄弟が未現像のまま遺したという幻の3巻のフィルムを探してバルカン半島をめぐる旅に出る。デモで騒然とする街で彼はかつての恋人らしき女(マヤ・モルゲンステルン)とすれ違う。 旧ユーゴのマケドニアの小都市モナスティルにはマナキス兄弟の博物館がある。彼はそこで職員らしい女(マヤ・モルゲンステルン2号)に会い、幻の3巻のフィルムのことを尋ねるが女は答えない。 巨大なレーニン像を乗せた艀でドナウ河を逆上り、彼の旅は続く。サラエヴォの向かう旅で、再び彼は幻想の中に入り込む。彼は第一次大戦のさなか、ブルガリアの農婦(マヤ・モルゲンステルン3号)の小舟でエブロス川を下って彼女の家に赴く。戦争で家は焼け、女の夫は殺されていた。女は彼を全裸にして夫の服を着せると、彼と儀式のように交わる。 彼は戦火のサラエヴォに着き、映画博物館の館長レヴィ(エルランド・ヨセフソン)の娘ナオミ(マヤ・モルゲンステルン4号) と会う。ヴィは幻のフィルムの現像に着手する。二人はフィルムが乾く間、霧の日だけ戦闘がやむ(どっかで見たシチュエーションだなあ・・はは)サラエヴォの街に散歩に出掛ける。公園で彼はナオミと踊り、ギリシャ語であたかも懐かしい恋人のように語り合う。ところが川辺を散策中、レヴィの家族は兵士に捕えられ、幼い子供たちまで射殺させる。 深い悲しみを胸に彼はひとり映画博物館の跡に戻り、レヴィが現像したフィルムを見はじめる。 しかし・・・なんで女性のひとは一人4役なんでしょう?? むりやり考えればわからなくもないが・・、その必要があったのかどうか・・?
by ssm2438
| 2009-11-18 06:26
| テオ・アンゲロプロス(1935)
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![]() 主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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