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2010年 03月 27日
監督:増村保造原作:三島由紀夫 脚本:増村保造 撮影:小林節雄 音楽:林光 出演: 黒沢のり子 (弓川麗子) 細川俊之 (精神分析医・汐見) 高橋長英 (麗子の兄) 森次浩司 (江上隆一) * * * 記号的な心理劇。原作が三島由紀夫なので仕方ないか・・・。 人は、自分の本音を語るために言葉を使う人と、自分の本音を隠すために言葉を使う人がいる。三島由紀夫というのはお話を書く人ではあるが、明らかに後者であり、絶対に心のストリップをしない人。自分を暴けない人。三島由紀夫の作品というのはどれも人工的に作られたモチベーション・理由付けでつくられているので、物語自体に説得力がなく、表面的なやり取りになってっしまう。根本的に物書きマインドを持ってない人なのだろう。しかし、世間では彼の作品はそこそこ有名なのも確かだ。 彼の作品には「絶対に自分をあばかないぞ!」という強い意思からうまれた、がっちがちの本音プロテクターによって構築されているため、同じように自分の自分の本心を暴かれたくない人にとっては意外とここちいいのかもしれない。 そういう心理からうまれた三島原作のこの作品・・・、増村保造には合わないと思う。増村保造というのは本音をより象徴化して描く人なので、根本的なところで、この二人は相反している。 主人公の麗子の恋人役で、『ウルトラセブン』の森次浩司が出ている。森次浩司は昔の芸名で、今は改名して森次晃嗣になっている。 <あらすじ> 精神分析医である汐見(細川俊之)の診療所を麗子(黒沢のり子)という若く美しい女性が現われた。彼女は、音楽が聞こえない、と言うのである。治療は回を重ねていくと、麗子が音楽が聞こえないというのは狂言で、実は江上とのセックスを感じないということを表現した言葉だった。 彼女が男を愛しながら男を憎んでいるた。それは子供のころの異状なセックス経験に起因しているのだろう。麗子は少女時代、兄(高橋長英)に愛撫されたこと、黒いシャツの男は兄で、伯母とのことが世間に知れ兄は家出してしまったこと、そして江上(森次浩司)と初めて会った時、彼は黒シャツと黒ズボンで兄そっくりであったから好きになったことなど、を告白する。彼女の告白を聞き終えた汐見は、治す方法は唯一つ、もう一度兄に会わなければならない、と麗子に言いきかす。荒れ果て、汚れ、世帯じみた兄の部屋。赤ン坊が泣いている。唖然とする麗子、目から涙があふれる。汐見は全てを理解した。麗子の真の欲望は兄の子供を生むことだったのである。そのためには自分の子宮をいつも空けておかなければならなかったのだ。不感症は子宮を守る努力だったのである。 それから一週間後、汐見のもとに麗子から電報が届いた。オンガクオコル。オンガクタエルコトナシ--エガミ。
by ssm2438
| 2010-03-27 18:09
| 増村保造(1924)
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![]() 主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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