2011年 06月 27日
監督:ポール・マザースキー 脚本:ポール・マザースキー ジョシュ・グリーンフェルド 撮影:マイケル・C・バトラー 音楽:ビル・コンティ 出演: アート・カーニー (ハリー) エレン・バースティン (娘のシャーリー) * * * この手の映画は好きなはずなのだけど・・・・なぜハマれなかった???? 『ハドソン河のモスコー』のポール・マザースキー。私の好きな監督さんの一人である。そしてこの映画は当時、『ゴッドファーザーⅡ』や『愛の嵐』をさしおいてキネマ旬報ベストテンで洋画部門1位に輝いた作品。・・・・にもかかわらず、ダメだった。 映画うんぬんよりも、猫の扱いが生理的に受け付けなかった。 私は子供の頃から猫がいる環境でそだち、猫を愛してるのだけど、ここで描かれているトント(猫の名前)は犬なのである。犬として描かれているのである。このおじいちゃんは、猫の犬の首輪をつけて、犬を散歩させるように散歩するのである。許せん!この映画、普通に犬でやってくれたらこんなに不快感はなかったのだろうけど、猫でやられてしまったからいただけない。 所変われば品変わる・・のかもしれないが、あれで「猫」だといわれるとどうにも納得しがたいものががある。猫と接触したひとが書いたストーリーなのか??って思ってしまう。とりあえず犬しかしならない人が、それだとおもしろくないので、猫で犬をやらせた・・て感じなのである。・・・許せん! そんな主人公ハリーじいちゃんも、アパートが区画整理のために取り壊されることになり、立ち退きを命じられています。最後までそのアパートに居座ったハリーなれど、国家権力には勝てず長男の家にうつりすむことに。しかし、息子の嫁のことを考えるといづらくなり、シカゴにいる娘や次男のところを尋ねてアメリカ全土をまたいだたびをすることになったとさ。 飛行機でひとっ飛び、となるはずでしたが、猫のトントを連れては搭乗を拒否され、バスで行くことになってしまいます。しかしバスでの用を足したいのかいまひとつ体調不良なトント。無理をいってバスをとめてもらうのだけど、そのトントが逃げ出し所在不明になってしまう。さすがにそこまで相手できないバスの運転手は、ハリーにここに残るのか、トントを見捨ててこのままバスに乗るの選択を与え、ハリーは猫が戻るのを待つことを選択、バスは荷物を残して去っていきます。 ・・・・この展開も、猫を理解している人とは思えない。猫が知らない場所にいって、一旦逃げ出したらもどってくるのかどうかかなり疑問。どんなに親しい関係でも、猫は猫なのである。たとえ戻るとしてもそれは明日かもしれない。犬ならこの流れでも判るのだけど・・・・、うむむむ、どうもこの映画のトントのコンセプトは「犬」と書かれ、ハリーは「犬をあつかうおやじ」というコンセプトで書かれているきがして仕方がない。 しかし、主人公と猫との交流が描かれているかといえばそういうわけではなく、物語をこういう形で語っていくよといういい訳として存在している猫なのである。なので、あざとい動物と人間の心通わせるドラマと思ってみると大間違い。あくまで、猫によって行動制限された一人の老人のロードムービーと捕らえたほうが正しいでしょう。 その後は、無事にトントも戻り、恐る恐る何年かぶりにレンタカーを借り、車で大陸横断の旅にでるハリー。そして出会ういくつかの人々・・という展開。それぞれのエピソードはなかなかこころなごみ、マザースキーの映画として普通に楽しめる。 私は、この猫の扱いで、どうしても物語に入れなかったのだけど、都会でペットとしての猫を飼い、去勢手術や避妊手術をされた猫があたりまえと思ってる人にはこれでも良いのかもしれない・・・。ああ、やな時代だ。 <あらすじ> 愛猫のトントとニューヨークのマンハッタンに住んでいたが72歳のハリー(アート・カーニー)だが、その地区が区画整理のためにアパートがとりこわされることになり、強制退去を命じられる。仕方なくハリーはトントを連れて長男のバートの家に行ったが、バートの妻に気兼ねしなければならず、シカゴにいる娘のシャーリー(エレン・バースティン)を頼って旅に出る決心をした。トントのおかげで飛行機にものれないハリーは、バスでシカゴに向かうことになるが、途中トントが逃げでしてしまいバスからおりることに。しかたなく、中古車を買って目的地に向かうことにするハリー。途中、ジンジャーという若い娘に会い、彼女と一緒に旅するうちに初恋の相手でダンサーだったジェシー(ジェラルディン・フィッツジェラルド)に会いにいった。そんな出会いを皮切りに猫好きということで意気投合した老カウボーイ・ウェード(アーサー・ハニカット)、高級売春婦、ラスベガスの老インディアンの酋長ツー・フェザー(チーフ・ダン・ジョージ)。翌日、ハリーはトントが病気にかかっているのに気づき、病院へ連れて行き手当をしてもらったが、その甲斐もなくトントは死んだ。ハリーは浜辺を歩いている1匹の猫を見つけた。それは死んだトントによく似ていて、彼は猫を抱き上げた。渚の傍で女の子が砂の城をきずいているのを見ると、ハリーは一緒にその城を作りはじめた。
by ssm2438
| 2011-06-27 22:21
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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