
監督:ルネ・クレマン
脚本:セバスチャン・ジャプリゾ
撮影:アンドレア・ヴァンダン
音楽:フランシス・レイ
出演:
チャールズ・ブロンソン (ドブス)
マルレーヌ・ジョベール (メリー)
* * *
ヒロインがキム・ベイシンガーだったらよかったのに・・。
ストーリーは難解で、あまり関係のない話までからんでくるので、話ベースでみるとかなり厄介な映画だ。しかし、
ルネ・クレマンの見せ方は素晴らしい。一般の映画よりも一サイズ寄った画面で撮ってくれるのがうれしい。寄ったサイズの中でアップをとり、フレーム外のものをフレーム内で表現してくれる。望遠の使い方が自然で、見やすく、もっとも正攻法の望遠映画だといえるだろう。そんな絵作りが圧倒的に魅力的な映画だ。
しかし、お話の展開は非常にいただけない。これでは何がどうなってるのか判らなくなる。とりあえずすっきりまとめてみると、こういう話だ。
ある雨の日にその街に降り立った一人の男にレイプされた女
マルレーヌ・ジョベール。しかし彼女はその男を猟銃で撃ち殺してしまい。死体を海に捨てる。犯人を殺した時点で素直に警察に届けていれば、正当防衛が認められるケースだと思うのだが、これが犯された事実を隠すために死体を捨ててしまったことからある男
チャールズ・ブロンソンに付きまとわれる。
彼はアメリカ陸軍の大佐で極秘任務についているらしく、その男がも持ち逃げした赤いバックに入った大金を追っていた。ブロンソンがその赤いバックを追えば追うほど、マルレーヌ・ジョベールが闇に葬りたい犯された事実と、犯人を撃ち殺して海に捨てた事実を認めざるを得ない状況になっていく。
このサディスティックな追い詰め方が映画的に魅力的だが、彼女にしてみればただただ不条理なだけだ。みていて気持ちのいい映画ではないが、演出的にはとても見ごたえがある映画だ。
ドラマの展開上、彼女を散々追い詰め精神的にも肉体的にいたぶるチャールズ・ブロンソンだが、映画の最後では彼女に恋をしたのだろうか。クルミで窓ガラスを割ってしまう・・(苦笑)。
本編の中で「恋をした人がクルミを投げるとガラスは割れる」・・らしい。チャールズ・ブロンソンがクルミを投げても窓ガラスは割れないのだが、マルレーヌ・ジョベールが投げるといつも割れるのである。