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2010年 09月 06日
監督:大河原孝夫脚本:森下直 撮影:木村大作 音楽:服部隆之 出演: 渡哲也 (津波浩) 永瀬正敏 (藤一郎) 酒井美紀 (米崎マヨ) * * * 普通の2時間ドラマな感じだが、冒頭の都会の群衆のなかのロケだけは「よく頑張ったね」といってあげたい。 1997年のキネマ旬報邦画部門7位の作品。だけど・・・、もうちょっとトリックよりも人間ドラマをぐりぐりやってほしかったかな。 サスペンスモノだとどうしても松本清張ものと比べてしまう。で、比べるとやっぱり見劣りする。それは人間ドラマの浅さだろう。考えた。なぜ、これはあんまり面白くないのか・・・? 犯人=犯罪を犯すしかなかった人の切羽詰った感が描けない構成だったのだ。物語が警察側からしかかけないから、当然のことながら追い詰められる犯人のぎりぎりするような圧迫感は描けないのは当然のことだ。でも、だから悪いというわけではない。『太陽に吠える!』などは、物語のリアリティをだすために犯人側の視点でドラマを作っていなかった。でも、その場合は警察側が追い詰められていかないと、面白くならない。 この映画では、まあ、そこそこそういうったところもあるのだけど、決定的な問題は犯人(渡哲也)が刑事主任であり、なおかつ犯人であることなのだ。なので、映画全体がトリックと、なぜ、その犯人がそんなことをしてしまったか・・という謎解きだけに注がれていて、「葛藤」を描ける部分が薄手になってしまった。 そこが残念なところだろう。 なお、撮影は私の大好きな木村大作である。捜査本部の画面なんかみていると、黒澤明の『天国と地獄』の一シーンをみているような錯覚に陥る。やはり修行時代はそこにあったのだなって再認識してしまう。 しかし、天下の木村大作のカメラをもってしても今回の映画の画面はそれほど良くなかった。これはやっぱり監督とのレンズの趣味が合わなかったのだろう。というか、監督が木村レンズのすごさを理解出来てなかったな・・という感じであった。 やはり木村大作崇拝者の私としては、現金かついで走るおじさんを、カメラがよってたかって追い回すシーンは怒涛の木村望遠で撮って欲しかった。こんなのハンディカメラの広角で撮られたら興ざめだよ。 <あらすじ> ある企業が不法投棄した産業廃棄物により下加佐村の住人の何人かが死ぬ事件がおきた。その企業を相手取り損害賠償をもとめた住民側の裁判は敗訴に終わり、企業は何の責任も問われていなかった。それから26年がたったある日曜日の早朝、東昭物産常務の跡宮が何者かに誘拐された。 犯人は東昭物産に対し3億円の身代金と、その受け渡しのテレビ生中継を要求してきた。身代金の運び役には同じ東昭グループの東昭開発監査役・神崎が指名され、何十台ものテレビ・カメラと何百人もの報道陣が取り囲むなか、犯人が指定する場所から場所へ神崎は3億円の入った30キロものバッグを運ばされる。心臓に持病のある神崎は、やがて心筋梗塞の発作で倒れてしまう。 後日、犯人は次の運び役に東昭銀行専務の山根を指名するが、彼もまたカメラの囲む中、さらし者のように走らされ力尽きて途中で倒れる。犯人のやり口に激昂したベテラン刑事・津波(渡哲也)が、山根の身代わりとなって現金を担いで走ることになる。後輩の若手刑事・藤(永瀬正敏)もマスコミは覆面刑事に混じって彼の後を追った。しかし胃がんをかかえた津波もまた、犯人が指定した新橋の喫茶店を出たあと力尽きて倒れてしまう。後を受け継いだ藤は、犯人の指示通り首都高速の非常駐車帯へバッグを置くが、犯人が姿を現さなかった。しかし、中身は既にすりかえられていた。 どこで現金がすりかえられたのか? あれだけ人数が見ている中で、いったい誰が、どういう方法で・・? もし、あの現金の入ったバッグをする変えることが出来る人物がいたとしたら・・・、それは恩師の津波刑事しかいないではないか・・!? まさか!? 26年まえの公害訴訟を起こした住民名簿の中に当時入り婿して苗字の変わっていた津波の名前を発見しした。加佐村の駐在だった津波は、あの事件で妻と幼い息子を亡くしていたのだ。今回の誘拐事件は津波を中心とする下加佐村の元住民たちと折田が、下加佐村の悲劇を世に訴えるために起こしたものだったのだ。
by ssm2438
| 2010-09-06 21:36
| 木村大作(1939)
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![]() 主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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