監督:スティーヴン・ヘレク
脚本:パトリック・シーン・ダンカン
撮影:オリヴァー・ウッド
音楽:マイケル・ケイメン
出演:
リチャード・ドレイファス (グレン・ホランド先生)
グレン・ヘドリー (妻のアイリス)
* * *
この映画を最初に見た人はなかなか感動かもしれないが・・・
私としては、
フランク・キャプラの
『素晴らしき哉、人生』と
ジョン・フォードの
『長い灰色の線』を足して2で割って、それを音楽教師の人生にしたような作品という印象が非常に強かった。おかげで見ているときはマーティン・マーが頭にちらついて仕方がなかった。インパクトという意味では☆☆なのだが、もとネタが実に良く出来ていて、それをまるっきりコピーするのではなく、さりげなく新作として仕上げた手腕に☆ひとつおまけにした。
<あらすじ>
1965年、グレン・ホランド(
リチャード・ドレイファス)はジョン・F・ケネディ高校の音楽教師になる。だが生徒にはまるで聞く気がない。彼はそんな生徒たちに音楽に興味を持たせるために孤軍奮闘していく。妻のアイリス(
グレン・ヘドリー)は写真の仕事で家計を助けていた。67年に息子が生まれたが、彼は耳が聞こえなかった。息子を聾唖専門の学校に入れ、自分たちでも手話を習いだすが、アイリスの熱心さとは裏腹に、グレンは逃避するように仕事に没頭するのだった。
95年、教育予算の削減で芸術系の授業がカットされ、グレン・ホランドは辞職することになる。引退の当日、過去30年間の教え子たちが学校の講堂いっぱいに集まる。60歳のホランド先生は、自分が平凡な音楽教師でいるあいだにかけがえのない豊かな人材を世に送りだしていたことに気づく。