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2008年 12月 30日
監督:ビリー・ワイルダー脚本:ビリー・ワイルダー、I・A・L・ダイアモンド 撮影:ジョセフ・ラシェル 音楽:アドルフ・ドイッチ 出演: ジャック・レモン (C・C・バクスター) シャーリー・マクレーン (フラン) * * * 原題は「アパートメント」だけですが、これを『アパートの鍵貸します』にするこの時代の邦題のつける人たちのオシャレセンスはいいですなあ。最近のしょうもないタイトル連発する連中に爪を垢を煎じて飲ませたい。 この映画で扱われているドラマ作りの基本セオリーは「好きな人の不幸は私の幸せ」。好きな人が不幸になり、自分だけが彼女をたすけてやれるシチュエーションほどすばらしいものはない。この映画では上司にふられて自殺未遂する憧れのヒロインを自分のアパートで介抱できるという、男にとってはかなり幸せなシチュエーション。 デビット・リンチの『マルホランド・ドライブ』でも、主演のナオミ・ワッツが妄想パートのなかで、憧れの女性が記憶喪失になり、自分だけは彼女の見方に名って上げられる人間というシチュエーションを思いえがくが、あれは実にリアルであった。またロマン・ポランスキーの『赤い航路』のなかでも、最終的に下半身不随になり車椅子生活になってしまったピーター・コヨーテを、「これであなたは私だけのものよ」と満足げに世話するエマニュエル・セニエはまたまた幸せそうだ。「好きな人の不幸は私の幸せ」理論は、映画においてはとっても美味しいシチュエーションなのだ。 アカデミー賞に関して言えば、1960年のアカデミー作品賞、監督賞、脚本賞でビリーワイルダーが獲得。1本の映画でひとりの人物が3つのオスカーを受賞したのは、この時が最初で最後らしい(いまのところは)。本作の脚本のもう一人は、1957年に『昼下がりの情事』で初めて組んだI・A・L・ダイアモンド。実はこのI・A・L・ダイアモンドがかなりのキーマンであり、この人と組んでる作品は面白い。1958年にはアガサ・クリスティー原作の法廷映画『情婦』を監督、その誰もが予想つかないトリッキーな展開から本作は大ヒットし、クリスティーも自分の原作で映画化された作品の中で本作が一番のお気に入りだったという。 主演のジャック・レモンに関して言えば、ビリー・ワイルダー作品においては常連さんだろう。人のよさげなキャラクターは、ワイルダーの作品には不可欠だ。ヒロインのシャーリー・マクレーンは、顔もでかく(たぶんジャックレモンよりも顔がでかい)、目も離れていて、よくよくみるとへんな顔でもあるのだけど、この『アパートの鍵貸します』のフラン役は妙に可愛い。しかし顔のでかさを言えば、昔の女優さんは比較的顔がでかい人がおおかったかもしれない。モニカ・ヴェティも顔がでかい美人だろう。 <あらすじ> ニューヨークのさる某保険会社社員バクスター、通称バド(ジャック・レモン)は、何人かの上司に、浮気の場所として自分のアパートを貸すという姑息な手段でコネクションをひろげていた。 その日は酔人事部長のシェルドレイク氏(フレッド・マクマレイ)に部屋の鍵貸したのだが、部屋に帰ってみると、バドの憧れのエレベーターガール、フラン(シャーリー・マクレーン)が睡眠薬を全部呑み自殺をはかっていた。「妻と離婚した暁には・・」といい続けるが決して離婚しようとはしないシェルドレイクの態度に絶望したのだった。必死に看病するバドの心はフランを想う気持ちで一杯だった。 バドは、部長にフランへの気持ちを打ち明けようとするが、シェルドレイクも離婚が成立し、フランと結婚する旨をバドに宣告する。人の気も知らないシェルドレイクは、またもアパートの鍵の借用を申しこんできた。我慢できずに辞表を叩きつけて会社を飛び出すバド。 その夜、フランはシェルドレイクとレストランへ。そこで今夜はアパートは使えない、と聞いたフランはバドの優しい想いと、自分を本当に愛しているのは誰か、ということを認識する。部長を置き去りに、フランはバドのアパートの階段をかけ上がったそのとき、ズドーンという銃声が・・。もしや自殺!? そこには他の町で再出発を決意したバドがシャンペンの栓を抜いた姿があった。
by ssm2438
| 2008-12-30 00:23
| ビリー・ワイルダー(1906)
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![]() 主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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