2010年 10月 06日
監督:ノーマン・ジュイソン 脚本:アルヴィン・サージェント 撮影:ハスケル・ウェクスラー 音楽:デヴィッド・ニューマン 出演: ダニー・デヴィート (企業乗っ取り屋ラリー) グレゴリー・ペック (電信電話株式会社会長) ペネロープ・アン・ミラー (その弁護士ケイト) * * * 一般的な良心回路を持ってる人にはうけいれられないかもしれない・・。 やってることは、オリバー・ストーンの『ウォール街』とほとんど同じ。しかし最後がちがう。こちらのラストは会社を心血注いで育ててきたグレゴリー・ぺックが会社をのっとられ、マネーゲームでしこたまもうけてるダニー・デヴィートが笑う話。ただ・・、個人的にはグレゴリー・ペックの言い分もそれほど正しいとはおもえず、やはらい企業経営者たるもの、時代にのりつつ会社を運営していかないといかんのだと思ったかな。人道主義だけで正義が語れるほど経済は甘くないと思った。 この物語、実はオフ・ブロードウェイの人気舞台劇をアルヴィン・サージェントが脚色したもであり、舞台劇がもとなだけに、映画的なエンタメストーリーではなく、それぞれの立場に人が言葉と個性を語る芝居なのである。そして脚色したのが『普通の人々』のアルヴィン・サージェント。繊細なメンタリティをしっかりかける人なので私は大好きなのである。 監督は『夜の大捜査線』のノーマン・ジュイソン、そして撮影はハスケル・ウェクスラー。 おおおおおお! 個人的にはスタッフ陣はかなり好きな面子でそろえられたこの映画、ただ、ストーリーが観客のもとめていたものとはちがったエンディンデだったのが不人気の原因だろう。期待を裏切るのはいいのだけど、それ以上のものが提示されれなければ、「なんじゃこれは??」になってしまう。生理的に一緒に楽しめない映画ではある。。 <あらすじ> 企業乗っ取り屋のラリー(ダニー・デヴィート)が目をつけたターゲットは、アンドリュー・ジョーゲンソン(グレゴリー・ペック)が会長をつとめる優良企業『ニューイングランド電信電話株式会社』だった。そしてそのジェーゲンソンを影でサポートするのが彼のアシスタントであり愛人でもあるビー・サリヴァン(パイパー・ローリー)。そしてビーの娘でニューヨークで働く美人弁護士ケイト・サリヴァン(ペネロープ・アン・ミラー)も『ニューイングランド電信電話株式会社』のの代理人として呼び寄せられた。 しかし、ラリーはそのケイトに恋をした。ケイトを自分と対等に渡り合える敵であると睨んだラリーは、以後マネー・ゲームと同様に恋のゲームにも命を燃やす。現状の古い体制では会社に未来はないと語るラリー。古きよき時代の人が信頼のなかで働ける会社をめざしてきたジェーゲンソン。二人の主張のなかで、会社の行く末は住民投票にかけられることになる。結果ラリーが勝って決着。そしてケイトはその会社を日本企業に売る取り引きを決めていた。 ケイトとともにベッドのうえで祝杯をあげるラリー。 真心をもった人が破れ、なにごともいんちきくさい人の金であそんでいるだけのダニー・デヴィートが仕事も恋も勝ち取るというちょっと良いのか悪いのかよくわらない結末。 でも、個人的には「あり!」のお話だった。
by ssm2438
| 2010-10-06 15:03
| H・ウェクスラー(1926)
|
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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