2010年 12月 28日
監督:本多猪四郎 脚本:木村武 撮影:小泉一 音楽:石井歓 特技監督:円谷英二 出演: 池部良 (宇宙物理学会・田沢博士) 上原謙 (宇宙物理学会・河野博士) 志村喬 (古生物学者・園田謙介博士) * * * あれ・・・、これってトドラ??? ああ、やっぱりそうでしたか。どこかで観たような怪獣だなあって当時おもったものです。 巨大は妖星ゴラスが地球の軌道上を通過し、、こもままいくと不運にも地球に激突するということが判明する。そんなわけで、南極に巨大なロケットブースターを取り付けて、地球をその軌道上からどけさせてしまおうという話。 本来怪獣なんか登場させる必要がない話なのだが、どこかのバカが「それでは誰もみない」と思ったのだろう。南極のロケットブースターを作っているところに巨大怪獣マグマが出現(しかし10分足らずでやられちゃうのだけど・・)するという、どうでもいいシーンがある。その怪獣がどうみても『ウルトラQ』に出ていたトドラに見えてしまうのだが、どうしてだろう・・と長年思ってた。 実際はこちらの怪獣マグマのほうがオリジナルで、のちに『ウルトラQ』でその怪獣にヒゲを付け加えて怪獣トドラとした・・というのが、本当の話らしい。 この物語の設定は当時の近未来。1979年前後である。すでに人類は火星をはるかにとびこし土星探査にむかっているという設定。しかし、パロマー天文台が質量が地球の6000倍もある妖星ゴラスを発見。土星に向かって飛び立ったその宇宙船JX-1号はコースを変え、この星に向かうが、ゴラスの重力に引き寄せられ帰らぬ人となった。しかし、この事件を分析したけった、「ゴラスが今の進路を保つと地球に衝突する」という事実が導き出されるというもの。 このコンセプトは後に、ゴラスがマイクロブラックホールに変わり、『さよならジュピター』として小松左京が復活させている。もっとも、小松左京がこの『妖星ゴラス』を意識したかどうかは不明だが・・、考え付くのは誰しも同じこと・・ということなのかもしれない。 『さよならジュピター』では、地球に向かってくるブラックホールに木星をぶつけてなんとか地球を存続させようとするもの。この『妖星ゴラス』では、南極にロケットブースターをつけて地球を衝突軌道から回避させるというもの。もっとも、この方法論でいけば、かなりの距離まで地球を動かさないといけないことになりそう。さらに、地球にそれだけの加速度を加えると、大気の膜も破けてしまいそうなのだが・・、その辺はすっ飛ばしにされてしまってる(苦笑)。 そうはいっても、前代未聞の危機に人類の生産性が挑戦するというコンセプトはとても素晴らしい。他の怪獣映画よりも、コンセプトとしてはもっとも作るに値する意義ある映画だったと思う。 ちなみに土星探査にむかうJX-1隼号は、1979年9月28日に富士山麓から打ち上げられるのだが、この日はパソコン記念日で、NECが日本発のパーソナルコンピュータ「PC-8001」を発売した日。 <あらすじ> 1979年土星探査船JX-1隼号の犠牲により、地球にむかって来る大質量の星ゴラスがの存在が確認された。 地球が生き残る道は「ゴラスを爆破するか地球が逃げるか、その2つしかない」。 田沢博士(池部良)と河野博士(上原謙)は国連科学会議で、“南極に建設した巨大ロケット推進装置によって、100日間で地球を40万キロ移動させ、その軌道を変える”という「地球移動計画」を提案。アメリカやソ連も似たような研究を行っていたことから計画は一気に進み、各国一丸となって建設に取り掛かった。一方、日本が打ち上げた JX-2 鳳号がゴラスに接近、ゴラスの質量は地球の6200倍であることを確認、もはや爆破は不可能という結論が出される。 南極に完成したジェットパイプ基地のジェット噴射は、地球を計算通りの速度で動かし始めた。その間も、ゴラスは彗星や土星の輪を飲み込みながら地球に接近しつつある。さらに、南極に眠っていた巨大生物・マグマが突如目覚め、施設の一部に損傷を与えるが、田沢らによりマグマは葬り去られる。 そして1982年2月、ゴラスと地球が最接近する日を迎えた。地球上ではゴラスの引力により、各地で天変地異が発生し、富士山麓宇宙港の宇宙船も次々と地中に飲み込まれていく。
by ssm2438
| 2010-12-28 23:10
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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