2011年 07月 24日
監督:ジョージ・ロイ・ヒル 原作:ジョン・アーヴィング 脚本:スティーヴ・テシック 撮影:ミロスラフ・オンドリチェク 音楽:デヴィッド・シャイア 出演: ロビン・ウィリアムズ (ガープ) グレン・クローズ (ジェニー・フィールズ) アリー・ベス・ハート (ヘレン・ホーム) * * * 不具合をもった人たちの生命力賛歌! ジョン・アーヴィングの話ではいつもそれを感じさせられる。「不具合」というのは実は誰かしら、もっているものだ。ゆえに「不具合をもった人たちの生命力賛歌」と言えば、誰にあてはまることになる。この映画ではさりげなく不具合をもった人たちの、それでも生きている生命力あふれる映画となっている。 しかし、どこが生命力あふれてる描写なのだ?といわれて、なかなか言い表せない。つまり、私のいう生命力とは、不幸をしらないうちに吸収して、生きているその姿から感じるなにかなのだ。しかし、そこに不幸があるがゆえに、そのれを吸収して内側に閉じ込めてるがゆえに外側もさりげなくいびつになっている。そういう言葉で具体的にはあわらせられないのだけど、確かに「そでも死んでやるもんか!」みたいな生命力をかんじるのである。 アーヴィングの作品のなかでは一番初めに映画化されたのがこの『ガープの世界』。彼の処女作というわけではないが、一番最初にメジャーになった作品らしい。物語の主人公もかなりアーヴィング自身が投影されている。物心つかぬうちに両親が離婚したため、父の顔を知らずにそだった経歴。大学でレスリング部にはいっていたことなどは本人の経歴からきたものだろう。 監督は『明日に向かって撃て』や『スティング』『リトルロマンス』のジョージ・ロイ・ヒル。作品の数はそれほどおおくない監督さんだが、70年代のジョージ・ロイ・ヒルは(好き嫌いは別にして)、話題作を提供してくれていた。有能な監督さんなのに、どこに消えたんだ??って調べてみるとなんと、1990年頃から、パーキンソン病にかかり、映画作りから離れてしまったらしい。残念。 <あらすじ> 第二次世界大戦の時、ジェニー・フィールズ(グレン・クロース)は看護婦として従軍していた。ある夜の負傷して意識不明のガープ三等曹長が運び込まれてきた。彼は意識はないものペニスは勃起しているらしく、股間を膨らませていた。ジェニーはかねてから子供は欲しいが男は欲しいとは思っていなかった。彼女は、パンティを脱いで彼の上にまたがった。そして生れた子供がガープである。 青年となったガーブ(ロビン・ウィリアムズ)は、大学のレスリング部に所属していた。そしてのちにコーチの娘であるへレン・ホルム(メアリー・ベス・ハート)と結婚する。2人の息子が生まれたガープは家にいて家事をみながら小説を書き、ヘレンは大学の教師をする。 ジェニーは実家の家をを障害を受けた女性のための施設にしていた。そこの女性たちは話せなかった。それも自主的に舌をきりおとしたという。それは、12歳のエレン・ジェームズという女性をレイプし、彼女の舌を切りとられた犯人と、男たちへの抗議だという。あまりに非人間的な運動だと感じがガープは、「エレン」という小説を出版。これに彼女らはひどく反感をもった。 そのころへレンにはマイケルという教え子の不倫相手ができていた。しかしマイケルのガールフレンドがガープに密告したことで、2人の関係は終止符をうつ。ショックをうけるガープ。ヘレンも罪悪感をひしひしと感じ、もうマイケルには会わないつもりだった。しかしヘレンを家まで送ってきたマイケルは車の中でへレンにフェラチオをせがむ。彼の股間に顔をうずめるヘレン。そこヘ子供二人をのせたガープの車が追突した。へレンはムチウチ症になり、マイケルはペニスをヘレンに噛み切られ、子供の一人は片目を失明、もう一人は死亡した。ガープは一時的な失語症にかかった。 ジェニーは女性州知事候補の応援演説をしている時、反ウーマン・リブの者に狙撃されて死亡する。ガーブはステアリング・アカデミーのレスリング部のコーチに就任。彼がコーチをしていると、一人の女性が彼に近づいてガープを射つ。彼女はエレンのために自ら舌をきった女性のひとりだった。 一見正常のようだが、どこかさりげなく不具合をもつ人ばっかりがでてくる映画だ。。。 みていて楽しい映画ではないが、忘れがたいインパクトがある。
by ssm2438
| 2011-07-24 18:33
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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