西澤 晋 の 映画日記

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2011年 06月 27日

可愛い悪魔・いいものあげる(1970) ☆☆

可愛い悪魔・いいものあげる(1970) ☆☆_f0009381_1413664.jpg監督:井上芳夫
脚本:安本莞二/増村保造
撮影:小林節雄
音楽:西山登

出演:
渥美マリ (石川ゆみ)
田村亮 (津村桂一)
関根恵子 (節子)

      *       *       *

脱いでるようで、実はあまり脱いでない渥美マリ。

この映画でもほとんど脱いでない。関根恵子とならんでも、明らかに渥美マリのほうがあたまがちっちゃい。それだけスタイルが良く見える。当時の化粧のせいもあるのだろうが、関根恵子と渥美マリがならぶと、やはり関根恵子のほうがいもっぽくみえる。それだけ当時の渥美マリは輝いていたのだろう。

撮影は大映の撮影監督の大御所小林節雄。この人のカメラも好きだ。私が好きな『赤い天使』などはほとんどこの人の画面力があってのこともだ。シナリオに増村保造の名前もあるが、映画全体としてはそれほど増村保造テイストではない。というか、このあと増村保造が監督する『しびれくらげ』『でんきくらげ』にしても、それほど増村マスムラしてるわけではない。

お話自体はかなり退屈。最後の、やっと手に入れた自分の店で、別れた恋人に抱かれたいと思う渥美マリのシークエンスは良かったが、それ以外は・・・・、あんまり面白いとはいえない。ま、それはこの作品にかぎらず、渥美マリの作品は全部そんな感じなのだけど。

しかし、男の立場からすると、こんな生き方されたら男としてはやりきれんな。

<あらすじ>
幼くして両親に相次いで死に別れた石川ゆみ(渥美マリ)は、芸者置屋の女将静子に育てられ、神楽坂芸者として人気を集めていた。ゆみの魅力に欲望がうずいた金融会社社長の滝田は200万円で水揚げ(処女を売ること)したいと申しでた。ゆみは豪華なクラブを持つという永年の夢を満たすためにこの話をあっさりと承知し、翌日、恋人の桂一に抱かれ、二度と会わないと宣言して別れた。
水揚げも無事にすませたゆみのところに、滝田の息子・徹也が現れる。徹也の口車にのせられ、虎の子の百五十万円を徹也に投資したが、あえなくその会社は倒産。落胆したゆみを、父親のような愛情で包んだのは松崎だった。クラブ経営の夢を一日も早く実現させるためにも、松崎の世話になることに決めたゆみは、やがてマンションに移り松崎との新しい生活を始めた。そんな部屋に松崎の娘節子(関根恵子)が怒鳴り込んでくる。しかし、ゆみの性格にほれこんだ節子はいつのまにやらゆみと仲良くなってしまう。
そんなある日、松崎の財産を管理する経理部長の関沢が、松崎の隠し財産を横領をほのめかす。それから間もなく松崎は交通事故で死亡し、遺産相続の会議が開かれた。関沢の陰謀は功を奏したかに見えたが、ゆみの証言で悪事は阻止された。節子はゆみに感謝し、内縁の妻として遺産の三分の一を受けとるようにとすすめるが、ゆみは「自分のお金は自分でかせぐもの」と固辞した。しかし、節子の好意に押し切られたゆみは、クラブ建設の投資という名目で資金を受け、夢の城が実現する。

可愛い悪魔・いいものあげる(1970) ☆☆_f0009381_156334.jpg


by ssm2438 | 2011-06-27 01:44


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