
監督:ハロルド・ベッカー
脚本:ダリル・ポニックサン
撮影:ハワード・アサートン
音楽:スタンリー・マイヤーズ
出演:
ジェームズ・ウッズ (レニー)
ショーン・ヤング (その妻リンダ)
* * *
「ジェームスウッズの」ってつけなきゃいけないほど、売りがまったくない映画。
原題は
『THE BOOST』、映画の邦題は
『THE BOOST/引き裂かれた愛』というのもある。私がみたのは
『ジェームズ・ウッズの コカイン』というビデオ発売時のタイトル。なのでここではこのように表記した。
見る前はとっても心ときめいていたのである。
ジェームス・ウッズはけっこう好きな役者さんで、あぶないテンションの役だとかなりいい。そして相手役は
『ブレード・ランナー』の
ショーン・ヤング。おおおおおである。これならある程度話がダメでも耐えられるだろうと誰しも思うだろう。しかし、ダメでした。まったくおもしろくもなんともない。ただただ薬におぼれるだけの映画。これほど生産性も向上心もなく、ただただ崩壊しているだけのえいがというのも珍しい。ショーン・ヤングですら美しくみられない。
当時はアメリカ経済も元気がよく、日本もバブルに沸いていた時代。「DINKs(ダブル・インカム・ノー・キッズ)」なる言葉が発生し、リッチにかせいで良い暮らししようと・・という時代の話。
ジェームス・ウッズ扮するレニーは西海岸で不動産業に従事するセールスマン。事業も成功し妻とふたりで何不自由なくすごしていた。しかし政府の優遇措置取り止めの噂によって契約解消が相次ぎ、友人の勧めによって軽い景気づけのつもりで手にしたコカイン。そして妻のリンダ(
ショーン・ヤング)もまきこんでおぼれていく・・という話。
しかし、話はこれだけなのである。おそろしいほどこれだけ。コカインのおかけで正常な判断ができなくなり、やたらとありもしない可能性だけを夢見ていく。最初は景気の良いことをいうラリーにときめくみなさんだが、だんだんとその確証のなさから信用をうしなっていき、みずから破滅へのみちを突き進む。
そんな話。あまりに生産性がない話なので、みててもおもしろくなんともない。
まさに「おまえら勝手に腐ってろ」映画のひとつであった。
ただ・・・ひとつ救いがあるとしたら、夫婦でドラッグにおぼれられるってのは、意外と幸せなのかもしれないってことだ。普通だったら浮気相手とか、そっちの転びそうなものだけど・・・。