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2011年 03月 31日
監督:山田洋次脚本:山田洋次/小林俊一/宮崎晃 撮影:高羽哲夫 音楽:山本直純 出演: 渥美清 (車寅次郎) 東野英治郎 (恩師の先生) 佐藤オリエ (その娘・夏子) ミヤコ蝶々 (お菊) * * * 母を捜して3千里だが・・・ 物語は、夢の世界でまぶたの母を会うというシーンから始まる。この物語の設定では、寅次郎は、父車平造が芸者・菊との間に作った子供で、寅次郎が5歳(だったかな)の時に実母は家を出たという設定である。 そんなまぶたの母を捜すという話。そこに今回のマドンナ佐藤オリエが同行するロードムービー。 お話的には1本目より面白い。しかし残念なことに、いろいろ食い合わせがわるいシーンがかなりある。この物語は、寅次郎のやってることが笑って済ませられれば楽しいドラマとして成立するのだが、初期の頃のそれを越えて、心がいたい部分まで踏み込んでしまっている。おかげでドンびきモードになることもしばしば。そのドンビキシーンのひとつが、財布を持たずに飲み屋にはいり、「食い逃げだ」といわれ見せの主人をなぐってしまうエピソード。 冒頭は、寅次郎(渥美清)が中学時代の恩師散歩先生(東野英治郎)の家を訪れるところからはじまる。ここで今回のマドンナ、先生の娘で幼馴染の夏子(佐藤オリエ)に出会う。ほんとはさっさと退散するはずが、恩師のいわれるままに上がりこみ、飲むわ食うわの楽しい時間。しかし、腹痛を起こし病院へかつぎこまる。一週間の入院を命じられるが、入院患者相手にさんざん笑わかせてしまい、他の患者に迷惑がかかると、医者藤村(山崎努)に怒られるしまつ。心配するさくらや夏子の心配をよそこに窓から脱出した寅次郎は、弟分の登(秋野太作)と呑みに出かけるが気がつけば財布がない。見知らぬ飲み屋のおじちゃんに「つけといてくれよ」という寅次郎だが、それは無理というもの。食い逃げだと110番され、激怒した寅次郎が暴れまくって警察に手錠をかけられ連行される。 本人にその気がなくても、これは明らかに食い逃げというれっきとした犯罪行為であり、それが犯罪行為になるということを理解してない寅次郎にはかなり腹立たしいものを感じる。この展開はかなりドンひきであった。 この後、さくらは泣くやら、おじとおばは怒鳴るやらの喧嘩の末、夜逃げ同様に柴又を後にする。ながれながれて京都にきた寅次郎は、母はある宿屋で働いているという話をききつける。その頃散歩先生と夏子も京都に旅行に来ていた。ばったりあった3人は食事をすることになる。30年ぶりに母に会うことをためらる寅次郎に散歩先生は「事情はどうあれ、息子に会いたがらない母親はどいない」勇気付けられ、さらに夏子も一緒についていくと言う。勇気を振り絞って母親に会いに行くことにする。 いってみればその宿屋というのはラブホテル。そこに入っていく気の良さそうな女中さんをみかけ、きっとあの人がそうにちがいないと思い込んだ寅次郎は、夏子にひっぱられるようにとりあえず中にはいって様子をみることに。夏子とふたりではいるラブホテルにどきどき。このあたりは実にロードムービーとして楽しいのである。 ところが、そのやさしそうな女中さんは寅次郎の母ではなく、母は厚化粧をしそのホテルの支配人だった。そこには感動的な再会はなく、「ああ、あんたかい。金せびりにきたんか。欲しいんならこれやるけん、とっとと帰れ」といわれる始末。心が痛すぎである。 ここまでくるとギャグにもなんいもならない。そのあとさめざめと泣く寅次郎。ただありえない展開。 かなり超どんびき・・・。 その後は東京に帰った寅次郎だが、散歩先生が死に葬式を出すことに。通夜の席でもめそめそしている寅次郎。しかし御前様に「娘さんが気丈にしておられるのにお前はナンだ」とさとされ、夏子のために葬儀を健気にしきるのである。実は夏子はこのとき既に先にでてきた病院の藤村先生と仲良くなっており、寅次郎は失恋をその葬儀の間に知ることに・・。《とらや》の人たちはそのことを知ってたのだが寅次郎だけは知らず、またしても失恋、再び旅に出るのである。 しかし最後はきっちり泣かせいてくれる。その夏子と藤村が新婚旅行で京都をおとずれると、寅次郎らしき人物をみかける。よく観ればその横に女性がひとり。寅次郎はあの第一印象最悪の母と笑いながら歩いていたのである。 これでまたどおおおおおおおっと泣かされるのであった。
by ssm2438
| 2011-03-31 14:47
| 男はつらいよ(1969)
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![]() 主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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