|
2010年 10月 22日
監督:ラリー・コーエン脚本:ラリー・コーエン 撮影:フェントン・ハミルトン 音楽:バーナード・ハーマン 出演: ジョン・P・ライアン (フランク・デイヴィス) シャロン・ファレル (レノール・デイヴィス) ジェームズ・ディクソン (パーキンス警部補) * * * ホラー映画も禁断の聖域をおかしてしまったか・・・。 いろいろモンスターになりました。昆虫や動物、人間も・・でも、赤ちゃんだけはならないはずなのだけど、それをやってしまうのが異能脚本家、ラリー・コーエン。 平凡な夫婦の間にうまれた赤ちゃんが、なんとモンスターだった!! なぜ? なぜでしょう? とにかく殺戮を繰り返しながら帰巣本能で親元をめざす赤ちゃん。そしていよいよ親と再会。こんなモンスターになっても俺の子供なのか・・とどう感情をせいりしていいのかわからない父親。この感情のせめぎ合いが、この映画をB級の名作にのしあげてる(でも、所詮B級だけど・・はは)。 今回は監督もやってます。ラリー・コーエンはB級映画の脚本をかいているころが多いのだけど、私にいわせればB級映画の正しい作り方をする人。はやりものに手を出してちゃらって作るのではなく、予算のない中(B級の宿命)、ありえないシチュエーションを見ている人に納得させるように作っていく。そのなかで、どこかしら感情に訴えるものを注入している。キワモノの一生懸命きちんと作ろうという精神に満ち溢れている人。好きなクリエイターの人ですね。 この『悪魔の赤ちゃん』はこのあと続編が2作つくられることになるのだが、ラリー・コーエンの代表作のひとつでしょう。でも個人的には『殺しのベストセラー』がお勧め。 ラリー・コーエンの映画って愛があるんだよな。『殺しのベストセラー』もそうだったけど、ありえないところに愛を描く、この『悪魔の赤ちゃん』においても、なぜそんな赤ちゃんとして生まれてきたのかは不明だが、殺人モンスターの赤ちゃんだが、自分の子でもある。まず、最初は母親がそのモンスター赤ちゃんを愛で受け入れ、 息子(赤ちゃんにとっては兄貴)も、赤ちゃんは襲おうとはしない。しかし撃ってしまう父親。逃げ延びた赤ちゃんをおってやっと見つける父親だが、もう撃てない。ここでは自分の息子だという概念が勝ってしまい助けようとする。 社会のなかではどんなに忌むべき存在でも、自分個人としてみれば自分の息子である。世間体常識から個人的感情へ思考の根幹が移行する描写がいいんだ。こんな話を考え付くラリー・コーエンはやはりキチガイである。 <あらすじ> ロサンゼルスに住む、中流階級の平凡な夫婦フランク(ジョン・ライアン)とレノール(シャロン・ファレル)には11歳の息子クリスがいた。そして2人目の子供が生まれようとしてた。レノールは分娩室に運び込まれフランクは待合室で待っていた。そして子供が生まれた。その赤ちゃんは恐ろしい形相の生物であり、お産に立ち合った医師、インターン、看護婦らを惨殺し、分娩室から姿を消した。警察は当初、この事件が生まれたばかりの赤ちゃんの仕業とは信じることができなかった。しかしその日から、身体を引き裂かれるという惨殺事件が次々と起こると、非常警戒包囲網をしいた。 一方、レノールは産後自宅にもどり、息子のクリスはフランクの友人チャーリーの家にあずけられていた。妻の身を案じたフランクは、会社に長期休暇届けを提出すると家もどると、その日のレノールはショックが癒えたのかなんとなく幸せそうだった。不審に思ってレノールを問いつめると、赤ちゃんが帰ってきたことを告白する。 その頃、クリスは両親に会いたい一心でチャーリーの眼を盗んで家に戻ってきていた。そして地下室で恐ろしい形相の弟と対面する。不思議と赤ちゃんは襲いかかる気配はなかった。しかしそのときフランクが銃をもって降りてくる。クリスが危ないと思い発砲、弾丸は赤ちゃんの肩をかすめたらしく、凄まじい叫び声をあげると折り悪しくクリスを追って地下室に入ってきたチャーリーの喉笛を噛み切って闇の中に消える。 血痕は下水道に続いており、フランクと数十名の警官が赤ちゃんを追った。フランクはついに激痛に耐えかねて泣いている赤ちゃんを見つけ銃口を向けたが、どうしても引き金を引くことができなかった。この世のものとも思えぬわが子の哀れな姿に、とめどもない涙を禁じえなかったのである。フランクは赤ちゃんを抱いて家に連れ帰ろうとするが、出口には完全武装の警官が待ちうけていた。赤ちゃんは無惨に撃ち殺される。
by ssm2438
| 2010-10-22 10:07
|
アバウト
![]() 主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
ファン
検索
以前の記事
2016年 05月 2013年 12月 2013年 10月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 タグ
☆☆☆(365)
☆☆☆☆(199) 一見の価値あり!(84) ☆☆☆☆☆(84) 貴重なヌードあり!(82) シナリオ勝負映画(82) 撮影的に高品質な映画(81) この女優必見!(80) 楽しいぞ!この映画(80) ダメだこりゃ映画(79) 女優が色っぽい映画(78) 女優が愛らしい映画(76) 自然描写が美しい映画(53) 一見の価値もなし!(53) ダイナミック望遠映画(37) ディープメンタル映画(22) 言葉が素敵な映画(22) リアリズムの映画(20) ぼろ泣き映画(16) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(13) カテゴリ
ジョン・フォード(1894) フランク・キャプラ(1897) A・ヒッチコック(1899) V・デ・シーカ(1901) ウィリアム・ワイラー(1902) ビリー・ワイルダー(1906) フレッド・ジンネマン(1907) 松本清張(1909) 黒澤 明(1910) M・アントニオーニ(1912) ルネ・クレマン(1913) I ・ベルイマン(1918) F・フェリーニ(1920) G・チュフライ(1921) W・A・フレイカー(1923) シドニー・ルメット(1924) 増村保造(1924) H・ウェクスラー(1926) S・キューブリック(1928) J・フランケンハイマー(1930) N・アルメンドロス(1930) ロベール・アンリコ(1931) ゴードン・ウィリス(1931) マイク・ニコルズ(1931) F・トリュフォー(1932) A・タルコフスキー(1932) D・マカヴェイエフ(1932) テオ・アンゲロプロス(1935) ウディ・アレン(1935) R・レッドフォード(1936) リドリー・スコット(1937) 木村大作(1939) ジョン・バダム(1939) W・フリードキン(1939) J・L・ブルックス(1940) エイドリアン・ライン(1941) ノーラ・エフロン(1941) K・キェシロフスキー(1941) ペニー・マーシャル(1943) ピーター・ウィアー(1944) C・デシャネル(1944) ラッセ・ハルストレム(1946) S・スタローン(1946) アイバン・ライトマン(1946) S・スピルバーグ(1946) パトリス・ルコント(1947) E・ズウィック(1952) ゴジラ(1954) G・トルナトーレ(1956) ブラッド・バード(1957) 男はつらいよ(1969) ライフログ
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||