2011年 07月 25日
監督:デヴィッド・リーランド 脚本:デヴィッド・リーランド 撮影:イアン・ウィルソン 音楽:スタンリー・マイヤーズ 出演:エミリー・ロイド(リンダ) * * * 不良少女リンダ・・でも、こっちの不良少女はモニカよりはまともかな・・ 戦後のイギリスの小さな港町を舞台に、16歳の少女の青春を描いたドラマ。原題は、「WISH YOU WERE HERE」、そのまんま「あなたがいてくれたら」みたいなニュアンス。あなたというのはリンダの死んでしまった母のことなのだろう。いつも無理してがんばってる、暴言もはく、男もかえるし“H”もする、そんなリンダなのですが、どことなくそのバックにある悲しさをさりげなく演出してあるような気がする。 描かれているのは、自分の居場所とか、存在価値をみいだせないでいる16歳の女の子の「なんで世間はこうなのよ!」みたいな不満に満ちた生活。母に死なれ、父との折り合いが悪いなか、なんにも満足できない、何に満足したいのかも分らない、そんなどうしてたら充実できるのかわからない状態を生きている女の子。そんな女の子が、男をとっかえ引返してるうちに子供ができてしまい、その子を出産することによって、何をすべきか、やるべき事がみつかったって話。 確かに女の子の場合は「自分からこれがやりたい」という強い衝動はなかなかもっていないもので、どうしても答えを外にさがすようにできているらしい。結局彼女も、自分からは「どうしてもこれがやりたい」というものは出て来ないまま、子供が生まれ、子供を育てることで充実感をもったって話みたい。 ・・・これでいいんかな?ってちょっと疑問には感じるが、この時代だったらそれもありかな。 ちなみに、時代背景は1951年。第二次世界大戦が終わった6年後である。スカートの脇をむすんで、ちょっと古風な自転車にまたがってさっそうと風をきるエミリー・ロイドがなかなか絵になっている。 <あらすじ> 美容学校の訓練生のリンダ(エミリー・ロイド)は、パーマのかけ方が乱暴なことを指摘され、イラっときてぐれてしまい、退学させられる。変化に乏しい田舎町での生活、折り合いが悪い父親ヒューバート(ジェフリー・ハッチングス)とのいがみ合いの日々。男友達をつくるも、みんな頼りなげ。つぎからつぎへと仕事と男を変えていくリンダだが、やがて海辺のカフェでウェイトレスを始めるリンダ。どうも先の男の子供を身ごもったみたい。彼女は周囲の反対を押しきって産む決心をした。隣町に消えていたリンダは、やがて母になり、乳母車をおしながら堂々と戻ってくるのだった。
by ssm2438
| 2011-07-25 10:51
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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