
監督:シドニー・ルメット
脚本:トム・フォンタナ
撮影:ロン・フォーチュナト
音楽:ポール・チハラ
出演:
マギー・ギレンホール (女子大生リンダ)
ブルーノ・ラストラ (アラブ系男性)
* * *
TVMだけど、最近のルメットの中ではちょっと注目作!
まるっきり舞台劇なシチュエーションなので、映画的なエンタテーメントなストーリー展開ではない。その辺が今ひとつ図式的過ぎてあざとさを感じる部分はあるのだが、しかし、怒涛の会話劇である。でも、舞台では、
マギー・ギレンホールを素っ裸にして、肛門検査などというシーンは到底つくれないだろう。フィルムだからできるしろものである。
ドラマのなかでは、北京でアメリカの女子大生リンダ(
マギー・ギレンホール)が、突然理由も告げられず中国東京に逮捕され、石造りの取調室につれてこられる。一方、ニューヨークでは、アラブ系男性(
ブルーノ・ラストラ)がアメリカ当局に逮捕され、とあるビるの一室で女性取調官(
グレン・クロース)に執拗な尋問をうける。
シチュエーションは違えど、台詞回しはほとんど一緒という図式でドラマは展開される。
弁護士もつけられないまま、執拗に取調べをうけるリンダ。そして身体検査だと証して「服を脱ぐように命令される」。抵抗しても仕方がないリンダは服を脱ぎ、その状態で再び尋問はつづいていく。人権は無視され、全裸にされ、屈辱と悔しさにまみれ、わけもわからない尋問をうけ、最後は肛門検査と称してゴム手袋をはめた取調官がリンダの肛門に指をいれる。何を調査してるのやら???
同じ展開がニューヨークでも行われている。
とりあえず尋問が終わり、取調官がさった部屋の中で全裸のままたちつくす憔悴しきったリンダ。悔しさにまかせて椅子を蹴りとばす。
ただ、個人的にはこの物語構成は好きになれないなあ。二つの場所で同じシチュエーション、同じ会話というのは図式化されすぎていて、頭の中がこの映画をどう解釈して良いのかわからない状態だった。いまもあまり判っていはいない。
しかし、この映画のマギー・ギレンホールは怒涛の屈辱感をいかんなく表現してくれた。マギーの頑張りに☆ひとつおまけしたかったが、やっぱりそれほど面白いかといわれれば、ルメットびいき過ぎるだろう。