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2010年 08月 28日
監督:トニー・ビル脚本:トム・シエルチオ 撮影:ヨスト・ヴァカーノ 音楽:クリフ・エデルマン 出演: クリスチャン・スレイター (アダム) マリサ・トメイ (キャロライン) ロージー・ペレス (シンディ) * * * せつなく必死な「好き」が、実にリアルだ。 心臓に欠陥をもっている男の子が、憧れていた女の子との恋愛をまっとうする話・・といえばシンプルにまとめすぎかもしれないが、シンプルなストーリーのディテールを繊細に描いた映画といえるだろう。とにかく男性心理としては実にリアルだ。 男になかには<軽薄な好き>と<必死な好き>がある。不思議なもので<軽薄な好き>でないと女にはもてない。「それを失っては生きていけない」と思ってしまうと、男はチキンになり、余裕がなくなってしまう。その反対に「好きだけど失ってもいいや・・」くらいの好きの場合は男が余裕をもてる。女性にしてみれば、相手の男が自信をもっているように見える。その安心感が女性にとっては大事なのだろうが、男にとっては<軽薄な好き>からの発展でしかない。そして実際問題、男の恋愛が成就されるのはこの<軽薄な好き>からの発展系でしかなが普通である。 しかし、この映画は<必死の好き>からの発展系なのだ。 若き日の男はみんなそうだ。自分に自信がもてなくて、そんな自分だから「好き」といえなくて、それでも想いだけは無限に膨張していく。現実世界でもとめることは恐ろしくて、妄想だけがその想いをかなえてくれる空間となる。これはほとんどドストエフスキーの『白夜』に出てくる主人公のようなものだ。重厚な人間の憎悪の愛欲のドラマを描くドストエフスキーが、その反面『白夜』のような人間的に弱さに純粋な部分も描く。ドストエフスキーだからできることなんだろうなっておもう。<必死の好き>が現実でなしとげられることはほとんどありえない。女性にとって<必死の好き>はキモいだけなのだ。この映画は本来ありえないはずの<必死の好き>が成就する話なのだ。 そんな男の純粋な夢を、過剰なドラマチックさを排除し、リアルに、繊細に、地味に映画にしてくれた。 傑作である。 <あらすじ> コーヒーショップで働くキャロライン(マリサ・トメイ)は、彼から突然別れを告げられ傷心状態。、さらに帰宅途中の二人組の男にレイプされかる。その時、同じ店で働くアダム(クリスチャン・スレイター)が救われる。 孤児院で育ち、心臓を患っていたアダムはほとんど周囲の人と会話を交わすことがなかった彼だが、キャロラインを想っていた。そして毎晩彼女が無事に帰宅するのを密かに見届けていたのだ。いまでいうならストーカーである。キャロラインは、純粋で優しい心の持ち主であるアダムが以前から自分を真剣に愛してくれていたことを知り、彼に心ひかれていく。だがアダムの心臓はすぐにでも移植が必要なほど危険な状態だった。 キャロラインはアダムに手術を勧めるが、彼は昔孤児院でシスターから聞かされた物語を信じ、自分の心臓が特別なものと思い込んでいた。そして、もし心臓が奪われたら、もう君を愛せなくなると言う。アダムの27歳の誕生日に、キャロラインはアイスホッケーの試合に連れて行く。喜ぶアダムの姿を見ながら幸せをみしめるキャロラインだったが、帰りの車中でアダムは息を引き取るのだった。
by ssm2438
| 2010-08-28 05:15
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![]() 主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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