
総監督:市川崑
脚本:市川崑/和田夏十/白坂依志夫/谷川俊太郎
撮影:林田重男/宮川一夫/中村謹司/田中正
音楽監督:黛敏郎
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市川崑が総監督を務めて制作された
『東京オリンピック』。日本国内での配給収入は12億2321万円を記録・・というかなりびっくりな数字。いまほと宣伝もなかっただろうに、記録映画にそれだけの人ははいるというのは今ではかんがえられないこと。今、オリンピックの記録映画をとったとしても、興行収入はほとんど期待できないだろう。
しかし、この映画、かなり陰気なのだ。音楽とくに陰気。なんでそこまでダークな音楽にしなければいけないのは意味不明。ただ、見せる絵は、競技記録映画というよりも、この大会を運営する人々、選手も、観客も、裏方さんももふくめて、人間みのあるシーンを積み重ねてつくられた映画で、人間を感じる記録映画ではあった。
個人的には、子の映画ではじめて
円谷幸吉が最後で抜かれるところをみられた。たぶん当時の日本人はあれでかなりの落胆をしただろう。その後、メキシコでは金をめざすといっていた円谷だがオーバーワークを重ね、腰痛が再発する。病状は悪化して椎間板ヘルニアを発症。手術を受け病状は回復したが、既に嘗てのような走りを出来る状態ではなかった。そして自殺。
さすがにあの歌(
ピンク・ピクルスの『一人の道(ひとりのみち)』)をしってるだけに、あのシーンをみてたらうるうるきた。もし、あそこでBGMにあの歌をながされたらおお泣きしてただろう。
あと
アベベのひたすらな走りの延々のフォローにも感動させられた。
同年度の
カンヌ国際映画祭国際批評家賞受賞。記録映画としては異例のことかもしれないが、でもやっぱり記録映画、そんなによいしょするべき映画でもない。